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Posted by ブクログ 2023年05月13日
ライトノベルと称される文芸ジャンルの作品群のなかにえがかれた「現代」のとらえかたを、文学研究者である著者が読み解く試みがなされています。
「ラノベ的であることから限りなく遠い「大人」であろうとしていた」と述べる著者は、東浩紀の『ゲーム的リアリズムの誕生』(2007年、講談社現代新書)によって開かれ...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年07月30日
大変面白かった。ラノベは覗き見的に2,3冊読んだ程度で「なんか軽いのがちょっと物足りないなー」と感じられ、個々の作品は熱心な読者ではなかったのだが、ジャンルとしては、これまでの小説とは違う価値観や今時の世相を色こく反映してそうなニオイを、何となく感じていて、ラノベ全体をメタ的に俯瞰・解説する本書は、...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年04月27日
「本書の考える「現代」とは、あくまでも、誰かのノスタルジアの産物として観測可能な事象だ」(183頁)というスタンスのもと、第二次大戦以降の日本において、各世代の人々の内的な過去の嫌悪/美化のパターンを描こうとしている。特に、ポップ世代として村上龍や村上春樹を据えながら、その後の村上隆や穂村弘との、さ...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年05月19日
ラノベを通して現代日本を解釈しようとする哲学の書。
まかり間違ってもオタ向けでもなければ、一般人向けでもない。
やたらめったら内容は難しいが、ハルヒ世代の人間としてところどころに納得できる内容はある。
アメリカとの対比をもって解釈しようとする昭和世代に対し、
僕らにとってそれは所与のものであまり興...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年08月17日
本書は決して「ラノベ」論ではない。本書が語るのはあくまでも、書名のとおり「ラノベのなかの現代日本」なのである。ライトノベル中に散らばる「現代日本」を知るヒントを拾い上げ、現代文芸の流れの中に組み込もうとする意欲的な評論だ。
その結果見えてきたのは、従来の「オタク」とは違う「ぼっち」という生き方...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年11月28日
ラノベ世代の若者が抱く上の世代との感覚的断絶感の正体を、それぞれの世代の作家が作品に描く「現代日本」を抽出して比較しようとするもの。断絶感の概形には納得するけど、文学批評研究を読み慣れてないからか不安が残る。という意味で星3つ。
こういう種類の本にありがちな「リア充」「DQN」みたいなワードに飛びつ...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年08月13日
帰属感=ノスタルジア(四方田)
ラノベ・・・自らを偽物に貶める態度=読者の態度
ポップ・・・権威はコケにされ、ヒーローは大衆と愛を分かちあう。
⇔ラノベ(疎ましい)
ライト=成熟したポップの上に成り立つ、本命ありきの浮気相手
よりアメリカに近いのはどちらか
田舎に張り付いたアメリカ・・原風景
オタク...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年06月25日
ラノベのなかと謳ってはいるけど半分くらいはW村上からの引用だし題名から想像すると肩透かし感じます。変にラノベから引用するのではなく学生さんと本読みあったと書いてあったからその子たちは自分たちをどう思ってるかとかそういう生の声があるともっとよかった気がします。結局「若いうちに旅をしろ」と言いたかったの...続きを読む
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