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Posted by ブクログ
名雲草信流抜刀術を心得る主人公の名雲修作。脅迫殺人という知らぬ罪を着せられ、警察の手から逃げ回る羽目に陥る。
この著者のどの作品においても、話がまだ見えてこない最初の段階であっちこちから登場人物が出てきてしまって、最初は読むのに苦労する。この作品も然り。主人公のキャラが良く、途中から展開も面白くなって、一気読みしたが、最初の取っ掛かりがもう少しスムーズだったら、と惜しい気持ちにさせられる。父親との確執も、最初の段階でもっと詳しく書かれていたら、どんでん返し展開ももっと納得できたのに、と思うのに、説明不足のせいか唐突な感を受け、いまいち腑に落ちなかった。
Posted by ブクログ
裏切らないなぁ、沢木冬吾。この小説も沢木節全開。会話はミニマム、描写はしつこい(笑。書き込みする箇所のメリハリがいちいち俺の好みなんだなぁ。
文庫みっちり700P、なぜか捕らわれの身の主人公が、子供時代に父と祖父から切りつけられるのを避けた追憶を、縛られたまま思い出すという異色のスタート。
そっからの話の転がり方、登場人物の理不尽な不幸、ちんぴらのくそっぷり、悪役のグロいまでの悪さ、警察官たちの苦悩と活躍…、敵役が二転三転し、主人公とともに物語に翻弄される心地よさ(いや主人公はたまったもんじゃないのだが)
そして怒涛の後半。抜刀術VSフェンシングの決闘シーンのすごいこと。だがそんな決闘シーンですら些末なくらいの(贅沢な!)話の転がりっぷり。ハードボイルド
アクションとはかくあるべしというお手本である。
しいて難点をあげるなら、そのボリュームゆえの物語の複雑さ。
登場人物が多く、○○が実は▽▽…みたいなのまで出てくるので、ある程度の登場人物相関図じゃなくても人物紹介は欲しかった。映画化したら、パンフには見開きで相関図が入るだろう。
あくまで些末なことである、そんなことは物語に集中していたら(せざるを得ないのだ)なんとかなる。読むべし沢木冬吾、読むべし「天国の扉」
もうひとつ些末なことを思い出した。サブタイトルの「ノッキン・オン…」はいらんと思う。少々厨二っぽい。
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