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20世紀初頭の郵便飛行に携わる者は、「自分達が歴史を作る」という信念と誇りを持っていた! 南米大陸で、夜間郵便飛行という新事業に挑んだ男たち。ある夜、パタゴニア便を激しい嵐が襲う。生死の狭間で懸命に飛び続けるパイロットと、地上で司令に当たる冷徹にして不屈の社長の運命は――命を賭して任務を遂行しようとする者の孤高の姿と美しい風景を、自身も飛行士だった作家が詩情豊かに描く航空小説の傑作。
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Posted by ブクログ
全編連なる散文詩のような美しさ+小型飛行機のパイロットなど経験したこともない人にも伝わる臨場感+スリリングで切り替わりが多いのに混乱しない構成…本物の才能って怖いほどすごいと思った作品。
郵便空輸の黎明期に夜間飛行を切り拓いたパイオニア達を、行間で語るような静謐で美しい自然描写とともに描く。 個人の自由が重視されすぎている今、 生きることと仕事との関係性を考えさせる。 美しい小説だった。なんども読み返しそう。
圧倒的だった。読み終わるまで息をつく間がなかった。厳格で、容赦ない指示と処罰を科すリヴィエールが抱える苦悩と義務、人間的な苦しみ(老いや自分の行っていることが個人の幸福よりするべきことなのだろうかという問い)。若い操縦士ファビアンが死の前にみた美しい情景。 この作品が、夜間飛行の黎明期だったことで、...続きを読む自然の脅威、幸福だけでなく、政治的な圧力やそれを乗り越えて戦うもの、などが手に取るようにわかる。 素晴らしい作品だと思う。
いやー、面白かった!普通小説というのは、語り手は主人公やナレーター一人によるものが一般的だと思う。多くても主人公と準主人公から見た視点などの2、3人であろう。しかし、夜間飛行ではナレーター、社長、複数の操縦士、妻など様々な視点からその人目線で多く書かれている。この手法を成し得たのも、サン=テグジュペ...続きを読むリの多様な経験、またそれぞれの立ち場に近しい人との交流のおかげであろう。ぜひ、他の訳者である堀口大学さんの本も読んでみたい。文体がより堅い気がして好みではあるけれどまだ読み切れていない。この訳者の本の巻末にはあとがきや解説、背景などが十分すぎるほど載っており、背景などは読む前に読んでおくべきだったかな、と思いつつも、先に読んでいたら今回受けたほどの感情は湧き出なかったかもと思う。堀ク\口さんの本の方が若干厚いのだけれど、より解説が盛沢山なのかしら。ファビアンと無線技士の遺体の発見の描写は私たち読者に委ねられているのだよね。どんな詩的な表現で表されたか気になるな。むしろ、奇跡的な生還を自身も2度行い、僚友の奇跡的な生還も目の当たりにしている人だから、一抹の希望をここに含ませているのかもしれないね。とにかく満足。
サン=テグジュペリの「人間の土地」を読んだのは、大学生のころか?会社に入ってただろうか? いずれにしろ20代前半か半ばだっただろう 当時もかなり感動した記憶がある。 素晴らしい本だった。だから本屋で「夜間飛行」や「人間の土地」がおいてあるといつも気になってた。 というのもあって、江古田で担々麺屋の...続きを読む行列に並びながら読んでた「メルロ・ポンティ「眼と精神」を読む」(富松保文)に出てきたサン=テグジュペリの「戦う操縦士」からの引用がとてもよくって急に読みたくなって、光文社古典新訳文庫から出てるのもあって、池袋ジュンク堂と三省堂をめぐって、「夜間飛行」「人間の土地」「戦う操縦士」「小さな王子」をまとめ買い。池袋三省堂の地下の文庫コーナーを出たところにある大勢が行き交うイタリアンなカフェで一気に本著を読んだ。 本当に生きる糧となる読書というのはそんなに多くない。でも、サン=テグジュペリの本はまさにそれなのだ。 飛行機操縦士という孤独と宇宙をさまよう人生のアレゴリーそのもののような人生経験を経て語られる言葉の説得力と詩性は他で代え難いものとなっている。 「人間の土地」に行こう。2回目の読書というのは、やりたいけどなかなか手がつかないものなので、その機会が巡ってくるととても楽しみだ。
