白夜

白夜

ドストエフスキーには過酷な眼で人間性の本性を凝視する一方、感傷的夢想家の一面がある。ペテルブルクに住む貧しいインテリ青年の孤独と空想の生活に、白夜の神秘に包まれたひとりの少女が姿を現わし夢のような淡い恋心が芽生え始める頃、この幻はもろくもくずれ去ってしまう。一八四八年に発表の愛すべき短編である。

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白夜 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2022年01月24日

    白夜の闇は深い。

    出会いは、
    濃霧に抱かれたような夜。
    彼女とある約束を。

    饒舌な会話劇が白夜の幕開けか。

    日本の近代文学の奔流を想起する
    硬質な文体と憫然な恋慕。

    そう云えば、
    彼は友人も身寄りもない独り身だったな。

    彼の闇も深い。

    0

    Posted by ブクログ 2011年11月14日

    ドストエフスキーの初期の短編作品。夢想家の主人公がやはり夢見る娘と偶然知り合い、逢瀬を繰り返すうちに2人が、というお話。『カラマーゾフ...』や『罪と罰』とは一味違った雰囲気を持つ作品ですが、主人公のモノローグの部分など、大作に通じる片鱗が見受けられます。

    0

    Posted by ブクログ 2023年10月30日

    人間は子供の頃に持っていたものを取り戻すために生きているのではなかろうか。

    自分を三人称化する

    今の愛vs過去の愛

    ドストエフスキーは愛と恋をどう分けているのだろうか。
    愛は存在を対象とし、恋は性質を対象とする、という考えではなく、愛は恋の上位互換のような扱いだろうか?

    「われわれは自分が不...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年06月24日

    心やさしき孤独な夢想家青年の、恋と失恋の短編。名もなき主人公は惨めに描かれてはいるが、長い人生誰しもこのような時期はある。つらい苦しい結末にも良心を失わない主人公にほのかな安堵感を覚える愛すべき小品。

    0

    Posted by ブクログ 2018年06月20日

    妄想過多なひきこもりっぽい男性の恋愛における一人相撲。ちょっと寅さんぽくもあるが、寅さんほど純情じゃなくてニヒルか?ドストエフスキーさんは意地悪い人なのかなぁ~とか思った。

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    Posted by ブクログ 2016年08月23日

    子供じみたことはもうたくさん。
    さあ、家に帰りましょう。

    こんな風に愛する人がいるのだろうか。
    こんなにたやすく恋に落ちてしまうものなのだろうか?

    なんという弱々しさだろう。

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    Posted by ブクログ 2011年10月13日

    かえるくんの紹介で。

    結局、主人公は、また犯罪的な生活に戻っていくしかないのか。それすらもできないのか。

    0

    Posted by ブクログ 2011年06月05日

    なんのためのお礼です?神様がぼくを送ってくれたことに対するお礼ですか?

    こんなにもロシア語は読めないのを悔しく思った事はない。
    訳だと、ああ!とか、まぁ!とかナースチェンカ!とか感嘆詞が多すぎて曖昧になってしまう。

    主人公の気持ちはよく理解できます。
    そして正しい道だったんです。

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    Posted by ブクログ 2010年09月20日

     ドストエフスキーらしくない抒情的な作品である。

     主人公はドスト作品によく出てくるような人物。引き籠りで知人は少なく空想家。その空想家がある夜女性(17歳だから少女と言うべきか)と知り合う。その馴れ初めがあまりにもベタである。女性は橋の欄干に持たれて泣いている。なんだか気になって放って置けなくな...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2009年12月27日

    ドストエフスキーが大好きになった。やはり文豪というのはユーモアのセンスも抜群ですね!始まりから第二夜までがとても好きです。小説でゲラゲラ笑うなんて、未だかつてあっただろうか?ストーリーというよりも、ディテールが素晴らしい。

    0

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