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Posted by ブクログ
「生きがいについて」を読む前にこちらを読むことにした。彼女の文章は本当に真に迫るものがあり、迫力を感じる。心から湧き出てくる言葉といった感じがする。
私が感銘を受けたところは、女性というものの生き方についてだ。自分の中の男性的な部分と女性的な部分との間の葛藤が描かれていて、それは現代女性の多くが共感する点だと思う。以下の文ではその強い意志が感じ取れる。
p.58「漸く落ち着いて勉強できるようになった。同時に、自分の中に、自分のものを生み出したい衝動がうちにみなぎる。今まで勉強したこと、これから晩供すること、それら全てを、自分の生命に依て燃焼せしめよう、女であって同時に「怪物」に生まれついた以上、その特殊性をせい一杯発揮するのが本当だった。男の人の真似をする必要もなければ女の人の真似をする必要もない。かと言って中性で満足しようとする必要もない。傍若無人に自分であろう。女性的な心情も、男性的な知性も、臆病な私も、がむしゃらな野心家の私も、何もかも私の生命に依て燃やしつくそう。誰に遠慮する必要があろう。」
なぜ彼女はこのように考えられたのだろうか。
この本を読んで、女であると同時に、一人の人間としての生き方を考えさせられたし、何より、神谷美恵子さんのリアルな生き様がわかって感動した。
Posted by ブクログ
神谷美恵子 25歳から65歳までの日記
苦しみながら 生きていたことがわかる。苦しみに耐えられたのは 神と対話し、自分で叱咤激励しながら、社会的使命を全うしようとしたから。自身の医師や翻訳者としての功績を誇った記述はない。自己評価が厳しすぎる
エリートの弱さを自分で克服した記録としても読める
時間の捉え方が面白い
*人間は〜生物が脱皮するように 過去と決別して新しい生活に移る
*時が羽を生やした様に飛んでいく
*仕事に熱中しているとき ひとは 無時間の中にいる
昭和14年(25歳) 〜
*自分の問題は 自分と神様のみで決めるべき
*下層の人のために働く。人、人の心、体、社会を健全にするために働く
*人の使命は 人の存在意義に関わる
昭和47年(58歳)〜
*神に委ねて残る日々を生きる
*医師になっても 何一つ人間のことはわかっていないのを知る。これを知るための勉強であった
*私は痴呆の近くまでいって ようやく全てのものから自由になった。何より 自分の限界を〜知った
*痛み〜来るべきものが来た。すはおに頂こう
昭和54年(65歳)
*くるしみに耐えること、ことに他人に与える苦しみに。
Posted by ブクログ
もともと日記文学が好きなのと、ヴァージニア・ウルフ研究者という面で、どんな方か興味があったので、彼女の他の著作はまだ読んだことがなかったが、読んでみた。
書きたい、表現したいと強く思っている人によくある葛藤の日常と、医療従事者として、家庭の主婦としての三つ巴の高い志は、少女のころから亡くなるまで変わらず高くより強固に変化し、その意思の強さに頭が下がる。家事育児に時間をとられていることも葛藤は感じつつも、彼女の著作の泉の形成の一端を担っているのだと思った。今現在仕事と家事との葛藤を抱える自分にとっても風穴的な一冊だった。
他の著作を続けて読むことにした。
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