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○伸び悩んでいる時が人生のチャンスだ!○勝者は泥沼の中から勝ちを見つける○執念が人生の最善手を選ばせる!“史上最年長名人”となった著者が、「泥沼流」人生哲学によって「運」をつかむコツ、人生の勝負所を豊富な体験をもとに伝授する。
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Posted by ブクログ
著者は勝負の世界で超一流のレベルを30年間以上続けた人だけあって、独特の人生観、勝負観を、かなり面白いエピソードを交えて語っている。なるほどと思わせる示唆と、とても妻にはいえないような話が交じり合っているので、お勧めしづらい本ではあるが、とても興味深い。
著者の本はかなり読んでいるので、書かれているエピソードは既知のものが多かった。人生は波状の運気を持つという考えは、どん底に陥った時に自らを救う指針となる。こういう時にじたばたしても仕方が無い。好きなことをして思い切り笑い、力を矯める時期なのだ。
「6八歩が、いい手なら、『ああ、そんないい手があったのか』ということで、それまでの自分の考えを改めて6八歩を打つ。しかし、それが分からない。6八歩のあと、相手の出方によって5五銀右と指すのだが、先に6八歩を一本打っておくことが、いいのか悪いのか。 私は74分費やして、6八歩以下の手順を読んだ。けれど...続きを読むも結論が出なかった。わかったのは、私の6八歩に対して、向こうの応接の仕方は10通り近くあって、そのどれもがどうなるのかわけの分からない、難しいものだということだった。 しかし、6八歩のような、いいのだか悪いのだかわからない手に対する最善の応手は、一つしかないものだ。一つしかないから最善手というのだが、それだけが正解で、次善手というのがなく、残りはすべてダメな手なのである。これは40年近く将棋をしてきた私の経験則だ。」 「田中角栄先生は、私の最も好きな政治家だが、かつて健在なりし頃、雑談のなかで次のようなことを教えてくれた。 まず第一に、人間は努力する事が大切であり、努力すれば必ず成果が上がるという事。そして次に成果が上がった分だけ、他人は羨む、妬むということに気付かなければならない。第三に、他人の嫉妬心に気付いたら、それに対して配慮しなければならない。 ここまでは世間でよく言われることだが、角栄先生は第四として次のようなことを言った。 『人間は、いかなる場合にも、嫉妬する側ではなく、される側に立たなくてはならない。』」 勝負、人間観察の鋭さが心地よく、楽しい本。
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