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Posted by ブクログ 2021年06月13日
時は大正時代。時代の流れのなかで紡がれる楡家の人々の物語。
物語はその中心地である楡病院の院長にして創始者である楡基一郎の一代記でもある。
楡基一郎は立志伝中の人である。大ぼらふきの気質にして、終始、躁状態を思わせるようなハイテンションで行動が変人。当時の時勢に乗って衆議院議員にもなるほどの野心家...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年08月27日
何十年も前に書かれた作品だけど、一切色褪せていないのがまず凄い。明治以降の近現代に起こった重大事件を縦軸に、その中を生き抜いた楡家の人々の上に起こるイベントを横軸に、飽きさせないように緩急つけた物語が紡がれる。一家の大黒柱の一代記なのかなと思いきや、上巻の最後で呆気なく退場。中心人物を入れ替えながら...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年01月09日
本日読み終わりました。楡家の人々の人生を描いた本。楡家は精神病院てことで、付近では有名だったけれど、歴史から見たら小さな存在(こんなことを言ったら院代に怒られそうだ)。でも一人一人にはものすごいドラマがあって、そういう営みが社会を作っている。人間の営みは小さいけれど、大きいと思った。思わず、東日本大...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年11月16日
父の本棚から抜き取って読み始めたのは中学生の頃か高校生になってからのことか定かではありませんが、その頃読んだ本は立派なケース入りの分厚い単行本でした。つい最近逝去された北杜夫さんのマンボウシリーズも楽しく読みましたが、この「楡家の人びと」に代表される純文学といわれる数々の作品も愛読していました。本屋...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年04月24日
楡家とその周囲の慣わしは時代と共に変わりゆくが、伝統にこだわり、あるいは恨み、憂うことも各人によって情態を異にする。互いに共有できない繋がりの薄弱さは、すでに共同体の崩壊を示唆するものであり、あくまでも維持するのは張りぼて化した “しきたり” への意地である。その執念が民族の怖さへと通じる。そこにユ...続きを読む
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