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Posted by ブクログ
俺のことが書かれている、と思う、思っちゃう。
グミチョコパインを読んでいる間だけは私の一人称は私ではなく俺になり僕になる。
俺は他とは違うと思いながらも何も成し遂げられず、そう思う自分だって何も成し遂げていないくせに…他のヤツが出来ることが出来ないから自分は非凡だと信じ込んで逃げてるだけのくせに…と心の片隅で感じつつ現実から目を背けるために、自分の平凡さに気づかない為に理屈っぽく話して他の誰も見ていなさそうな映画を見て本を読んで。
けどやっぱり、やっぱりいるんだ、美甘子みたいな奴が。
一生追いつけないんじゃないかと思う。
自分のちっぽけさを呪うし行動力の無さや勇気の無さにがっかりもする。
けどその悔しさを忘れたくはない。
チョコを出し続けてやろう。
きっと継続は力になるよと背中を押してもらった気がした。
賢三の、カワボンの、タクオの、山之上の自意識過剰さが私には分かる。
痛いほどわかる。
見る前に飛べ!じゃないけど語らずとも感覚でわかる。
だからこう、感想もフワッとしてしまうけど、周りと比べたり、自分ってダメだなーってふと感じて立ち直れそうもなくなってしまったときにバカやってる彼らの姿を思い浮かべて頑張りたい。
私も頑張るよ。
賢三たちの知識量や馬力はすごくて、暇さえあればSNSを見ちゃうような浅い知識しか手札にない私は彼らの少し後ろを追いかけていくしかないみたい。
それでもチョコを出し続ける。
残念ながら私の高校時代には賢三と違いカワボンやタクオのような友達はいなかったし、そもそも私に周りを見下せるほどの知識量も鼻からなかった。
今は周りの人の知識量や馬力に圧倒される日々だけど、まだまだ自分はいけるぞ、と信じていたい。
勘違いしていたい。
だから彼らをちょっとした心の友として、レイトショーを見に行くとき寂しいなーってときとかに、頑張る理由の一つにする。
なんか思考がまとまらずぐちゃぐちゃ!ってしてしまったけど、なんで私の考えてることが分かるんだ?というくらい、登場人物たちに握手を求めてしまいたくなるような感覚に陥った。
マドンナ美甘子やじーさんの登場の仕方も最高。
Posted by ブクログ
読む目が止まらず読み始めてからノンストップで読んでしまった。
銀杏BOYZの「17才」という曲の歌詞に出てきていたから17才に読もうと思い、17歳のうちに購入
こんなに自分の気持ちを代弁してくれた小説は初めてだ
ロックが好きだし本を読み賢くなろうという気持ちも、周りのミーハー共とは私は違う、思慮深い
などと似たような考えを持っている登場人物達がリアルには居ない同じ趣味を持った友達のように思えて嬉しくなってしまった
登場人物がニマニマする時は私も一緒にニマニマしてしまうし、ドキドキする時はドキドキ、喧嘩をしている時はカワボンと同じ目線で見守っている
大槻ケンヂさんの登場人物として語るのではなくあくまでも語り部として書いていく書き方も、すごく読みやすいし時折頭の中で考えるバカっぽいしょうもない下ネタで自分を窘め恥じるのも本当によくやる。し面白い!飽きがこない!
小説、ロックは好きだが映画はそこまで見たことないので明後日の放課後名画座に一人で行って見ようと思う。
Posted by ブクログ
まず、簡単に感想を書けるようなレベルの本じゃないと思った。
もちろん純文学ではない。
どちらかというとエンタメ小説、大衆小説だと思う。
でも、アートだと思う。
下らないことがたくさん書いてある。無駄な言葉の垂れ流しにも見える。(前半にオナニーという言葉がどれだけ出てきたことか、ギネス認定される数だと思う。)
ストーリーも大したこと起こらないし、男子高校生が女の子に片思いしていて、バンド組みたいと思っている。というだけの話。
前半はバカバカしいなと思いながらも、ページをぐいぐいめくってしまう自分に不思議を感じる。中盤、主人公が山口美甘子に映画館で会うあたりからマジックが効きだし、物語は最後まで疾走し、私はもう主人公たちの一員になったように、わくわくしてしまう。
この小説は、すべてのイケていない野郎どもを肯定する暖かさに満ちている。
かけがえのない純粋さを持て余す、永遠の無駄遣い。そこに優しい目が向けられている。
ロジカルに表せない何かを、下らないおしゃべりで見事にフレッシュに表現している、オーケンの小説表現の偉大さに脱帽。
食わず嫌いで、ずっと存在は知っていたけど読まなかった本。「なんてもったいないことをしていたのだろう。」というのが正直な感想。
もともと私は10代の頃、筋肉少女帯の大ファンで、オーケンのオールナイトニッポンも聞いていたし、筋肉少女帯の歌詞カードも一生懸命読んでいた。
そのオーケンが、小説を書いたと聞いたとき、なんだか気取った純文学のようなもの、もしくは少し暗いアングラの江戸川乱歩のバッタものみたいなのを書いたんではないかなと、偽物感がただよってそうだな、と思い込み、読みたくないとずっと思っていた。
読んでみて上記の思い込みとまるで違う小説であることに驚いた。
「当時のオーケンのオールナイトニッポン聞いているみたい。」と思いつつ、それが小説になっているということの新しさに気付く。
書いてある内容は「文学的」に表現しようと思えば、他に上手い人はいくらでもいるだろうし、実際そういう才能に恵まれた人たちが小説家になっていると思う。
だけど、オーケンはそこを目指しているわけではなさそうだ。
このわらっちゃうようなしゃべり口調が、このお話しに最適なのではないかと思う。真摯に、青春の、人間の大切さなスピリット、人のぎこちなさを描き出す。
オーケンは自分のダメさ加減などをある程度演出して、面白おかしく話すのが上手いから、自分のみじめさを売り物にするヒモのような口のうまい人間のような気もする時がある。昔TVで芸能人たちが議論する番組で、オーケンが自分のウツのような状況をしゃべっていたら、大貫妙子が「私、こういうこと言う人、大っ嫌いなの」と嫌悪感丸出しで怒ったのをよく覚えている。
大貫妙子が嫌いなのも、わかるなーと。当時思った。
でも、この小説にはそんなエグみが、感じられない。なんだか水墨画の様に(内容は全然そんなに清くないが)、スーッと入ってきてしまう。
私の好きなロックと映画に情熱かける話だし、趣味がグッとくるところだったり、世代が私よりは上だけど、何となく空気感が近しく感じるところだったりも、大きく惹かれる要素だと思う。
ロックバンド、映画名などは、クスっと微笑んでしまうような小ネタが満載でそこも楽しめるところ。ただ、「なんとなくクリスタル」や村上春樹などの固有名とは違うあまり意識的ではない、固有名の使い方ですが。
とにかく「食わず嫌いで一生読まない」なんてことにならなくてよかった。
この本を貸してくれた人に感謝。
しるこドリンク、知ってるけど、飲んだことない。
いつか飲もう。
そして、主人公たちに近付けるといいな。
おっさんにも、そう思わせられる、貴重な小説。
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