会社は頭から腐る

会社は頭から腐る

ビジネス・実用
1,650円 (税込)

8pt

産業再生機構で41社の企業再生の陣頭指揮を執った著者。再生の修羅場には経営の本質が見えてくる。経営の悪化した企業に共通していたのは、「一流の現場を持ちながら、経営が三流だった」ということ。そもそも経営者を選ぶ仕組みに問題を抱え、相応しくない人がトップに立っているという悲劇をまざまざと経験する。

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会社は頭から腐る のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

     著者は、産業再生機構の元COO。この組織の運営を引き受け、倒産した起業の経営及び再生に従事してきた。この経験からの提言だけに非常に迫力があり、最近メディアで人気になっている経済アナリストや、経済学者、元大臣だった作家などとは、まったく重みが違う。 特に、「ゲマインシャフト(地縁や血縁で深く結びついた伝統的社会形態。日本的)」と「ゲゼルシャフト(利害関係に基づいて人為的に作られた社会。アメリカに代表される。)」との対比からの日本の進むべき方向や優位性に対する言及は、マネージメントの端くれである自分にとっても非常に重要な示唆であった。この話から思い出すのは、「民族は、それを偉大にした特性により滅びる」との塩野七生の言葉である。確かに今の日本企業、特に大企業は、「和(悪く言えば、シガラミ)」によってがんじがらめ。残念ながら、我が社もその例に漏れず、日々社内調整に莫大な時間が浪費される。このような悩みをお持ちのビジネスマン諸氏よ、この本を読み、あなたの組織を変えよう。

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    2018年10月23日

    Posted by ブクログ

    著者の作品は「結果を出すリーダーはみな非情である」(2012年の作品)を先に読んでいました。本作品はこれより5年前のものとなりますが、基本的な著者の考え方やスタンスが、この間に変わっていないことがわかります。

    東大法学部卒、司法試験合格、MBAホルダーと、超エリートの著者ですが、基本的に勉強ができるだけの人間に対しては厳しいスタンスをとっており、もっと泥臭い現場力や人間力が必要であると訴えています。超エリートの著者だからこそ、説得力があり心に響きました。

    本作品は経営者目線で書かれてありますが、サラリーマンである私にとってもその考え方は十分参考になりました。しかし、前述の「結果を・・・」の方が経営者色が薄いため、サラリーマンの方で著者のリーダー論に興味がある方は、「結果を・・・」の方がより実践的かもしれません。

    0
    2015年05月31日

    Posted by ブクログ

    日本経済や経営戦略、筆者の事業再生の現場体験など話題は多岐に渡り、かつ濃密。筆者の熱い気持ちが伝わってくる良書。

    【メモ】
    ・戦略を考える前提要素
    ①自らの市場の理解
    ②競争ポジションの理解
    ③基本的な経済構造の理解

    ・経営とはとにかく人である。人の動きがすべてである。人の行動を支配している動機づけやその人の人間性と、組織として追及しなくてはならない目的や戦略とが同期するとき、両者は最小限の葛藤で最大の力を発揮する。

    ・管理職の仕事で付加価値をつけるというのは、実は相当な能力が必要なのだ。それは欧米、さらにはアジアの先進的な企業を見ればわかる。だから管理職、経営職の選抜と養成には、社会も企業も、本人自身も相当のコストと労力をかけるべきである。
    ・学歴や年功序列で半自動的に管理職になるシステムでは、管理職や経営職に就くと、ピーターの法則どおり、ほとんどの人が無能になっていくのが現実である。このことに気づいたときの答えは三つしかない。自覚して誰よりも仕事と自己研鑽に奮闘するか、一兵卒に戻るか、それとも「老兵は静かに去る」か、である。

    ・リーダーに必要なのは、
    人間性×能力=人間力
    →ベースにあるのは、どれだけ一人ひとりの市井に生きる人々の切ない動機づけや、喜怒哀楽というものが理解できるか、ということ

    0
    2015年03月08日

    Posted by ブクログ

    知識だけはなく現場の人間の起こす行動まで踏み込んで記載されている。
    インセンティブと性格の奴隷や戦略は仮説でありPDCAの道具は机上ではなく現場でとても重要になる要素を実体験を元に書かれており単なる経営論で終わっていない。
    人に焦点を当てた経営について書かれている。

    0
    2013年06月27日

    Posted by ブクログ

    「人は、インセンティブと性格の奴隷である」という言葉は、大変ためになった。自分の言動が「何でこんなふうに考えているのだろうか」と客観的に見えるようになり、本質をはずさない思考がしやすくなった。

