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アラブの春を皮切りに、中東情勢の先行きがますます混迷の度合いを深める一方、尖閣諸島、竹島、北朝鮮の核開発をめぐって、東アジアでもかつてない軍事的緊張が高まっている。戦争はあってはならないという考えに反対する人は少ない。しかし、信頼できない外国政府の行動を押さえ込むために軍隊は必要だと考える人も多い。平和を壊すのも平和を保つのも軍隊であるという国際政治の逆説のなかで、私たちはいかにして判断し、行動すべきなのか? 戦争の条件を考え抜くことで、逆説的に平和の条件に至る道を模索した、もっともリアルで読みやすい国際政治学の入門書。
...続きを読むPosted by ブクログ 2022年03月23日
今年退官の藤原氏の講義録。論点を提示するスタイル(おそらく授業で討論?)。保護する責任と沈黙の陰謀は初耳、人道的介入は戦争回避と矛盾するがそこが課題。
アメリカと同盟を結ぶ各国の存在から勢力均衡ではなく公共的覇権国の意義を見出すが、筆者はその意義を疑問視。覇権国による恣意的判断には不満が募るが、強...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年09月06日
問1:
A国がB国に軍時侵攻を開始した。
B国はどうすればよいだろうか。
この場合の答えは明確。
反撃。
問2:
A国に軍時侵攻されたB国が、第三国Cに派兵を求めてきた。
C国はどのような行動をとるだろうか。
問3:
A国が、A国国民に対して大規模な虐殺を開始した。
B国はどのような選択をとる...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年11月18日
「A国に軍事侵攻されたB国が、第三国Cに派兵を求めてきた。C国はどのような行動をとるだろうか」という様に、固有名詞を避けた問いかけを軸にして国際政治について考えてゆく一冊。
様々な考え方を披露するものの、結論があるわけではなく、「まさに現代国際政治のジレンマそのもののなかに読者を放置したまま、この章...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年11月12日
具体的な国名を出さず、ある程度抽象的な議論を提示させて、国際紛争について考えさせる本。自分の頭で考えるという点でなかなか画期的な本だと思う。高校あたりの政治経済で、こういう本で勉強しても良いのではないだろうか?後半の、ユーゴの詳細な記載は、ボスニア問題を考える上で非常に参考になるだけでなく、民族自決...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年10月04日
著者は国際政治学を専門とする東大教授である。本書は、A国やB国などさまざまな仮定の状況を設定し、どのような対応が起こるかを考察するという形式を繰り返して、国際政治の初歩を考える、という書である。本書を自ら読もうとする人ならば、専門家でなくてもすんなり理解できるような内容であり、そんなに難解な内容で...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年11月20日
抽象化のせいか記述が薄い。思考訓練にはちょっと歯ごたえが足りないか。
全体として、著者があとがきで述べている「暴力の存在を諦めたり、まして武力行使を美化したりすることではなく、また暴力と戦争の排除を訴えるなら世界も変わるという過剰な楽観に走ることでもない」道筋を示すことには合格しているとはいいかが...続きを読む
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