銀座復興 他三篇

銀座復興 他三篇

660円 (税込)

3pt

3.7

「復興しないったってさせてみせらあ。日本人じゃあねえか。」焼け野原の銀座にたったひとつ灯った、トタン小屋の飲み屋のランプ――作家と実業家、二足の草鞋を生涯貫いた水上滝太郎(1887-1940)が、関東大震災後の銀座の人びとを描いて力強い『銀座復興』。他に、『九月一日』『果樹』『遺産』を収録。(解説=坂上弘)

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銀座復興 他三篇 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    震災とそこからの復興は繰り返される日本の宿命。

    うまい酒とうまい料理で元気を出して、それぞれの仕事をがんばる。そうすりゃ、天子様もお喜びだ。

    上記のような具合に、人々は関東大震災後の復興に尽力するが、その姿は読者に元気と勇気を与えてくれる。

    0
    2013年05月05日

    Posted by ブクログ

    関東大震災をテーマとするもの3篇と、新婚夫婦を描いたもの1篇。
    2012年に文庫版第1刷が刊行されたのは、恐らく東北の震災を受けてのことだろう。
    関東大震災と聞くと、亀戸事件、甘粕事件、被服廠の火災旋風など陰惨なイメージが強い。この本は前向きに復興を志す人、社会から孤立し続ける人、被災した若者などが

    0
    2025年10月21日

    Posted by ブクログ

    ドキュメンタリーではなく小説です。震災小説とでも言うのでしょうか。どのお話も思いのほか静かで落ち着いた気持ちになれる読後感がありました。

    0
    2018年10月09日

    Posted by ブクログ

    関東大震災によって焼け野原となった銀座を舞台に、人々の復興に向けた様々な思いを描いた表題作を含む四編を収めた短編集。文語体の面影を残す叙述が昭和初期の時代を感じさせるが、現代においても違和感なく寧ろ心地よく読み手に響くところに著者の力量がうかがえる。震災という大きな事件におかれた市井の人々の様子を淡

    0
    2012年05月09日

    Posted by ブクログ

    表題作は、関東大震災で焼け野原になった銀座でいち早くバラックにより営業を再会した飲み屋を舞台に、街の復興に取り組む人々の絆を描いている。この飲み屋は、現在も営業している「はち巻き岡田」である。全四編の内三編が関東大震災が背景になっている。昔も、大地震は、天罰という(天譴論)バカがいたらしい。水上滝太

    0
    2012年03月31日

    Posted by ブクログ

     今年2023年は関東大震災100年に当たる年ということで、書店では夏ころから新刊を含め関連書が多数陳列されていたが、そんな中で本書を見つけたもの。収録作品4作のうち、表題作の『銀座復興』『九月一日』『遺産』は関東大震災に直接関連した作品。
     『銀座復興』は、今でも銀座に店を構える「はち巻き岡田」が

    0
    2023年10月03日

    Posted by ブクログ

    震災後の銀座の荒涼とした様子や、復興にかける市井の人々の奮闘ぶりがよく伝わってくる。会話が生き生きしているせいだと思います。

    0
    2012年07月04日

    Posted by ブクログ

    水上滝太郎『銀座復興 他三篇』、岩波文庫。

    三田文学出身の作家が関東大震災後の東京について書いた小説。
    当時の、つまり戦前の「復興」というのはこういうものであったわけで、
    いまさらその是非を言うのは詮方ない。
    むしろ、「すでに都市に呑み込まれ組み込まれたひとびと」の心象サンプルとして読むべき。

    0
    2012年04月23日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    銀座復興(1931/昭和6年)
    九月一日(1923/大正12年)
    果樹(1925/大正14年)
    遺産(1929/昭和4年)

    解説 震災と水上文学(坂上弘)

    0
    2012年07月31日

銀座復興 他三篇 の詳細情報

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