    0
    2012年03月11日

    Posted by ブクログ

    人間の心理の深~い部分を全部炙り出した1冊です。

    『「人はインセンティブと性格の奴隷である」だから、小賢しい組織論やスキル論よりも「人間集団を正しく動機づける」ことの方がパワーを生み出す』

    『人間の価値観、行動洋式そのものを変えるのが真の経営者だ、という人もいるが、実態は、そこにいる個々人が本来持っていた個性ややる気に対して働きかけた結果、モチベーションと組織能力が飛躍的に高まった』

    『経営者としての私のスタンスは、まずは人間を動機づけているものの本質を理解する努力を行う。そこに的確に働きかけ、勇気づける。本人が相互に矛盾するインセンティブの相克に苦しんでいるのなら、それを整理して、あるいは自分自身がその一部を引き受けて、その人を葛藤状態から解放すべくベ ストを尽くす』

    『部下は上司の「見たい現実」を報告するように動機づけられている。ミクロの次元では「理に適った」行動が、全体としての転落を加速していく』

    『ホワイトカラーおやじ組織で、やたらと会議が大人数になるのは、意志決定に関する責任が自分ひとりにふりかかって来ないようリスクヘッジをするインセンティブが働くから。こうした「相互安全保障」を目的とした会議や根回しの業務量は、人と人の組み合わせの数に応じて増えていく』

    『そもそも、経営が送り出すメッセージに対して、ただちに心から反応し、動機づけられて行動する人間は多くない。経営者がそのメッセージをどこまで本気で送っているのか、それに素直に乗っかることが自分にとって得か損か、自分にとって気分のよいことか悪いことか。まずは、値踏みモードに入る。』

    0
    2011年12月04日

    Posted by ブクログ

    冨山さんの本は初めて読むけれど、非常に面白い。
    再生機構で経験されたことに基づいての主張は
    非常に迫力があり、また切れ味が鋭い。
    人はインセンティブと性格の奴隷
    情と理、修羅場をくぐることの必要性、その他
    なるほどと思うところと、自分の身を振り返って
    反省するというか、身が引き締まる思いがするというか
    読んでいて緊張感が高まる思いがする。
    示唆に富んでいて学びの多い本だった。

    0
    2011年10月14日

    Posted by ブクログ

    経営者に必要なのは,決断力。情と合理,それを両立させた者がふさわしい。著者の過去の経験から導かれる日本企業の問題点とその洞察は納得感がある。挫折力にもあったが,やはり修羅場をくぐりぬけてきた経験があるとないでは,窮地に追い込まれた時に使えるか使えないか決まる。リーダーはいつでも責任をとれる存在であるべし。
    自身が東大→MBAというキャリアを持ちながら,学歴社会に疑問を呈するのは不思議ではない。まったく自分もそう思う。大企業に行くことで安定を手に入れているのかもだけど,大企業病にじわじわと汚染されてしまうのも事実。そんなのはまだ御免。今のうちに社会で食っていけるスキルを身につけて,30,40代で更なるフィールドで活躍したい。それが今のところのライフプラン。
    がんばろう。

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    2011年08月28日

    Posted by ブクログ

    引き続き富山さんの一冊。

    「再生の修羅場からの提言」と題し、今後日本の課題を述べております。

    ボリュームはかなりあるのですが、内容がとてもおもしろく、一日で読んでしまいました。

    修羅場を経験することの大切さを強く訴えています。

    自分の周りでも、(その過程の良し悪しの判断は難しいですが)あまり先輩や上司に指導してもらえなかった人の方が仕事ができていたりするのも事実です。

    そういった意味で日本は一度失敗した経験者に再チャレンジする機会を増やしていく必要があるのではと思いました。

    0
    2011年06月19日

    Posted by ブクログ

    『挫折力』が面白かったので、遡って読んでみた。
    その昔、毎日のようにニュースで見た産業再生機構の4年間のドラマはすごく刺激になった。

    P132
    重要なことは、カネボウの意思決定者が、合理的な意思決定を下せるように、プラットフォームをすっきりしてあげることなのだ。

    P146
    経営というのは、基本的に自由裁量行為である。違法行為や反社会的行為は論外だが、何をするのかは経営に委ねられる。執行と監督を分離した取締役会なら、ビジネスジャッジメントの範囲である限り、そこで口出しはするべきではない。

    P152 (株主主権に関する記述)
    マルクスではないが、生産手段、付加価値の源泉は、再び「働き手」、人的資本の側に戻ってきたのである。そんな彼らにとって、納得感のない統治権など、現実には機能しない。観光客に選挙権を与えるような仕組みがあるなら、そこに住む住民は、たまったものではないだろう。

    0
    2021年12月24日

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