春琴抄

春琴抄

小説・文芸
407円 (税込)

2pt

盲目の三味線師匠春琴に仕える佐助の愛と献身を描いて谷崎文学の頂点をなす作品。幼い頃から春琴に付添い、彼女にとってなくてはならぬ人間になっていた奉公人の佐助は、後年春琴がその美貌を何者かによって傷つけられるや、彼女の面影を脳裡に永遠に保有するため自ら盲目の世界に入る。単なる被虐趣味をつきぬけて、思考と官能が融合した美の陶酔の世界をくりひろげる。

詳しい情報を見る

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    新潮社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    新潮文庫
  • タイトル
    :
    春琴抄
  • タイトルID
    :
    216272
  • 電子版発売日
    :
    2013年08月09日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

春琴抄 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    大傑作だ…!!!美の極北!文章や物語の美しさは言わずもがな、マゾヒズムとサディズムという極めて内向的な性癖を巧妙に春琴と佐助の箱庭的な世界観に繋げており、構成の巧さに舌を巻く。そのうえハウダニット的な面白さもあるので本当に完成度がすごい。面白かったです。

    0
    2026年08月08日

    Posted by ブクログ

     大まかなあらすじを知った状態で読んだことも理由だろうが、近代文学の名作にしては読みやすく、純粋に面白かった。
     佐助と春琴のつながりは、主従・師弟・相弟子・実質上の夫婦と、複雑かつ奇妙である。そして、春琴の嗜虐性は度を超えた恐ろしいものとして傍目には映る。しかし、佐助は春琴との関係に心底喜びを感じているようであり、例の事件後には自ら双眼から光を奪うことで、「此の世が極楽浄土にでもなったように思われお師匠様と唯二人生きながら蓮の台の上に住んでいるような心地」となるのだった。
     このような、当人にしか分からない関係や感情というのは、谷崎の『痴人の愛』や凪良ゆうの『流浪の月』にも見られると思う。人間、他人のことに口出しするのはよすべきということか。
     とはいえ、本作の面白さは、2人の不思議な関係や感情を、軽妙洒脱な文章に身を任せながら眺められる点にあると思う。所々の展開に驚かされつつも、読後にはきっと微笑ましい気持ちになれる、本作はそんなハートフルな物語である。

    0
    2026年06月17日

    Posted by ブクログ

    春琴のほうが佐助の存在にズブズブなんじゃないか
    何にも見えない世界で、佐助、と名前を呼べば、いや、呼ばなくても、すぐに察して、手を取ってくれる存在が幼い頃からずっといるんだぞ。どこまでも甘えていい存在が、安心がそばにある。
    春琴にとっての佐助、依存どころか世界そのものでしょ

    春琴ってファムファタール的な存在として語られるんだろうけど、どっちかというと絶対離れられない麻薬みたいな男を得てしまった女の子のように思う

    あまりの高貴ゆえ素直に愛を捧げられない乙女

    世界の全てだった男が自分のために世界から目を閉ざしたことの重さ

    ハッピーエンドなようなそうでも無いような
    佐助は盲目になったことで春琴が見ている世界に辿り着けた、春琴と同じ世界に辿り着けた
    ふたりとも盲目になったことでふたりにしか分かり合えない世界に到達した喜びを感じる
    しかし、盲目になった佐助が見つめるのは美貌を損ない、歳をとり、内面も変わっていく今の春琴ではなく、かつての完璧な美貌を持つ傲慢な、過去の春琴の幻影である

    ハッピーなのかそうで無いのか
    佐助からしたらハッピーに溢れた生涯でしょうが春琴からしたらちょっと寂しい

    0
    2026年06月11日

    Posted by ブクログ

    琴、三弦の名手であり、盲目の美女→春琴
    男女関係があるも表に知られないようにし、最後まで師弟関係を貫き通した→佐助

    春琴と佐助、2人の生き様と谷崎潤一郎の文章の妙に、非常に興味を掻き立てられました。こんな愛もあるのかー、とゾクゾク感ハンパなし!とても短い小説でありながら、深みがあります。文章が何しろ素晴らしいです。この小説は、句読点が結構な割合で省略されています。現在も筆でフォーマルな手紙を書くときには、句読点を省くのが通例ですので、谷崎さんは小説の原稿を筆で書かれていたのかな?と想像しました。

    芸の道の厳しさ、春琴のわがままな性格と盲目である故の苦悩、佐助の徹底した春琴への敬愛、奉仕の精神......。春琴が襲われて顔に外傷をおった後の佐助の行動に、言葉を失いました。やっぱり佐助はそうするのか- なんとなく予想してました。

