マグダラのマリア エロスとアガペーの聖女

マグダラのマリア エロスとアガペーの聖女

880円 (税込)

4pt

聖母マリアやエヴァと並んで、マグダラのマリアは、西洋世界で最もポピュラーな女性である。娼婦であった彼女は、悔悛して、キリストの磔刑、埋葬、復活に立ち会い、「使徒のなかの使徒」と呼ばれた。両極端ともいえる体験をもつため、その後の芸術表現において、多様な解釈や表象を与えられてきた。貞節にして淫ら、美しくてしかも神聖な〈娼婦=聖女〉が辿った数奇な運命を芸術作品から読み解く。図像資料多数収載。

...続きを読む

マグダラのマリア エロスとアガペーの聖女 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    非常に面白い。
    これ程ダイナミックで多面的なアイドルがかつていただろうか。
    まるで合わせ鏡の奥の奥を覗くようなスリルと
    痛みや苦痛の内側にある真の無垢さと人間らしさ
    そしてキリストが人間の罪を受け止めるように
    彼女は人々の感情を全て生身で受け止めるかのようで
    無原罪の御宿りの聖母マリアにはない優しさ

    0
    2024年05月07日

    Posted by ブクログ

    前半のスリリングさは後半にはないんだけども、面白かった

    インターネット以降の時代には、こういう情報の流転はどうなってくんでしょうね
    出版印刷より前の時代、一次資料ってものにあたれない時代に起こる情報の編集というのは面白い

    ポストトゥルースというけども、トゥルースな時代なんてあったのかな、それっぽ

    0
    2018年11月19日

    Posted by ブクログ

    大変な力作である。エヴァでも、マリアでもない、マグダラのマリア。絵画、彫刻、文学を題材に、時代を経ながら、豊かなイメージの源泉であり続ける彼女を浮かび上がらせた著者の該博さと構想力は見事。

    0
    2016年05月21日

    Posted by ブクログ

    現在読んでいる本です。これ凄いね。わかりやすい。もうちょっとボリュームが欲しかったところですが、丁寧で良いです。でも図がちょっとわかりにくい。レイアウトをなんとかしたほうがよい気がせんでもない。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    これは最高に良かった。
    面白かったし、分かりやすかったし、美術史や宗教史と挟んで、文学論や文学史があるので、飽きなかった。(切っても切れないという理由もあるのだけれど…)
    論理的で文学的。
    私にとっての教科書。

    0
    2009年10月07日

    Posted by ブクログ

    マグダラのマリアの聖性と娼婦性がどのようにして形成されてきたかを、絵画を中心にして明らかにしたもの。読みやすい。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    女性史やキリスト教についての内容以上に、芸術についての記述が多数を占めている。
    それにがっかりしたわけではなく、むしろそこから女性史やキリスト教が見えてくる。

    古代キリスト教から世界宗教となった現在に至るまで、淫売、娼婦であったマグダラのマリアが尼僧の象徴のようになり聖女として崇拝され、現在ではイ

    0
    2017年02月03日

    Posted by ブクログ

    マグダラのマリア,聖書に出てくるのは知っていたが,ヨーロッパの世界でこれまで注目を集めている存在であったとは驚きだ.確かに元娼婦で悔い改めたことは事実だが,女性の象徴的な存在となり,数多くの絵画や詩に出現している.なぜここまでこのマリアに囚われるのかよく理解できない.カラヴァッジョとレーニの絵画での

    0
    2016年12月08日

    Posted by ブクログ

    古書店にて108円で。主にイタリアを中心とした美術・文学・宗教のテキスト解読を通じて、西洋の想像力にとってこの聖女がどのような役回りを演じたかを詳らかにしている。四福音書には〈回心した娼婦〉という現在の一般的な見方を特徴づけるいかなる記載も見当たらず、ルカ福音書の〈罪深い女〉や〈ベタニアのマリア〉を

    0
    2016年02月14日

    Posted by ブクログ

    聖書においてマリアと呼ばれる女性は複数存在する。その中で筆頭に来るのは当然に聖母マリアなわけだが、その次はといえばキリストと行動を共にし磔刑と復活とに立ち会ったマグダラのマリアということになる。娼婦から悔悛しキリストの死に相対したマグダラのマリアは、聖処女としてキリストの生誕を担ったマリアとは好対照

    0
    2014年10月26日

マグダラのマリア エロスとアガペーの聖女 の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

中公新書 の最新刊

無料で読める 趣味・実用

趣味・実用 ランキング

岡田温司 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す