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Posted by ブクログ
ものすごく独特の世界。
1P目からにきびが自発的に引っ込んだりして、もしや誤訳?と思いながら読み進めると、どうやらそういう世界らしい。
こうあるべきが具現化されている、まるで現代アートを読んでいるような感覚になる。これは独特だなぁ。
描写は細かくなく、現実感を欠いている。
結婚するまでは薔薇色ふわふわ。光をひねっちゃうぐらい。
ハネムーンからが暗い。お金を数えだすところからは闇。文字通り光も届かない。
幕切れはいささか急。短い描写だけど、それでも悲しい。
シック、アリーズのサイドストーリーは、これだけ面白ければ大歓迎。
ここでは誰も幸せになれないんだね。
ピアノカクテル、花で治療など、超現実的なアイディアも楽しい。
本作、新潮の「日々の泡」と同内容。
Posted by ブクログ
悲劇的な、あまりに悲劇的な恋愛小説。
これ以上に悲痛な作品を、ぼくは未だ読んだことがない。
"二つのものがあるだけだ。それは、きれいな女の子との恋愛だ。それとニューオーリンズかデューク・エリントンの音楽だ。その他のものはみんな消えちまえばいい。なぜって、その他のものはみんな醜いからだ。"
そんな序文に始まる物語の中で、登場人物はその醜いもの達に踊らされ、右往左往するばかり。醜くない二つのものを守ろうと、身を削ったところで、レコードは擦り切れ、金は尽き、血は流れ、人は死ぬ。
あらゆる恋愛感情は、突き詰めると性欲と依存心と虚栄心に因数分解される。未だ反証を見ないそんな持論を持つ人間にさえ、この作品は悲哀を抱かせる。
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