    0
    2026年04月21日

    Posted by ブクログ

    佐助はいい男だし、春琴は美しい こんな師弟関係の本ならいくらでも読めますよ
    恋愛という言葉の枠から離れてこの二人の間でしか成立しえないタイプの愛情
    私の趣味には驚くほど合致していましたし、自分の本の性癖がわかったきっかけでした

    0
    2025年12月03日

    Posted by ブクログ

    美しい。
    心理描写なんてないのに、なんでか佐助が好きになっちゃう。
    夏目漱石樋口一葉がお札になって谷崎潤一郎がお札にならない理由がわかんない。作品に癖が漏れてるから??
    内容は一歩間違えれば変◯的なのに、文章が美しすぎて純文学みたくなっちゃう、それが谷崎潤一郎。

    0
    2025年09月23日

    Posted by ブクログ

    被虐趣味という言葉で称されることが多い本ストーリーだが、今日の関係性でいえば、そこまで逸脱した関係性と思えない…というのが正直な感想だった。
    どちらかというと…伝聞調で記される2人の間の出来事には、主観や心の機微が意識的に記載を避けられている。そのため、あまり直情的に訴えるものがないのではないか。一方で、伝聞調による行間があるからこそ、色々な経験を積んだ人には感ぜられるものが多い…甘酸っぱかったり、苦々しかったり、憧れたり…描写されていない2人の行間を人によりさまざまに味わうことができる。ここが本書の良書たる所以であり、今日に至るまで愛される作品となってる理由なのではないか。

    0
    2025年10月12日

    Posted by ブクログ

    始まりからなんの話?と引き込まれた。読み進めていくと、最初の墓のシーンになるほどな…と納得。最初から最後まで一貫した、男女二人の歪な愛と執着の話でした。
    真っ直ぐではない愛の話が好きなのでとても好みでした。

    0
    2026年09月03日

    Posted by ブクログ

    谷崎潤一郎の偏愛に意見が分かれるかとは思うけれど、わたしは大いにありです。淡々と進んでいく描写のはずが、のめり込んでしまう。。佐助は多くは語らず本当に言葉数が少ないが、行動の一つ一つに愛やら、尊敬やら、畏敬やら。。何かしらの情を感じずにはいられない。ただ最初の20ページは本当に読みにくいです。そこを乗り越えたら世界にどっぷりハマれます。

    0
    2026年07月29日

    Posted by ブクログ

    佐助。男。家は貧しく、9歳のときから裕福な商家で奉公人(使用人)。奉公先の商家の娘・春琴(しゅんきん)。盲目の美少女。「端麗にして高雅」。佐助は春琴の世話係になる。春琴は気位が高く、神経質、他人に弱みを見せない。春琴は佐助が些細な失敗をすると激しく叱責、暴力を振るう。美貌・未婚・資産家の娘。盲目の美少女から”ムチ”うたれる不思議な快感。佐助は春琴を崇拝するように。しかし、ある日、春琴は寝込みを襲われ、顔に熱湯を浴びせられて重い火傷を負う。春琴の顔の皮膚は焼爛(ただ)れ、醜悪な姿に。春琴「見てはならぬ」。佐助は春琴の変わり果てた姿を見る前に、自分の両眼を縫い針で刺し、自ら盲目となる。これで春琴は美しいまま。いや、以前よりも美しい。佐助は「現実に眼を閉じ、永劫不変の観念の世界へ飛躍」する。谷崎潤一郎『春琴抄(しゅんきんしょう)』1933★
    *句点が少ない。会話と地の文が滑らかにつながる。
    *第三者が資料を調べて再構成した体。距離を置く。美しい虚構。近すぎる現実は美を壊す。

    ***

    谷崎潤一郎『痴人の愛』1924

    日本人の美意識は光の当たらない暗い部分にある。扇風機や電気ストーブは座敷に似合わない。白い西洋式のトイレは不浄を排除する意識しか感じられず、風情がない。谷崎潤一郎『陰翳いんえい礼賛』1939

    0
    2026年05月15日

春琴抄 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    新潮社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    新潮文庫
  • タイトル
    :
    春琴抄
  • タイトルID
    :
    216272
  • 電子版発売日
    :
    2013年08月09日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

新潮文庫 の最新刊

無料で読める 小説

小説 ランキング

谷崎潤一郎 のこれもおすすめ

春琴抄 に関連する特集・キャンペーン

同じジャンルの本を探す