桜の森の満開の下

桜の森の満開の下

1,463円 (税込)

7pt

なぜ、それが"物語・歴史"だったのだろうか――。おのれの胸にある磊塊を、全き孤独の奥底で果然と破砕し、みずからがみずから火をおこし、みずからの光を掲げる。人生的・文学的苦闘の中から、凛然として屹立する"大いなる野性"坂口安吾の"物語・歴史小説世界"。

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桜の森の満開の下 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    坂口安吾を一冊通して読むのは初めて。十月桜が咲いている今日この頃、有名な表題作が気になっていたところ、たまたま書店で面だしされていたので読んでみようかなと。

    驚いたのが、著者は歴史小説を書いていたんですね。知らなかったです。
    『二流の人』では、大河ドラマの黒田官兵衛のシーンが脳裏に浮かびましたが、

    0
    2023年10月28日

    Posted by ブクログ

    昭和から平成になる頃は坂口安吾ばかり読んでました。今ではもう、開いて読むことはないけれど、この表紙を見るとあの頃の想いを、心の形として明確に思い浮かべることができます。
    この本に若い頃に出逢えて本当に良かったと思います。

    0
    2022年05月05日

    Posted by ブクログ

    深い群青色の闇夜に淡くぼうっと浮かぶ桜の花。
    春夜の冷気が頬を撫でる。一瞬で散っていく花びらに、孤独さと空虚さと。風が生暖かく変わり季節が移ろいでいく様子に、かすかな期待と終わりが無いという絶望を感じる。
    眼前に広がる圧倒的な虚無。この空虚な世界を生きていかなければならないという救いようの無い恐怖。

    0
    2020年02月13日

    Posted by ブクログ

    何度も読み返す数少ない作品。
    昔話のような物語なのだが、
    表現がとても美しい。
    題名は日本文学史に残る傑作。

    0
    2017年05月01日

    Posted by ブクログ

    この世でいちばん好きな本です。
    (今のところ…)
    満開の桜や、花吹雪の中女を背負って歩いていく男が目に浮かんできます。
    桜の頃になると読みたくなって、読み終えるとなんとなく寂しくなって、しばらくボーっとしてしまいます。

    0
    2017年02月26日

    Posted by ブクログ

    満開の桜を見ると、何故かいつも胸がざわつきます。
    音もなく静かに散り、静かに地面を埋めてゆく優しい淡いピンク色には「綺麗」なだけではない、正体不明の怖さがあります。
    不安定な気持ちになるのに惹かれてしまう。そんな魅力を桜に感じるのは、この本に書かれている出来事が、かつて本当にあったからではないだろう

    0
    2016年01月31日

    Posted by ブクログ

    『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』という近頃流行りのタイトルを見て、梶井基次郎の『桜の樹の下には』と、この『桜の森の満開の下』がベースになっているのではないかと思い読んでみた。とてもよかった。安吾も『堕落論』だけじゃないんだな。満開の桜の木の下では皆おかしくなってしまう、というか、花も盛りの一

    0
    2014年06月23日

    Posted by ブクログ

    坂口安吾が好きすぎて、冷静に判断できないのだけど
    この短編集はとにかくすべてが美しい。

    安吾らしい冷徹さと温かみの混在した、
    謎めいた、それでいてとことんリアルな世界観。
    表題作はとにかく一読の価値ありです。

    0
    2014年05月29日

    Posted by ブクログ

    桜の花の満開はあまりに美しい。そして、あまりに美しいものには、不気味がある。ふとした瞬間に冷静では居られなくなりそうな何かが。

    「花の下は涯がないからだよ」

    何度も読み返す、大好きな作品。

    0
    2014年02月26日

    Posted by ブクログ

    初の坂口安吾。

    短編と侮るなかれ。読後に振り返るとあらゆる思索に耽ることになる

    さぁ頭の無い怪物どもよ、いつまでも慣れ合うがよい。

    0
    2022年09月24日

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