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Posted by ブクログ
文体がしっかりしている。読みやすい。さすが傑作作品。
S署の部長刑事、奥田、早見の弟である慎二の経営する喫茶店『サニーサイドアップ』、妹一郎イチオ、刑事木下の恋人さなえちゃん
蜂須賀建設社長、蜂須賀菊雄の自宅──通称〝8の字屋敷〟として知られる建物の一室で、電話のベルが鳴った。
「捜査一課の速水警部補です。S署の奥田君と一緒にこの事件を担当することになりました。……それからこれは、わたしの部下の木下刑事です。御協力願います」
「ほう……。で、彼は……雄作君は左利きなんですか?」 ──かれだけじゃありません。みつこさんもそうです。 「河村さんですか。しかし彼女は関係ない。他にはいないんですか?」 ──あとは、ははだけです。 「あなたのお母さんですか? ──節子さんも?」
節子には一応菊一郎を殺すだけの動機もある。雄作以外では最有力の容疑者のようだな……。
──節子さんですか? 左利きは美津子と雄作君を除けば彼女だけですからね。それとも雄作君に罪を被せるため、犯人はわざと左手で撃ったのですかな?」
午後五時ジャスト。屋敷の住人──当主菊雄、民子夫人、次男菊二、未亡人節子、雪絵、矢野夫婦に雄作、そして秘書佐伯和男の九名──に加えて、恭三、慎二、いちお、田村警部、奥田部長刑事、制服警官数名が、ほとんど鮨詰め状態になって、応接室に集合した。
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大胆なトリックで本格ミステリーファンをうならせた傑作長編。建物の内部にある中庭が渡り廊下で結ばれた、通称“8の字屋敷”で起きたボウガンによる連続殺人。最初の犠牲者は鍵を掛け人が寝ていた部屋から撃たれ、2人目は密室のドアの内側に磔に。速水警部補が推理マニアの弟、妹とともにその難解な謎に挑戦する、デビュー作にして傑作の誉れ高い長編ミステリー。(講談社文庫)す
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