戦争の条件

戦争の条件

ビジネス・実用
715円 (税込)

3pt

アラブの春を皮切りに、中東情勢の先行きがますます混迷の度合いを深める一方、尖閣諸島、竹島、北朝鮮の核開発をめぐって、東アジアでもかつてない軍事的緊張が高まっている。戦争はあってはならないという考えに反対する人は少ない。しかし、信頼できない外国政府の行動を押さえ込むために軍隊は必要だと考える人も多い。平和を壊すのも平和を保つのも軍隊であるという国際政治の逆説のなかで、私たちはいかにして判断し、行動すべきなのか? 戦争の条件を考え抜くことで、逆説的に平和の条件に至る道を模索した、もっともリアルで読みやすい国際政治学の入門書。

詳しい情報を見る

  • カテゴリ
    :
    ビジネス・実用
  • ジャンル
    :
    社会・政治 / 国際
  • 出版社
    :
    集英社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    集英社新書
  • タイトル
    :
    戦争の条件
  • タイトルID
    :
    225700
  • ページ数
    :
    208ページ
  • 電子版発売日
    :
    2013年10月25日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

戦争の条件 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    異なる価値観が矛盾を来すが故に解に辿り着けないという国際政治の本質を最も端的に表している。一続きの問答形式というスタイルでこの本質を明快に提示。
    国際政治も変わり行くもの。2026年現在では、経済安全保障的視点、トランプ的なる法の支配の軽視及びその影響(貿易、人権、開発、軍事等)への補筆は必要だろう。ただ基本的な構図はこの本で言い尽くされている。

    0
    2026年02月08日

    Posted by ブクログ

    今年退官の藤原氏の講義録。論点を提示するスタイル(おそらく授業で討論?)。保護する責任と沈黙の陰謀は初耳、人道的介入は戦争回避と矛盾するがそこが課題。

    アメリカと同盟を結ぶ各国の存在から勢力均衡ではなく公共的覇権国の意義を見出すが、筆者はその意義を疑問視。覇権国による恣意的判断には不満が募るが、強制力に疑問符がつく多国間協調よりは実効性があるのではないか。

    民主主義による文民統制が平和を生むという仮説を三浦瑠璃の議論から反論する。民主主義は国際関係よりも国内社会を優先するため両者の調整には外交官が不可欠だと思う。

    権力移行論については両者が合理的行動を取れば覇権戦争は起きない立場をとっているが、筆者は勢力が同程度の場合を見落としている。勢力均衡だから大丈夫ということだろうが、この場合は成長速度に有意に差があるので成立しないと思う。割愛したのだろうが、場合分けをしているのだから説明してほしかった。経済(生産力)と軍事が一体化する近現代において分離して考えるのは違うと思った。

    領土対立については、国益増進における国土の重要性が減ったという理屈には概ね首肯できる。民族意識に基づく国民国家の思想と国際法の矛盾(棚上げ最適?)が対立を起こしているのも理解できた。歴史問題について、国内被害者・兵士・国外被害者の三者に双方が目を配れていないことが問題と語る。ナショナリズムと結びつき、増々拗れてしまう。

    そのナショナリズムであるが、民族自決に基づく分断回避のための自己欺瞞として「国民」の中に包摂することで共通の歴史を創造するものとして評価している。今年の東大入試に出題されたが、日本人としては歴史的資料から日本は古来より一体の国であったといいたいが、中々難しいものではある。

    最後に核開発について、軍事行動・経済制裁・国際対話から手段を選ぶが、結局は主観的リスクと相手の信頼だと喝破する。そこから平和の条件として勢力均衡・絶対平和主義の止揚としての戦争違法化と好戦国排除を提案するが、実効性・正当性を齎すには課題山積である。玉石混交の国際政治で玄人の貴重な意見に触れられてよかった(タイムリーでもあったし)。

