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役所が決めたらそれで決定。こんな社会がなぜ「民主主義」なのか? 2013年5月、東京都初の住民直接請求による住民投票が、小平市で行われた。結果は投票率が50%に達しなかったため不成立。半世紀も前に作られた道路計画を見直してほしいという住民の声が、行政に届かない。そこには、近代政治哲学の単純にして重大な欠陥がひそんでいた。日本中から熱い関心が集まった小平市都道328号線問題。「この問題に応えられなければ、自分がやっている学問は嘘だ」と住民運動に飛び込んだ哲学者が、実践と深い思索をとおして描き出す、新しい社会の構想。
...続きを読むPosted by ブクログ 2021年02月06日
来るべき民主主義
国民主権は主権者である国民が立法権を持つことだと定義されている。近代国家は統治の規範を公開性の高い法に求めてきたためである。しかし、行政府が立法府の定めた法の執行機関に過ぎないという前提が崩れ、行政府が立法府を超えた権力を持つ現在において、現状の国民の政治参加の方法は十分に民主的で...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年08月12日
本来国民の声を幅広く聞いて実行するはずの政治が機能していない。
特に身近に溢れているインフラ整備の問題などこれまでは自民党の主導で行われてきたが、ここにきてそれも限界を迎えそうな感じがする。
本書はそうした社会構造の矛盾を市民の側から変えていく自らが引き受ける民主主義を体現しようとした若き哲学者の声...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年01月04日
こども・若者の社会参画について考えていて、間接民主主義やら投票率向上キャンペーンに限界があるんじゃないかでもどうしたらいいんやーみたいなことを考えていた時に先輩から勧められて読んだ。
まだ「はじめに」しか読んでないけど...
主権=立法権を前提にしている近代の政治思想や行政が決定している実態への指摘...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年05月11日
小平市都道328号線問題のような住民問題は、マンションや道路、ダム、ゴミ処理工場、最終処分場など、問題の構図として必ずと言っていいほど、《住民対自治体(行政)》の構図が浮かび上がってきた。そして、行政をチェックする機能としての議会も、行政の取り組みを認可するだけの役割に成り下がるだけの役割しか見え...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年03月31日
ドゥルーズやデリダなどの研究を専門にする哲学者が、自らが住む小平市の道路建設に反対する運動に関わる過程で得た現在の民主主義への違和感と課題についてまとめられた本。タイトルにもなっている「来るべき民主主義」は著者が専門とする哲学者ジャック・デリダの言葉だ。「現在の民主主義を見直し、これからの新しい民主...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年03月19日
「平易な文章で、よくもここまで上手に説明するものだ」と驚かされた良書。実に面白い!
小平市の道路開発問題という超ローカルなネタを素材にしているが、議会制民主制に対する幻想・勘違いと限界、そして議会制民主制を補完する方策のアイデア、まで幅広く論じている。自分自身の「政治」に対する向き合い方が変えられる...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年11月27日
豊かな社会の道しるべ : 「小さな参加の革命」(3/3) 山崎亮×國分功一郎
この対談記事を読んで、読んでみたくなりました。
民主主義の胡散臭さに自然と距離をおきたくなる自分と、民主主義国家と言われる国に住む自分にとって何らかのカタチで上手いこと理解し、自分のスタンスを固めたいと思う自分が交差す...続きを読む
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