無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで200万冊以上配信中!
「儲からない」といわれた個人宅配の市場を切り開き、「宅急便」によって人々の生活の常識を変えた男、小倉昌男。本書は、ヤマト運輸の元社長である小倉が書き下ろした、経営のケーススタディーである。
全体を通して読み取れるのは、「学習する経営者」小倉の謙虚さと、そこからは想像もできないほど強い決断力である。成功した人物にありがちな自慢話ではない。何から発想のヒントを得たか、誰からもらったアイデアか、などがこと細かに記されている。講演会やセミナー、書籍、マンハッタンで見た光景、海外の業者に聞いた話、クロネコマークの由来…。豊富なエピソードから伝わってくるのは、まさに学習し続ける男の偉大さである。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
有名な名著ですね。古い本ですが、現代でも通用するお話ばかりなのに驚きます。
「宅急便」という新規事業の創出過程を軸に、様々な経営者としての考え方を余す所なく説いてくれる本ですが、新規事業を立ち上げていく際の要諦は、現代においても変わる所はないと感じます。
・既存のアセットを活用する
・儲けが出る状態、損益分岐点を超える(期間含めた)シナリオを明確にする
・そのために追うべき指標(KPI)を明確にする
・そのために「やるべき」ことを明確にする
・加えて「やらない」ことも明確にすることで、「やるべきこと」を自立的に取れるようにする
・これらを他社との差別化につながるものから選ぶ
まったく新規の領域で勝とうとするのではなく、自分たちの強みを活かせる領域で、損益分岐を具体的に描けるようになるまで考えて、ユーザに価値を届ける具体策を共有して初めて、事業としてやっていけるのだというリアリティは、新規事業を考える上で肝に銘じなくてはいけないものだと納得しかありませんでした。
Posted by ブクログ
ヤマト運輸二代目社長の視点から、同社が宅急便事業に至り、そして成功させるまでの険しい道のりが赤裸々に描かれている本書。
超重要取引先と、国家権力と、そして社内と闘った歴史、その節目節目における小倉社長の思想と行動が鮮明に浮かび上がるようで、一気に読み進めることができた。
不運もあって20代は病床に伏せる期間が長かったにもかかわらず、仕事に復帰した後は「強烈なリーダーシップ」と「綿密なロジカルシンキング」でもって構想を描き、現場と経営を引っ張っていたこと、ゼロからイチを実現していったことに胸が熱くなった。
いくつもの印象に残る部分があり、特に印象に残った箇所を抜粋すると以下の通りです。
●善い循環も悪い循環も、一朝一夕に起きるものではない。
●共同経営とは。自発性を高めるにはコミュニケーション。
●サービスが先、利益は後。
●□□第一はマンネリ。なぜなら第二がないから。
●社員には自分の仕事に責任を持って遂行してもらう。それを引き出す努力が経営者の仕事。
●成功している経営者は「ねあか」が多い。
【その他印象に残った箇所】
過去の成功が災い。
出発点はよく働くこと。
トラックは荷物を積んで奔ることで収入を得る。半分くらいの時間しか稼働できないのが普通。
物流を構成する主な要素は、輸送、保管、荷役、包装、加工、情報。
共同体経営。経済の動き、経営の状態、人事など経営に必要な情報を、同時に従業員にも提供し、同じ目的意識をもたせることが必要。自発性を高めるには、社内のコミュニケーションの改善。
(集配車のドライバーが不足したため、小さな運送業者を下請けに使い、配達させたことを)絶対にやってはならないと禁じた。
供給者の論理と利用者の論理は正反対の場合が多い。
サービスとコストは常にトレードオフの関係。
利益のことばかり考えていればサービスはほどほどで良いと思うようになり、サービスの差別化はできない。となると収入も増えない。よって利益はいつまで経っても出ない。悪循環。
サービスが先、利益は後と言えるのは社長。だからこそ社長が言わなければならない言葉。
○○第一は、マンネリの代名詞。というのも第二がないから。
社長の役目は、会社の現状を正しく分析し、何を重点として取り上げなければならないかを選択し、それを論理的に説明すること。
全員経営とは経営の目的や目標を明確にした上で、仕事のやり方を細かく規定せずに社員に任せ、自分の仕事を責任をもって遂行してもらうこと。
日本人は、潜在的に会社への参画意識があるのだから、それを引き出す努力を経営者が怠ってはいけない。
キーワードはコミュニケーション。目的と目標を明示。
組織が大きくなると社員のやる気を阻害する者が社内にいることが多い。直属の上司であることが多い。自分の経験をもとに仕事のやり方を細かく指示したがる一方で、会社の方針や計画をなぜそうなのか説明することが苦手。そうなると社内コミュニケーションが途切れてしまう。
攻めの経営の真髄は、需要を作り出すところにある。需要はあるものではなく、つくるもの
Posted by ブクログ
何年もの間、積読していたがもっと早く読めばよかった。極めて秀逸なヤマト運輸創業二代目小倉昌男の自著。
世間の既成概念や行政の規制から成り立つはずがないと言われた、宅急便を創った才人。
20年前に書かれた本書の時点で、ネット成熟による宅急便の取扱高の大幅増を予見するほどの先見性。
経営は論理の積み重ねであり、自身の考えや経緯を筋道立てて説明できることが寛容だと話す。
その言葉通り、いつ何をどのように考えて宅急便をはじめたか、サービスを始めたのか。その判断に至った経緯が克明に記録されている。
「サービスが先、利益は後」という繰り返される標語に理念がよく表れている。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。