名作と呼ばれるのも問答無用に納得。素晴らしい。文章は平易で美しく、内容もややこしさがない。そのうえ短いので、本を読まない人にも勧められる作品として私の中では暫定第1位です。 パイロットも指揮官もどちらも貴高い。彼らのような強い志を持った人が人類の繁栄を担ってきたのだと思うと感慨深い。山上に神殿を築い...続きを読むた古代インカ帝国の指導者と民に思いを馳せる場面が強く印象に残っている。いままで理解できない感覚だったのだが、永遠性を求める人類の心理がそこで突然すっと腑に落ちた。普通の人が普通の生活を求める姿勢も尊重しているところがこの小説の懐が深いところだと思う。
厳しく時には断固たる手段をとるリヴィエールが、内面では常に自問自答しながら己の職務を遂行してゆく姿に、上に立つ者の苦悩と仕事に取り組む本質を見た。彼のやり方には反発もあるだろうが、それでも部下が従っていくのは使命感や厳しさの先の労働の強い喜びを知っているからなんだな。 楽な方へ流れやすい自分の甘さが...続きを読むとても恥ずかしくなる。そんな自分への戒めとして定期的に読み返したい。
<その夜を、越えられるか> サン=テグジュペリの名を世に知らしめた作。1931年原著初版刊行。アンドレ・ジッドの序文が添えられている。 南米大陸で、新事業である夜間郵便飛行に挑む男たちの物語。 南米各地からブエノスアイレスへと荷物を運び、それを各地へ、また欧州へと運ぶ。 黎明期の事業の存続は綱渡...続きを読むりだった。民間の商業航空が生き延びるには、夜間の定期便を飛ばすよりほかなかった。 一方で、当時の飛行機の性能はさほど安定しておらず、通信も万全ではなかった。暗黒の中に飛び立つには危険が大きい。 しかし。 夜を越えねば未来はない。 物語の舞台は主に、空を飛ぶ若きパイロットの飛行機と、地上支援を行う老いた社長のいる事務所である。午前0時から2時のわずか2時間の出来事が主である。 この夜、ブエノスアイレス上空は晴れていた。しかし、パタゴニアから飛んだ機は激しい嵐に見舞われていた。 パイロットは必死に奮闘する。しかし、燃料は限られており、時間の猶予はない。 帰らぬ機を待つ社長は苦悩する。この機の荷を移し、欧州便を飛ばさねばならないのだ。夜間飛行には反対の声も多く、ここで失敗すれば事業自体がつぶれてしまう。 嵐に揉まれ、荒れ狂う海に翻弄されるかのような中で、パイロットはふと見えた上空の星を目指す。雲の上に出た彼が見たのは、星がちりばめられた、信じられぬほど美しい光景だった。 だが、それはつめたい宝石に囲まれた場所、誰ひとり生きていない世界でもあった。 静謐で美しい絶望。 制限時間が過ぎた中、地上の社長は1つの決断をする。 彼らは果たして、それぞれの夜を越えられたのだろうか。 ジッドをして、絶賛の序文を書かしめた一作。 簡素にして緊迫感に満ち、美しい。 後年、サン=テグジュペリは、第二次大戦中、飛行機で偵察に出て、消息を絶つ。自殺も疑われたが、ドイツ機による撃墜が真相のようである。 飛行機を愛し、飛行機乗りに愛された作家は、自身、空の上の夢のような世界を見ただろうか。あるいは今でもその空を飛び続けているのだろうか。
「夜間飛行」というタイトルにひかれて手に取った。夜間に広い南米大陸を飛行機で郵便配達する話ということで、静かでロマンチックな話かと思いきや、まったく違った。 20世紀前半は飛行機の性能、無線通信技術、運行管理などが当然ながら現在ほどではなくて、天候の急変が襲ったり、パタゴニアやアンデス山脈の暴風が吹...続きを読むけば、途端に命の危険に晒されるという状況が前半で提示される。 そして後半で...という展開。 一見非情とも思える運行管理者の言動にも考えさせられる。航空機輸送が鉄道や船舶に劣後していた時代、ルーチンワークの中で重大トラブルが発生したとして、管理者はその業務を止められるのか。自分ならどうするかみたいなことを考えた。
星の王子様があまりにも有名なのでこちらも読んでみた。 4人の飛行士たちの物語。2時間のフライトの出来事がそれぞれ組み合わさっていて、情報量が多い。 薄い本だからと軽い気持ちで手にとったら内容の濃さに驚いた。 自分の読書量では時系列がよく掴めなくて今誰の話なんだろうとところどころ戻りながら読んだ。...続きを読む 星の王子様を読んだときも感じたのだが、サン=テグジュペリの本は言葉のニュアンスがふわふわしていて夢心地で読んでいる感じ。
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夜間飛行
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サン・テグジュペリ
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