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ノルマンディの地方領主にすぎなかったオートヴィル家の一族。彼らはその根拠地を遠く南イタリアの地に移し、下克上さながらに近隣諸侯の領地を切り取り、やがてはシチリア王国を建国するにいたる。南イタリアのノルマン騎士の活躍を描く一大叙事詩。
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Posted by ブクログ
中世ヨーロッパにおいて、南イタリアにその勢力を築いたノルマン人たちの立身出世物語。 総合的な歴史書ではない。 あくまで、この地域で活躍したノルマン人指導者たちの事績を事細かに追っていく本である。 彼らが築き上げた政権の、政治経済、文化などについては殆ど触れられない。 しかし、あらかじめその点踏まえ...続きを読むて読めば、とても満足度は高い。 よくもまあ、これだけの記録を整理してしっかり構成したものだと感心する。 まず、フランスにノルマンディ公国が成立し、北はノルマン・コンクェストに触れたうえで、本題の南イタリアにおけるノルマン人の活躍の歴史が始まる。 戦国時代と呼ぶに相応しい、国内外の勢力が入り混じり、常に同盟と離反を繰り返しながら、諸侯が勢力争いを繰り広げる南イタリアにおいて、いかにノルマン人がその勢力を築いていったか。 各時代に活躍した指導者の事績を詳細に追いながら辿っていく。 それにより、当時の南イタリアが置かれた政治情勢…すなわち、ランゴバルド族、ビザンツ勢力、教皇、そして神聖ローマ皇帝たちが激しく相争う当時の世相が非常に具体的に掴める。 そして、誰ひとり支配的な力を発揮できなかった地域だったからこそノルマン人にもチャンスがあった。戦士としては屈強、そして諸勢力のパワーバランスの中をうまく泳ぎながら、世代を経るごとに勢力を増し、遂にはシチリアを中心とした王国を築くまでに至るノルマン人たちの物語は、シンプルに読んでいて面白い。 著者自身、前線に出て戦うタイプの戦士型がお好みなのか、特にロベール・ギスカールについてかなり多くの紙幅を割く。 その一方で、シチリアに政権を築き上げたルッジェーロ二世や、特にその後の王たちの扱いはとても短い。笑 このテーマについてこれだけ平易に詳細に論じている上に読んでいて面白い。記述が戦闘や、政略に偏っているとは言え、一読の価値ある一冊。
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ノルマン騎士の地中海興亡史
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山辺規子
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