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Posted by ブクログ
・簡単な背景を説明しますと、当時は安倍政権下で、小泉政権の新自由主義的な政策の反動からか、地域と都市の経済格差に対する批判が激しくなってきたころでした。また、次の年に参院選を控えていたため、経済産業省としても政治的に何らかの地域活性化策を打ち出すことが求められるようになり、急きょ政策の検討が始まったのです。
→省庁で政治的に政策を打ち出す必要性を感じるんだ!なるほど。
・平成23年度末に決まった公務員給与の一律大幅な削減の決定は、若手官僚が霞が関から離脱する一つの契機になりそうです。これまでは、政治家が官僚のバッシングに加わることがあっても、労働条件に直接に手を出すことはありませんでした。
…公務員の給与を減らすという決定そのものよりも、この決定の際に「公務員の仕事とはかくあるべし」というような骨太の議論がまったくなされず、はじめから給与の一律削減ありきでことが進められた状況のほうが僕はショックでした。
・国のお金の流れの大部分を占める平成24年度の一般予算案の規模は90.3兆円です。その内かろうじて5割を超える46.1兆円が税収を中心とする自前の財源、44.2兆円が国債。
歳出の比率は、社会保障関係費26.3兆円(29.2%)、国債の元利払い21.9兆円(24.3%)、地方交付税交付金16.6兆円(18.4%)で政治的融通が利かないこの3種類ですでに約7割を占める。
その他は文教および科学振興費5.4兆円(6.0%)、防衛関係費4.7兆円(5.2%)、公共事業費4.6兆円(5.1%)。
最も伸びが顕著なのは社会保障関係費で、2000年に16.7兆円(19.7%)だったものが、10兆円近く拡大している。年々1兆円程度(2025年ころまで)自然増が見込まれている。
・行政改革に必要な視点は、
①行政改革の目指す姿はインフレ誘導、殖産興業、歳入改革の一体的な推進を可能とする政府である。
②縦割り行政の打破を目指すのではなく、むしろ縦割り行政を前提として、財政再建における重大な課題について行政機関同士の連携の必要性が最小限で済むような行政機構の再編を図る。
③殖産興業の方向性は「社会保障関係費」の削減に直接的に資することを目指す。
①→建設事業や研究開発など投資に限定される国債を作り、日本銀行による赤字国債への強い懸念への積極的回答とする。
②→100億円超などの大規模プロジェクトは省庁の予算から切り離し、5~10年でマネジメントから産業化までの責任を持った別個の組織を作る。キャリア官僚の人事ローテーションからも切り離す。
③「農業だけで食べていける専業農家を育てる」方向の農政事業を、削減した年金とセットつまり兼業での農業を支援する事で、農業のすそ野拡大+社会保障費の負担軽減を目指す。そのための高齢者産業創出庁を創設する。
ブログで経済産業省での自身の給与を公開して話題に。
本書でも平成24年6月の給与、基本278,000円、超過勤務手当103,000円、手取り332,000円と載せられている。「30歳8年目の職員の給料としては妥当な範囲かな」とあるが、大半の大手企業の同級生よりは低水準だ。
日々の仕事の内情や、提言もとても説得力があり興味深い。財務省や文科省、外務省など各省庁の同じ趣旨の本を読みたいくらい。またそれ以上に著者の謙虚さと、日本全体の事を考えている志に、感動というか驚嘆を覚えます。
Posted by ブクログ
1.個の前に国がある。国を支える歯車として役割を果たさなくてはならない。「自分は批判されてもいい。それでも少しは社会の進歩になるのなら」の公共精神。
2.これからの官僚は、未来を開拓する勇気を持った国民に対して、情報提供や実行面でサポートする「重要な脇役」である。
3.自分の意志で何かをするよりは、与えられた枠組みの中で、国の方向性を社会に実装するための機械集団であるべき。
4.「尊敬できる先輩とは?」「信頼を保ちながら、相手に不利な条件を呑ませられる人」
5.縦割りの前提は認めるべき。必要であるなら、省庁再編等により省庁の役割分担は不断に見直していけばよい(現実の社会問題と各省庁のミッションにズレが生じないように)。その次善策として、政治家のリーダーシップのもとで縦割りを超えた連携をすべき。
6.立法が必要かどうか=戦略論→キャリア組。改定方針の確定=戦術論→キャリア組+ノンキャリ組。個別の専門知識=技術論→ノンキャリ組。
7.政治主導とは・・・議員の政治的感覚(大きな方向性、現場意識)⇔官僚の実行可能性議論(頭でっかち、具体的)(→縦割りによる問題は残る)
8.新産業のイノベーションは農業・医療のような「政府との関わりが深くて多くの問題を抱えた業界」で起きることが期待される。そのときに制度改革が必要で、官僚OB(天下り)の能力・ネットワークが活躍するはず。
9.H24年度一般会計予算案90.3兆円。うち、社会保障関係費26.3兆円、国債費21.9兆円、地方交付税交付金財源16.6兆円。すなわち、政策的な融通が効かない3種類で歳出全体の約7割。公共事業関係費が4.6兆円。
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