無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで200万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
毎年出るたびに、主人公が一つ歳を取るという作品。
最初の物語である「若草色のポシェット」のとき、主人公は15歳。私は14歳だった。あれから主人公は38歳、私は37歳…。
この本を読むたびに「私も歳を取った…」と思う。
主人公やその周りの話しが、だんだんと「若くはない」話しになっていくたびにそう思う。
この作品が出るたびに「今度は主人公はどのような不幸にあうのか…」などと“期待”してしまうのだ。仮に事件が一つも起きず、主人公がハッピーな一冊が発刊されたら「ミステリーなのに犯罪が起きないなんて!!」というまっとうな理由ではなく「爽香がなんの苦労していないなんて!!」という理不尽な感想を述べてしまうだろう…。
だが、私も主人公も不惑の年が近くなり、そろそろ主人公が落ちついて幸せになる話しがあっても良いのではないか?と思い始めている。主人公は多くの人から信頼を受けている。これで「犯罪にさえ巻き込まれなければ」幸せになるに違いない。となれば、主人公を不幸せにしているのは読者なのだということになり、長年の読み手としては実に複雑な気分にさせられるのだ。
おそらく私と同じ歳の人間が、今読み始めたならば軽い小説だと思うだろう。決して親近感を感じたり、底から何かを得たりはするまい。だが、私がこの作品に寄せる思いは、単なる小説の一作品への感想ではなく、20年以上見守ってきた友人の感想となっているのだ。
だから、このレビューはあてにならない。誰に対しても参考にはならないレビューである。
だが、そういう小説を待っている気分も良いものだよ。と、そう思うのだ。
Posted by ブクログ
年1冊の爽香シリーズも早24作目。
38歳の秋です。
今年は老舗ホテルの再建という名のもとに、支えて来た貴重な人材の切り捨てが発端。
爽香の周りで起こるいろんなトラブルと相変わらずの人たち。
39歳もいろいろ波乱がありそうな終わり方。ちょっとザックリした作品だった気もするけれど…。
今作は爽香のバタバタよりもホテル再建の方がちょっと印象に残った。
長年の経験というものに企業が値打ちを認めなくなっているんだというくだりと、ただ単に「数字」だけでしか経営を見ない人間の下で、長く働き続けてきた者が誇りと愛着を失っていくところ。
なんとなく自分の働く環境に近いような気がして。ちょっとさみしくなってしまった。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。