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Posted by ブクログ
脳型コンピュータの開発と光計測法の紹介が前半で、後半は脳科学から見た人生哲学と科学と宗教の関係など。
情動を司る脳の古い皮質による価値判断が新しい皮質の知性をも支配する、知性は情動の従僕である、という観点から多く語られている。
後半で語られている部分を一部紹介すると、
・関係欲求が充足されないと、たとえ生理欲求がよく充足されていても、脳活性は上がらない。
・愛をもつためには、自分自身が愛を受けた経験をもってそれを学習し、脳内にそうした回路を形成していかなくてはならない。
・困難や苦しみから逃げないで立ち向かう勇気は、愛によってのみ与えられる、愛は人が成長する源であり、心の活性化エネルギーである。脳にとっての最大の価値、そして活性化のもとは、関係欲求の充足であり、それは愛という概念で表現されるものなのである。
といった非常に共感できるものであった。
Posted by ブクログ
脳の構造からアルゴリズムを理解し、コンピュータの仕組みに反映させる話が前半、後半はこうした脳の構造からもたらされる人間の姿、愛がもたらす力へ移る。
速度の違う二種類のループで脳は学習を繰り返していくが、その度合いに影響するのが夢であり内容に対する意欲、そして他社との関係表現の愛である。
外部刺激に対して内部でループを回していく仕組み状、快不快はあくまで内側で作られるものである。どこまでも脳は自己中心的で自分と異なる環境で成長した脳を理解できない。
生理的欲求が満たされ、人と人との関係性が心の豊かさを大きく左右する。科学の在り方の見直しと愛が大切。
◯脳型コンピューター
・生きている脳を解明する研究には、脳が獲得したアルゴリズムの解明を目指す研究と、アルゴリズム獲得の戦略解明を目指す研究がある。
・脳の構成的研究によって初めて脳研究から心の理解が可能となってきた。
・脳は一度記憶したアルゴリズム(記憶)は一生消えない、しかし呼び出すための閾値が高くなり呼び出しにくくなっていく。
・脳は二段階構造で学習する刺激は大脳皮質と扁桃体に送られ、まず扁桃体で一次判断、大脳皮質ではゆっくり処理されるが、一次の快不快の判断が学習度合いに影響する。
◯脳から見た心
・脳は欲求の従属に向けて行動規範を得るので、夢を持つことが脳活性に繋がる。集中力は目的に対する革新度に依存する。
・人が分かり合えないのは、脳が学習によって作り上げた内部世界をもとに外部出力する、極めて自己中心的に情報処理システムだから。
・自分と異なる学習経験で作られた内部世界をもとに言動出力する他人の振る舞いを理解できないし、相手が間違っている、相手に変わって欲しいと考えがち。
・困難や苦しみに遭遇したとき我々は初めて自分の内部世界を変える機会が与えられる。
・外部環境を快不快と捉えるのは脳の内部構造であり、外部情報が呼び込むわけでは無い。精神的に苦痛なことも自分にとって価値があると思えば脳は活性化され、問題解決に向けて自律的に脳の回路が形成される。いつも喜び感謝する気持ちがあれば、どんなことにも対処できる道を脳は生み出すことができる。
・脳は強い刺激とその時間的に前に入力された事柄を関連づける。子供の頃の時間が長く感じるのは強い情動を覚える経験が相対的に多いから。
◯愛は脳を活性化する
・遺伝的な生理欲求と関係欲求を元に外部情報の価値を判断し、行動規範を定めるとともに外界の応答結果を再評価して処理回路を修正する。
・情がマスターで知はスレーブ、脳は意欲で動く。バイオリンを習いたいと言ってきた子供たちに最初からバイオリンを持たせず、親にまず一曲弾けるようになるまで指導する。その間に子供にはバイオリンのレコードを聞かせる。親が弾けるようになる頃には家にバイオリンがある環境が自然となり、習いたい意欲が自然と湧く。
・愛は関係欲求における価値表現、人との関わりを求め、人の存在を受け入れるための価値の尺度。我々は愛をもつためには、受けた経験を持って脳内に回路を形成する必要がある。
・困難や苦しみから逃げずに立ち向かう勇気は愛によってのみ与えられる。脳の活性化のもとは関係性の充足、すなわち愛である。
◯科学と宗教
・向かうべき方向性は確信あってこそ、確信を求めて信仰につながる。
・科学は事柄の追求の結果として確信が得られる。
・聖書の基本精神は人は素晴らしく時間発展ふる可能性をもっていて、その必要十分条件は愛である。
人の行為によって意義深いかを判断するのではなく、存在そのものを意義深いと受け入れることが愛である。人は存在を受容されることで基本的な関係欲求を充足する。
◯これから
・共に開放系である人と自然はつきあいやすい。あれば便利の産物は人や自然に不整合であるがために様々な不調和をもたらしている。愛を基調とした新しい科学により不調和を解消しなければならない。
・人と人とがいかに分かり合い豊かな関係の中で生きるかを追求する時代。心の大切さを科学技術の最終目標とする心の時代。
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