     2022/3/5

    0
    2022年03月23日

    Posted by ブクログ

    問1:
    A国がB国に軍時侵攻を開始した。
    B国はどうすればよいだろうか。

    この場合の答えは明確。
    反撃。

    問2:
    A国に軍時侵攻されたB国が、第三国Cに派兵を求めてきた。
    C国はどのような行動をとるだろうか。

    問3:
    A国が、A国国民に対して大規模な虐殺を開始した。
    B国はどのような選択をとるだろうか。


    このような問いが提示され、答えを考えながら読み進めていく。

    気持ちがいいぐらいに徹底的に論理的。

    思考力も鍛えられるし、現代国際社会の感覚をなんとなく見えてくる。

    名著だと思いました。

    0
    2013年09月06日

    Posted by ブクログ

    戦争がどんな場合に起こってしまうのか、それがタイトルと私なりに判断したが、著者は結びで戦争を避けるための条件、それでも戦争に訴えなければいけないときに満たす条件という2つの意味が込めているらしい。とにかく戦争を避けることは絶対条件であるという認識で、いろんなケース事例ごとに、A国、B国、C国と言う呼称を使って読者に考えさせるという本が明らかに米、ロシア、中国、北南朝鮮、イスラエル、イラン、旧ユーゴスラビア各国、その他の国々を想起させる。世界中から専制主義国が消えて民主主義国になれば戦争は無くなるという理想が本当にそうなのか?民衆が戦争を望んでいる場面がある!(かつての日本そして…)という残念な事実を思わざるを得なかった。領土問題での衝突を避けるために棚上げ(先送り)することの有効な意味については、初めて理解できた。大切な考え方だ。
    戦争の記憶についての解説は日本において、広島の語り、空襲の語り、そして靖国(つまり戦死した日本兵士)の語りが中心で、南京の語りが飛んでいたということについては全く同感!。この著者の「戦争を記憶する」など巻末に紹介されている30冊にはぜひチャレンジしたい!

    0
    2025年09月23日

    Posted by ブクログ

    「A国に軍事侵攻されたB国が、第三国Cに派兵を求めてきた。C国はどのような行動をとるだろうか」という様に、固有名詞を避けた問いかけを軸にして国際政治について考えてゆく一冊。
    様々な考え方を披露するものの、結論があるわけではなく、「まさに現代国際政治のジレンマそのもののなかに読者を放置したまま、この章を終えることとしたい」などと突き放してしまう。読んでいる途中は、正直言って疑問を感じていたが、「結び」を読んだ瞬間、著者のこの突き放しの意図がわかってスッと落ち、星の数もひとつ増えた。曰く「教育問題と並んで、国際問題は素人の発言が専門家と横並びにされる領域である。…(中略)…国際問題について行われる議論の多くは、白い鳥を集めて鳥は白いと言う人と、黒い鳥を集めて鳥は黒いと言う人との間の争いに過ぎ」ない、と。なるほど。
    この本は、まず「結び」を読むのが正解だ。

    0
    2018年11月18日

    Posted by ブクログ

    具体的な国名を出さず、ある程度抽象的な議論を提示させて、国際紛争について考えさせる本。自分の頭で考えるという点でなかなか画期的な本だと思う。高校あたりの政治経済で、こういう本で勉強しても良いのではないだろうか?後半の、ユーゴの詳細な記載は、ボスニア問題を考える上で非常に参考になるだけでなく、民族自決ということの意味を考えるきっかけとなる非常に良い題材と思った。民族自決を唱えたウィルソンが、民族とは言っていなかったというところが興味深く、また自分の意見とも一致していると思えたのが興味深かった。

    0
    2018年11月12日

    Posted by ブクログ

    国際経済学の入門書。答えでない問を通して国際関係について考えるという手法を取っており、いろいろ考えることのきっかけになった。

    0
    2018年10月07日

    Posted by ブクログ

     著者は国際政治学を専門とする東大教授である。本書は、A国やB国などさまざまな仮定の状況を設定し、どのような対応が起こるかを考察するという形式を繰り返して、国際政治の初歩を考える、という書である。本書を自ら読もうとする人ならば、専門家でなくてもすんなり理解できるような内容であり、そんなに難解な内容ではない。
     最近のマスコミや識者の論調には、自論に合った現実を提示し自説の正しさを強調するものが多く見られるが、その一方、反対者も同様なので議論は深まることなく互いに罵るだけ、という見苦しい状況にあるように感じているが、そのような不毛で本質に遠い論議にさらされている人やうんざりしている人にこそ、国際政治の初歩としての本書を読んでほしい。
     世界の現実と歴史を目をそむけずに客観的に学んでこそ、平和の実現の第一歩なのだから。

    0
    2015年10月04日

    Posted by ブクログ

    具体性をそぎ落として、即ちなるべく主観やイメージが入り込まないように、問いが提示される。自分がこれまでメディアや教科書を通じて得た知識の枠の中でしか考えることができなかった国際問題が国際政治学上の問いに抽象化されていくのがおもしろかった。

    0
    2015年04月05日

    Posted by ブクログ

    軍事介入、覇権国家、民主主義と国際関係、権力移行論、領土、歴史問題、ナショナリズム、平和の条件といった国際関係論の基本的なテーマを抽象化した問いかけをしつつ、現代の東アジアや中東、東欧の実例を挙げていろいろと解説。国際関係論への入門に良い。

    0
    2014年02月11日

戦争の条件 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    ビジネス・実用
  • ジャンル
    :
    社会・政治 / 国際
  • 出版社
    :
    集英社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    集英社新書
  • タイトル
    :
    戦争の条件
  • タイトルID
    :
    225700
  • ページ数
    :
    208ページ
  • 電子版発売日
    :
    2013年10月25日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

集英社新書 の最新刊

無料で読める 社会・政治

社会・政治 ランキング

藤原帰一 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す