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作者一三歳から四〇年に及ぶ平安時代の日記。東国から京へ上り、恋焦がれていた物語を読みふけった少女時代、晩い結婚、夫との死別、その後の侘しい生活。ついに憧れを手にすることのなかった一生の回想録。
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Posted by ブクログ
解説を読んで、更級日記がが読みつがれてきたのは偶然ではなく、菅原孝標女としか伝わっていないこの女性が、当時の文学の決まり事を生き生きと踏み越えていたからだということが理解できた。 個人的には東の国から京へと上る冒頭部分で、武蔵国でのいろいろな逸話が語られている部分が好き。 地理的に近いと親近感が湧...続きを読むく。
やはり何度読んでもよい。 "平凡な人生"だったかもしれないが、瑞々しい感性で物事を捉えている素敵な人。
本という夢のなかに沈潜し、 夢は現実をも侵食していく. 夢のなかで暮らし、生き、そこから抜け出すために信仰にすがる女、女のなかに生きる女の子の話.
平安時代に菅原孝標の次女・菅原孝標女が書いた回想録。作者13歳の寛仁4年(1020年)から、52歳頃の康平2年(1059年)までの約40年間が綴られています。華やかな平安貴族の日記かと思いきや、一人の女性の姿が綴られています。少女時代の「源氏物語」への憧れについては、今のオタク趣味に通じるところが多...続きを読むいです。その後、大人になって物語のような世界がないと現実を知り。前半のキラキラ感と後半の寂寥感の落差が凄いです。大人になるって今も昔も変わらないのかな。1000年前のオタク生活に触れてみてはいかがでしょう。
文庫なのに現代語訳・解説付きなのは親切であると感じた。 これなら高校生でも苦もなく読むことができよう。 参考文献を参考にして更に考究を進めたい。
胸に抱いた夢と現実の落差、親しい人の死、自分の凡庸さへの悲しみと諦められない自分を責める気持ち、親に反抗しながらも同じ先に行き着く晩年……。普遍的なリアリティだけでなく、さり気なく書き込まれた風流さも、読者を惹きつけるのだろう。
更級日記って文学少女ってより活字に餓えた妄想少女って感じがする。日記の内容が、女ざかりの頃とかの書き込みは薄く、「源氏物語読みたいの、読まして仏様!」という少女時代と旅行先の景色の面白さといろんな夢見の話ばっかりだもの。夢の話をして信心深くしてれば良かったと回想するあたり仏教文学の兆しが見受けられる...続きを読む。 ほんと、子供とか夫のこととか宮仕えとかあっさりしてるのに夢とか少女時代の話ばっかなんだもの。
本を読みたいがために仏様を彫ってしまったアグレッシブな女性の一代記。というとなんかステキ。古文を読む能力が落ちてしまったのを自覚しているので、練習用に購入。
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原岡文子
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