記憶の絵

記憶の絵

770円 (税込)

3pt

葬式饅頭を御飯にのせ、煎茶をかけて美味しそうに食べた父・鴎外のこと、ものの言い方が切り口上でぶっきら棒、誤解されやすかった凄い美人の母のこと、カルチャー・ショックを受けたパリでの生活、〈しんかき〉〈他所ゆき〉〈足弱伴れ〉などなつかしい言葉と共にあった日常のこと――。記憶の底にある様々な風景を輝くばかりの感性と素直な心でえがき出した滋味あふれる随筆集であり、いつの時代でも古びることのない本物の「洒落っ気」「哀しみ」「悦び」を味わえる一冊。

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記憶の絵 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2020年11月03日

    森茉莉の憧憬がわかる一冊。

    小さな頃からのエピソードがたくさんあって、一つ一つが短いのだけど、話の多くは終わり方に余韻があってとても良い。

    小学校の時に出会っていたら絶対に友達になれなかったと思うが、今お互いこの歳で会っていたら私は良い友達になれると思う。古風で耽美的なものが好きだという嗜好は彼...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年09月15日

    鴎外の娘ってだけでしょ~
    とか、思って読んだことなかった…。

    素晴らしい!!
    文章を堪能できる。
    美しい。
    瑞々しい。
    ホント、おもしろかった。
    書き写したい文章が沢山あった。

    あとね、恐竜と、現存の動物の間の新生代の動物が意外に面白いのと同じように、
    時代小説と、現代小説の間の、この時代も結構...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年03月05日

    繰返し読んじゃいます。とはいえ久々に手に取ったかな。描写、言葉の選び方などに心惹かれます。文字づかいも素敵です。鴎外の娘(パッパのお茉莉)である彼女、良いものを良いと感受するアンテナを育ててもらったのかしら、と羨ましく思います。彼女ほどは溺愛されてはいないけれど、大事に大事に育てられた私も、してもら...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年07月24日

    少女時代からパリでの結婚生活、そして離婚に至るまでの思い出を綴ったエッセイ。森茉莉のエッセイは特に幼少期やパリでの生活の部分が読んでいてとても楽しいです。お洒落に拘りがあった彼女の、着物の柄や色彩を表現する文章はうっとりするくらい美しい。またパリの情景やそこでの暮らしも淡い夢のように美しく、現実には...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年03月12日

    著者がみずからの来歴を振り返ったエッセイで、父の鴎外にかんする思い出や、友人の萩原葉子のこと、また、著者の夫であったフランス文学者の山田珠樹とその友人たちとの交流などが語られています。

    夫とともに洋行することになった著者はパリで生活を送るなかで、「日本にいてさえ(用事のない奥さん)だった私はいよい...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年03月29日

    森鴎外の娘、森茉莉のエッセイ。
    鴎外は自分の子供を洋風に名付けた。長男は於菟(おと Otto)でちょっと残念な感じだが、長女の茉莉(Marrie)は良い。深窓の令嬢感が溢れている。

    約350ページの中に約120個のエッセイが詰められている。それぞれ2~3ページ程度でさらりと纏められてあり、電車の一...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年02月05日

    森鴎外の娘。 表現の美しさのDNAがしっかりと受け継がれている。読んでいて気に入ったフレーズを何度も読み返してうっとりしてしまう。

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    Posted by ブクログ 2016年03月21日

    森茉莉さんというと、森鴎外の長女で、若くして結婚してパリに在住し、その文章が三島由紀夫に高く評価され、という華やかな一面がすぐに思い浮かぶ。一方では、(料理を除き)家事全般が苦手で、一人住まいの部屋はゴミ屋敷と化し、親族も手を焼いていたという面も思い出される。

    このエッセイでは、森茉莉さんが持って...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2010年12月03日

    森鴎外の作品が好きだったので、彼の愛娘である森 茉莉の作品に興味があった。”記憶の絵”というタイトル通り、まるで絵を描くようにことこまかに愛する父との思い出を綴っている。

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2020年05月27日

    筑摩書房から1968年に出版された、エッセイ集。
    のちに旺文社文庫、ちくま文庫では1992年2月24日第一刷。この本は、2006年9月5日第13刷版。
    自分ではいつ買ったのだろう?忘れてしまった。
    3年ほど前に、早川茉莉氏の編で、テーマごとにまとめられた森茉莉のエッセイ集を3冊読んだ。
    この本も、同...続きを読む

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