戦争の条件

戦争の条件

715円 (税込)

3pt

アラブの春を皮切りに、中東情勢の先行きがますます混迷の度合いを深める一方、尖閣諸島、竹島、北朝鮮の核開発をめぐって、東アジアでもかつてない軍事的緊張が高まっている。戦争はあってはならないという考えに反対する人は少ない。しかし、信頼できない外国政府の行動を押さえ込むために軍隊は必要だと考える人も多い。平和を壊すのも平和を保つのも軍隊であるという国際政治の逆説のなかで、私たちはいかにして判断し、行動すべきなのか? 戦争の条件を考え抜くことで、逆説的に平和の条件に至る道を模索した、もっともリアルで読みやすい国際政治学の入門書。

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戦争の条件 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2022年03月23日

    今年退官の藤原氏の講義録。論点を提示するスタイル(おそらく授業で討論?)。保護する責任と沈黙の陰謀は初耳、人道的介入は戦争回避と矛盾するがそこが課題。

    アメリカと同盟を結ぶ各国の存在から勢力均衡ではなく公共的覇権国の意義を見出すが、筆者はその意義を疑問視。覇権国による恣意的判断には不満が募るが、強...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年09月06日

    問1:
    A国がB国に軍時侵攻を開始した。
    B国はどうすればよいだろうか。

    この場合の答えは明確。
    反撃。

    問2:
    A国に軍時侵攻されたB国が、第三国Cに派兵を求めてきた。
    C国はどのような行動をとるだろうか。

    問3:
    A国が、A国国民に対して大規模な虐殺を開始した。
    B国はどのような選択をとる...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年11月18日

    「A国に軍事侵攻されたB国が、第三国Cに派兵を求めてきた。C国はどのような行動をとるだろうか」という様に、固有名詞を避けた問いかけを軸にして国際政治について考えてゆく一冊。
    様々な考え方を披露するものの、結論があるわけではなく、「まさに現代国際政治のジレンマそのもののなかに読者を放置したまま、この章...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年11月12日

    具体的な国名を出さず、ある程度抽象的な議論を提示させて、国際紛争について考えさせる本。自分の頭で考えるという点でなかなか画期的な本だと思う。高校あたりの政治経済で、こういう本で勉強しても良いのではないだろうか?後半の、ユーゴの詳細な記載は、ボスニア問題を考える上で非常に参考になるだけでなく、民族自決...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年10月07日

    国際経済学の入門書。答えでない問を通して国際関係について考えるという手法を取っており、いろいろ考えることのきっかけになった。

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    Posted by ブクログ 2015年10月04日

     著者は国際政治学を専門とする東大教授である。本書は、A国やB国などさまざまな仮定の状況を設定し、どのような対応が起こるかを考察するという形式を繰り返して、国際政治の初歩を考える、という書である。本書を自ら読もうとする人ならば、専門家でなくてもすんなり理解できるような内容であり、そんなに難解な内容で...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年04月05日

    具体性をそぎ落として、即ちなるべく主観やイメージが入り込まないように、問いが提示される。自分がこれまでメディアや教科書を通じて得た知識の枠の中でしか考えることができなかった国際問題が国際政治学上の問いに抽象化されていくのがおもしろかった。

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    Posted by ブクログ 2014年02月11日

    軍事介入、覇権国家、民主主義と国際関係、権力移行論、領土、歴史問題、ナショナリズム、平和の条件といった国際関係論の基本的なテーマを抽象化した問いかけをしつつ、現代の東アジアや中東、東欧の実例を挙げていろいろと解説。国際関係論への入門に良い。

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    Posted by ブクログ 2013年09月12日

    藤原さんということが、目に留まり購入した。
    細かいことを説明せず、国際政治に関心のある初学者にすすめる。ただ、私など大学等で少しかじったものには物足りない。
    国際政治学に興味のある者で何を読めばいいかわからない者にすすめる。

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    Posted by ブクログ 2015年11月20日

    抽象化のせいか記述が薄い。思考訓練にはちょっと歯ごたえが足りないか。

    全体として、著者があとがきで述べている「暴力の存在を諦めたり、まして武力行使を美化したりすることではなく、また暴力と戦争の排除を訴えるなら世界も変わるという過剰な楽観に走ることでもない」道筋を示すことには合格しているとはいいかが...続きを読む

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