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岩中妙子は56歳の専業主婦。転居先の自治会で防犯部長を押しつけられる。だが、持ち前の好奇心から、次々と謎を追いかけていくことに……。墓苑のセールス電話が引き起こす脅迫騒動(「墓苑とノーベル賞」)、生垣に貼られた犬の糞尿への過激な警告文(「警告と署長感謝状」)など、日常の些細な出来事から広がる事件を鮮やかな推理で解明する連作ミステリー。
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Posted by ブクログ
佐野洋の連作ミステリ短篇集『墓苑とノーベル賞 岩中女史の生活記録』を読みました。 佐野洋の作品は昨年11月に読んだ『様々な別れ』以来ですね。 -----story------------- 岩中妙子は56歳の専業主婦。 転居先の自治会で防犯部長を押しつけられる。 だが、持ち前の好奇心から、次々と謎...続きを読むを追いかけていくことに……。 墓苑のセールス電話が引き起こす脅迫騒動(「墓苑とノーベル賞」)、生垣に貼られた犬の糞尿への過激な警告文(「警告と署長感謝状」)など、日常の些細な出来事から広がる事件を鮮やかな推理で解明する連作ミステリー。 ----------------------- 光文社が発行している小説誌『小説宝石』に、2008年(平成20年)から2011年(平成23年)にかけて断続的に掲載された連作短篇を収録して、2011年(平成23年)に刊行された作品です。 ■墓苑とノーベル賞 ■警告と署長感謝状 ■専用箱と努力賞 ■指笛と秘密情報 ■誤配達と文学賞 ■合理的訓練と残念賞 ■秘匿と笑顔賞 ■煙草と演技賞 ■解説 山前譲 転居先の自治会で防犯部長を押しつけられた専業主婦の岩中妙子……古本屋で100円で購入した石坂洋次郎の『石中先生行状記』を読み、それを見習って自らのことを「私は」ではなく「岩中女史は」という使い方を通して書き綴った文章が、この小説になっているという設定です、、、 その『岩中女史の生活記録』の中で、日常生活の中で発生するちょっとした謎を解いていくという物語……軽く読めて、それなりに愉しめました。 素敵な笑顔が印象的で、自らの何気ない嘘が混乱を巻き起こす『秘匿と笑顔賞』がイチバン印象的だったかな……あとは『指笛と秘密情報』が面白かったかな、、、 ドラマの題材にできそうな作品でしたね。
全盛期の佐野洋のファンには、物足りなく口説い感じがする。それでも、佐野洋らしさのある楽しくひねりのある短編集。
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