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三陸海岸の港町の漁師・神林優作は船のメンテナンスで休漁中に、中学三年生の息子悠太が同級生を殴ったと学校から呼び出される。母親不在のうえ仕事柄あまり口を利かなくなった息子は、殴った理由を話そうともせず、毛鉤釣りをやりたいという。息子の釣りの師匠は、小山内未帆という妙齢の美女だった。息子との交流を求め優作も弟子入りするのだが、いつのまにやら“幻の大物”を釣り上げる「ひと夏の冒険」が始まっていた。
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Posted by ブクログ
父子家庭の父子と彼らに関わる女性の再生と成長の物語にライトなミステリをちょい足ししてみました、みたいな。ただ、幽霊船のエピソードはよかったけど、本筋のはずのフィッシャーマンのエピソードが余計に感じたのは残念。
妻を亡くしてしまって、子育てがいま一つ分からない三陸沖で漁師をしている父親・優作と中学3年の息子・悠太。毎日のように川釣りをしている、小山内未帆という影のある女性。彼女を師匠とし、幻の魚をめざして3人は奮闘するが。。。 ミステリーなのか、冒険小説なのか、釣り小説なのか?いま一つ焦点がぼけてしまってい...続きを読むるような。 残念ながら釣りをやらないので、余計に持て余してしまった。
著者は10年前『滅びのモノクローム』で江戸川乱歩賞受賞デビューを果たし、“釣りミステリー”のジャンルを確立させた。 本作品でも、豪快オヤジ、グレかけた息子、謎の美女、フライフィッシィング、埋蔵金伝説など、エンタテイメント要素が詰まってます。冒険ヒューマン釣りミステリーとして楽しめました。
ある東北の港町が舞台で東京から別れた男を追って流れ着いた女川釣り師と地元の漁師親子の微妙な関係の話し。
02年の乱歩賞作家なんですね。今作はミステリ色は ほとんどなく、どちらかというと大人になりきれない 大人の青春小説...という雰囲気です。中3の息子と 本気で喧嘩をするような父親「優作」の一夏の 青春...という感じの作品。 漁師でありながらも、フライフィッシングを覚え、 その師匠である謎の女性に恋...続きを読むをし、息子と共に 伝説の巨大魚を釣り上げるという冒険に出る...まるで 子供そのものw。 でも、厭味なく漁師という仕事に誇りを持つある意味 天然で天真爛漫な父親「優作」の姿は決して見苦しくなく 微笑ましい。 釣りを通して描かれる自然も、その中で暮らす人達も 暖かみのあるもので、一種の憧れすら感じてしまいます。 ラストも含めて安易なハッピーエンドではなく、 やはりほろ苦く、かつ心に残る夏休みの思い出として 完結するのも、きっとこれが正解なんでしょうね。 ミステリとしては薄味ですが、青春釣り小説としては 美味な作品。
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