滝山コミューン一九七四

滝山コミューン一九七四

770円 (税込)

3pt

郊外の団地の小学校を舞台に、自由で民主的な教育を目指す試みがあった。しかし、ひとりの少年が抱いた違和感の正体は何なのか。「班競争」「代表児童委員会」「林間学校」、逃げ場のない息苦しさが少年を追いつめる。30年の時を経て矛盾と欺瞞の真実を問う渾身のドキュメンタリー。(講談社文庫)

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滝山コミューン一九七四 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    p.23 最後 滝山コミューンの定義
    p.179 最後 筆者の違和感

    どこまでが事実で、どこからが自分の意見なのかということを明確に分けて書いているため、わかりやすい

    民主主義という名のもと、教師主体の権威主義が横行していた1974年の滝山団地を切り取り、筆者の問題意識を検証する形で進むノンフィ

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    2018年06月21日

    Posted by ブクログ

    個人的にも暴力機構に関しては敬してこれを遠ざけたいが、「ひのきみwて馬鹿だし」
     とか言ひかねない先生方が、ナチス・ドイツもやったやうな暴力機構補完の儀礼を行ふといふ、すごいものが展開してゐた学校での地獄の生活を振り返る。
     かの鬼のパンツ販売促進歌、も暴力機構補完のために使はれた、と言ふのは、なん

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    2018年05月02日

    Posted by ブクログ

    理想を目指すのはどのような社会にあっても必要なことなのですが、それが行き過ぎると第三者の眼には奇異に、ときには恐怖すら覚えることがある。また、集団行動は美しさの内に狂気を秘めているように見えることがある。

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    2014年01月12日

    Posted by ブクログ

     まず、装丁がすばらしい。
    カウンターが示す1974とその数字のズレは固まった過去ではなく、つながりと変化の印。むちゃくちゃにセンスがよかったから、アヴァンギャルドな内容を若い研究者が書いているのかと思ってたんですが、読んでみると大学教授が自叙伝的に記す戦後民主主義の話でした。読んでいる途中思わず背

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    2013年10月26日

    Posted by ブクログ

     著者が生まれ育った東京都東久留米市にある滝山団地にあった、東久留米市立第七小学校(通称「七小」)を舞台に、当時の日本の社会や政治の時代の空気に反映された、著者が「味わった」出来事を綴った本である。
     当時の七小は団地に住む大人や当時の時流だった民主主義的教育を実践する教員たちの思想が如実に児童たち

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    2012年06月24日

    Posted by ブクログ

    中学生の時に体験した悪夢の一端が書かれている本。。時代はだいぶズレてるし、地域も違うんだけど、こういう強烈な集団主義教育の根底にどのような思想があったのかを知ることができた。「ボロ班」とかあったよなあ・・・。

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    2012年04月14日

    Posted by ブクログ

    過去の物語か、今も現場で起きているのか? 「自由で民主的な、生徒が主体となって活動する小学校」での鬱屈した日々を、筆者が振り返る自伝的ノンフィクション。

    筆者が小学生時代を過ごした1970年代の滝山・東久留米市立第七小学校では、若く熱意のある教員と、それを支えるPTAによって、全国生活指導研究協議

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    2011年12月03日

    Posted by ブクログ

    1974年。西武新宿線沿線の北多摩郡久留米町に開発された滝山団地。総戸数3080戸。開発前に約19600人しかいなかった久留米町の人口は10年後の70年には4倍の78000人となり市制を導入して東久留米市となり、北多摩郡は消滅した。そして著者がこの滝山団地から通ったのが東久留米市立第七小学校である。

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    2011年08月19日

    Posted by ブクログ

    筆者個人の体験に根ざした半自伝的な一冊。

    1970年代、都内の小学校で試みられた「自由で民主的」な教育。

    それは個人の自由よりも集団行動を優先させた極端な民主化の姿でもあった。

    集団行動に馴染まない筆者を追い詰めていく場の空気感が怖しい。

    原センセよりは少しあとの世代ですが、やはり同じような

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    2022年10月08日

    Posted by ブクログ

    どうして日本人は保守もリベラルもいつのまにか権威主義、異質なものの排除という方向に向かいやすいのか… 戦後史における政治の時代と団地文化を関係付けた論考はとても面白かった。

    その一方で筆者も自分で書いてはいるが、「学者が自らの体験をもって語った」という構造上、そこには小さくない歪み、思い込みが織り

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    2018年04月15日

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