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Posted by ブクログ
若い頃大好きだった安吾をひさしぶりに読む。
安吾は構成なんか考えない人だったから、長編はことごとく失敗しているし、短編だって、きちっとまとまっているわけではないのだが、何とも言えない魅力がある。
これは自伝的小説を集めた本だが、今の感覚で読むと、名前や場所など、今ならぼかしたり変えたりするところがそのまんまであることに驚く。当時の純文学は私小説が多かったとは言え、ここまでストレートに書かれては、身内や文壇仲間はともかく、小説家とは知らずに関わった一般人はたまらないな。今なら訴訟ものだ。伏見の下宿屋一家の話なんか、とんだプライバシーの侵害。(夫婦の下世話なところが面白いけどね。)
若い頃はそんなことつゆ思わず、安吾と矢田津世子の恋愛の不可解さが大人になったらわかるかと思っていたが、今読んでもよくわからない。
矢田津世子が美人で作家(才媛)だったからビビったんじゃないの?未亡人や元娼婦とは気安く付き合えたんだから。と、昔より意地悪なことを思う。
しかし、母との複雑な愛情や、教員であった頃の、子どもを見つめる目は、今読んでも感動する。
「風と光と二十の私と」は、教員を志す人、教育困難校で教える教師は是非読んでほしいという気持ちは変わらない。
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