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悪ガキたちの昭和史から、映画『風立ちぬ』、日本の明日まで。
世界の「宮崎駿」と昭和の語り部「半藤一利」がニッポンを語る!
半藤「ヨーシ、こうなったらうんと長生きして、やっぱりもう一作、宮崎さん、待とうじゃないの」 宮崎「いやいや、それはちょっと待ってください(笑)」。宮崎駿監督が「かねてからお目にかかりたかった」という昭和の語り部・半藤一利さん。「漱石好き」という共通点からたちまち二人は意気投合。宮崎作品最新作『風立ちぬ』で描かれる昭和史をたどりつつ、持たざる国・日本の行く末を思料する。貴重な対談で構成された、オリジナル作品。
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Posted by ブクログ
2013年、宮崎アニメ『風立ちぬ』公開に合わせた対談。文庫オリジナル。
半藤83歳、宮崎72歳、ふたりは初対面。カーブミラーに映っているのが自分なのに、どこのジジイかと思ったという共通のエピソードで始まり、旧知の友のように、話はノスタルジックに展開する。
話題の中心はもちろん『風立ちぬ』。零戦の設計者堀越二郎の話から、戦闘機や軍艦をめぐって談義は白熱する。反戦平和を願うふたりなのに軍事オタク、そのギャップがおもしろい。
『風立ちぬ』にも登場した隅田川、その今昔にも触れている。半藤は学生時代はボート部で、練習場は隅田川。ボートから見える景色や、隅田川から運河を通って利根川の河口の銚子まで、数日かけて往復した話をしている。
漱石の話でも盛り上がる。宮崎は漱石フリーク。半藤は漱石の孫娘の夫で、漱石通。ふたりのベスト作品は『草枕』。半藤は『草枕』がアニメ化をできないかと宮崎に迫り、宮崎は登場人物を描くのが難し過ぎると応じる。そこをなんとかならぬかと頼む半藤、ならぬと答える宮崎。その繰り返しの問答が可笑しい。
丁々発止
奥深い鍛錬を続けてこられたお二人の、引き出しの多さと深さに心踊らされて読み終えました。短かくて残念です。もっとページ数を多くしても充分に面白い対談であったろうにと悔やまれます。
Posted by ブクログ
"歴史探偵"半藤一利とジブリの宮崎駿監督の対談本。"風立ちぬ"上映後の対談ということで、同作の舞台でもあった関東大震災~戦後すぐくらいの昭和初期の思いで語りが中心。お互い好きだという夏目漱石についての語りもあり。タイトルから連想されるような零戦・戦艦長門、日本海海戦の裏話あたりのミリタリーねたもあるけれど、それも昔語りの中の一つという感じかな。個人的には昔の東京下町の風景などお二人(&ご両親etc)を通してみる昭和の姿が興味深かった。東京大空襲で他人に助けられた半藤少年と、関東大震災で突き放された堀辰雄の対比も心に残る。
タイトルは半藤氏のコメントから。お二人の反戦・日本人観は共感できるところもあれば、それは老人の戯言・先を観ない理想論だよと思うところもあるけれど、少なくとも、日本人は自分のことを見つめなおして、変に偉ぶるでなく、地に足をつけて生きていくことを考えた方がいいのかなと個人的にも思う。
Posted by ブクログ
「半藤一利」と「宮崎駿」の対談を収録した作品『半藤一利と宮崎駿の腰ぬけ愛国談義』を読みました。
『風立ちぬ』を観て、『零戦 その誕生と栄光の記録』を読んで、零戦のことや「堀越二郎」のことを、もう少し知りたくなったんですよね。
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世界の「宮崎駿」×歴史探偵「半藤一利」が語り尽くす!
『崖の上のポニョ』ぶりの「宮崎駿」作品として話題を集める『風立ちぬ』の主人公は、ゼロ戦設計士「堀越二郎」がモデル。
世界の「宮崎駿」が書生となって、敬愛する「半藤一利」と語り下ろす。
「宮崎駿」監督が「かねてからお目にかかりたかった」という昭和の語り部「半藤一利」さん。
「漱石好き」という共通点からふたりはたちまち意気投合。
「宮崎」作品最新作『風立ちぬ』で描かれる昭和史をたどりつつ、持たざる国・日本の行く末を思料する―7時間余にわたってくり広げられた貴重な対談を完全収録した、オリジナル作品。
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初体面の「半藤一利」と「宮崎駿」が、大正~昭和初期の時代や、『風立ちぬ』について、自由気儘に語った対談を収録した作品です。
■第1部 悪ガキたちの昭和史
共通点は漱石好き
隅田川の青春と朝鮮戦争
日露戦争と建艦競争
狙われた半藤少年と「宮崎飛行機」 他
■第2部 映画『風立ちぬ』と日本の明日
3・11のあとで
気の強い母・遊び人の父
とっつきづらかった堀辰雄
遅れてきた軍国少年の涙 他
初体面とは思えないほど対談内容が盛り上がっており、読む立場でも愉しむことができました。
東京の下町で少年時代を過ごしたり、「夏目漱石」好きだったり、兵器(軍艦と戦闘機の違いはありますが… )好きだったりと、二人に共通点が多いことから、対談が始めって直ぐに打ち解けて、意気投合したようですね。
大正11年のワシントン軍縮会議で建艦競争が停止となったことから、工員や鉄が大量に余り、それが橋の博覧会とも言われる隅田川の立派な橋の数々になったことや、
ドイツは黄禍論の本場で、日清戦争での三国干渉主導や、日露戦争でロシアの味方だったこと、そして第一次大戦では日本とは敵国同士、第二次世界大戦では仲間だったはずのヒトラーが『我が闘争(マインカンプ)』では日本を卑下している… そのあたりの事実から、実はドイツ人は親日家ではないということ、、、
等々、なかなか印象深い対談内容でしたね。
『零戦 その誕生と栄光の記録』の読後に感じた、『風立ちぬ』に登場する「堀越二郎」と、『零戦 その誕生と栄光の記録』の「堀越二郎」に違いや違和感については、本書を読んで解決、、、
『風立ちぬ』の「堀越二郎」は、「宮崎駿」の創作人物で、「堀越二郎」と「堀辰雄」と「宮崎駿」の父親… 三人の要素が織り込まれて創られた人物だったようです。
タイトルの"腰ぬけ愛国談義"ですが、二人の対談の以下の部分からネーミングされたようですね。
≪半藤≫
「日本は脇役でいいんです。
小国主義でいいんです。
そう言うと、世には強い人がたくさんいましてね。
そういう情けないことを言うなと、私、怒られちゃうんですがね。」
≪宮崎≫
「ぼくは情けないほうが、勇ましくないほうがいいと思いますよ。」
≪半藤≫
「腰ぬけの愛国論だってあるのだッ と声だけはちょっと大きくして言い返すのですがね(笑)。
へっぴり腰で。」
≪宮崎≫
「ええ、ほんとにそう思います。
いいですね、腰ぬけ愛国論か…。」
これって本当に同感です。
勇ましくしようとして失敗したのが、第二次世界大戦までの歴史ですからねぇ… これからも腰ぬけで良いと思います。
この会話が印象的で、イチバン共感できる内容でしたね。
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