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中世フランスの女流詩人の伝記を書く主人公〈わたし〉。友人庵文蔵、非合法の運動をする文蔵の妹ユカリ――日常の様々な事件に捲込まれ、その只中に身を置く〈わたし〉の現実を、饒舌自在に描く芥川賞受賞作「普賢」のほか処女作「佳人」、「貧窮問答」など。和漢洋の比類ない学識と絶妙の文体、鋭い批評眼で知られた石川淳の文学原理を鮮明に表出する初期作品群4篇。
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Posted by ブクログ
語る行為それ自体がいかににスリリングなことか。言葉が起動し意味の磁場を作り出すことがどれだけ絶望的で甘美な経験か。僕も含めほとんどの人は知りません。ただ、これを読めばそれが垣間見れます。こういう小説があるから、後世の人は困るのです。 ちなみに卒論は「普賢」を選び玉砕しました。。
うーん、わからない。一体何の話なのか、全くの力不足でした。読みづらいし、使い慣れない漢字を使っているしで、何度も挫折しそうになった。 ただ時折ハッとするような表現や展開があって、もう少し読解力をつけてからチャレンジしたい。
芥川賞第4回受賞作(1936下期) これぞ純文学といった様相で、長いし読みづらいし、構成がわかるわけもなく、「普賢」が一体なんなのかもわからず仕舞、もう少し私の文章を読む力(噛み砕く力)をつけて読み直したいと思います。 しかし、所々の表現がぶわっと吹き付けてくるものがあって、特に出だし「盤上に散...続きを読むった水滴が変り玉のようにきらきらするのを手に取り上げて見ればつい消えうせてしまうごとく、かりに物語にでも書くとして垂井茂市を見直す段になるとこれはもう異様の人物にあらず、どうしてこんなものにこころ惹かれたのかとだまされたような気がするのは、.....」。それから「おりから日にきらめく並木を吹き渡る薫風」という表現は、私の好きなあの5月の透ける若葉、爽やかに吹き付ける風を一瞬の内にイメージさせ、小説自体のテーマがわからないなりにもその表現だけで読んでいる者をガーッと引きずり回し早いステップを踏ませくたくたにしてしまう、そんな感じでした。テーマは「浮世」、ぐだぐだと何名かの人物を中心に書いていて、きっとそう。フランス詩の様。 選考委員からは、身持ちの固さやわかりにくさが賛否両論あったので、他の作品も読んでみたい。
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