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億万長者になって王侯貴族のような生活を送ることは誰にでもできるわけではない。だが自分と家族のささやかな幸福を実現することは、難しくはない。必要なのはほんの少しの努力と工夫、人生を設計する基礎的な知識と技術だ。『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』の著者が、激変する状況のクールな認識から人生設計を再構築する方法を凝縮!
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Posted by ブクログ
日本は世界でもっとも豊かな社会の一つである。たいていの場合、残された家族は、夫婦どちらかの実家や親族の経済的援助で、これまでと同レベルの生活を維持できるだろう。遺族年金や死亡退職金も含めれば、こうしたケースでは生命保険はほとんど必要ない。 黄色のハイライト | 位置: 484 オプション 百万ドル(...続きを読む約一億円)の資産があれば、世界中のどの国でも富豪の仲間入りができる。日本はもうすぐ、ミリオネアでなければ生きていけない国になるらしい。 人々がふたたび年金制度を信頼するまで、この荒唐無稽な 法螺 話が効力を失うことはないだろう。不安ビジネスの黄金時代はまだまだ続くのだ。 黄色のハイライト | 位置: 911 オプション 不動産の購入とは所有権を手に入れることだ。あらゆる権利には義務が伴うが、このことはあまり知られていない。 黄色のハイライト | 位置: 914 オプション 管理費や修繕積立金は物件所有者の債務であり、登記と同時に支払い義務が発生し、第三者に所有権を譲渡するまで続く。勝手に支払いを止めると管理組合に訴えられ、資産を差し押さえられても文句は言えない。 黄色のハイライト | 位置: 1,321 オプション 年金問題もその一例で、受給額に関係なく人生を謳歌できる資産があれば「問題」そのものが消滅して 黄色のハイライト | 位置: 1,329 オプション いずれ、社会の 歪みを一人ひとりが孤独に背負う時代が訪れるだろ 黄色のハイライト | 位置: 1,381 オプション 人生を経済的側面から語るなら、その目的は何ものにも依存せずに自分と家族の生活を守ることのできる経済的独立を達成することに 黄色のハイライト | 位置: 1,405 オプション 匿名性は個人の生活に大きな利益をもたらすから、それを失うにあたっては、リスクを上回る十分なリターンがなければ帳尻が合わない。芸能人やスポーツ選手など、プライバシーの放棄が前提となる職業が高額の報酬に値するのは、成功の代償として失うものがあまりにも大きいからだ。私の場合、それほど有名になれるわけでもなく、経済的利益も微々たるものなので、プライバシーという大きな財産を手放す気にはなれそうも 黄色のハイライト | 位置: 1,423 オプション 制度を批判することはあっても、それを担う個人を批判しないこと。匿名の人間が、実名で社会生活を送る人に言いがかりをつけるのはやはり公平性を欠くだろう。 黄色のハイライト | 位置: 1,446 オプション 人生をあっけなく終えてしまった友人を見送った頃、「経済的独立Financial Independence」という言葉を知った。国家や会社に経済的に依存していては真の自由はない、という主張には心を揺さぶるものがあっ 黄色のハイライト | 位置: 1,532 オプション 現在の日本では、豪邸を構え、ベンツに乗り、銀座のクラブで豪遊するのはサラリーマンではほぼ不可能だ。このような生活を望むのであれば、自営業者や会社オーナーなど、税引き前の収入を受け取る立場を目指すしか 黄色のハイライト | 位置: 1,545 オプション 「個人の資産運用という観点から見れば、地価の変動に対してリスクを負わない賃貸の方に経済合理性がある」というのが私の 黄色のハイライト | 位置: 1,621 オプション 人生の経済的な側面に自覚的であれば、必ずやゴールという最高の報酬が与えられるに違い
橘さんの著書は以前読んだことがあるのだが、それほどの印象は残っていない。しかし本著は多くの魅力的な言葉を盛り込んだ人生論の好著。現代において生きていくうえで必要な「お金」の問題を様々な角度から「生き方」に結びつけて論じている。それもよくありがちな財テク本とは異なり、世の中への皮肉を込めた哲学的考察...続きを読むを詩歌的文体で書き上げているのが特徴。また現実的な問題についての考え方をQ&A方式で綴っている「よくある質問とその回答」も出来がいいし、取り上げている参考文献も興味深いものが多い。著者は経済学者か投資コンサルタントだと思っていたのだが、実は作家だったというのはちょっと意外だった。
・サラリーマンの人生は定期預金に似ている ・人生にはリセットボタンはない。旅はいつかは終わり、戻るべき家はない。 ・人生の選択肢を幾つ持っているか? ・未知の海への航海は、安全だけれども単調な一本道を歩むより、ずっと魅力的ではないだろうか? ・生命保険はギャンブルとしては救いがたいほど魅力がないが、...続きを読む抽選に外れたということは自分がまだ生きているということなので、文句を言う客はいない。 ・豊かな社会では、生命保険の必要性は低下していく。 ・持ち家と賃貸ではリスクの所在が異なる。不動産を所有することで、そのリスク及び成果を一身に負うこと。 ・持ち家から賃貸に戻ることは困難だが、その逆はいつでもできる。人生をマイホームに従属させない。 ・老後は誰もが投資家になる。金融市場についての知識が必要になる。 ・借金はタイムマシン ・プライバシーは一旦失えば二度と取り戻すことはできない貴重かつ希少な資産。
福祉国家とは、発展途上国からの移民を閉ざす差別国家である。 福祉国家を目指せば、必然的に差別を内包する。 福祉とは、国家権力をもって、社会的弱者と認定した者に対して、制度の歪みを作用させる事で金銭を与える事である。
人生設計、生命保険、年金、医療、教育、不動産、資産運用、市場経済というテーマについて、身もふたもない真理を淡々と指し示す40のエッセイから成る本です。 タイトルは、梅棹忠夫の『知的生産の技術』(岩波新書)にもとづいているのでしょうが、アカデミシャンの梅棹の本にある種の熱量がこもっているように感じら...続きを読むれるのとは対照的に、本書はきわめてクールな現実の認識が、読者にあててそっと差し出されています。とはいうものの、ほんとうはだれもが薄々感じていながらも正面から目を向けることを怠っていた「幸福」のための技術をはっきりと提示した本書には、「知的生産」のための技術があるという、当時としては破天荒な主張を展開した梅棹の本に匹敵するラディカルさがあるように感じられました。
橘氏のエッセンスが凝縮された美しいエッセイです。 これまでお金にまつわる様々な著作を発表されてきた著者ですが、本書はそれらのエッセンスをまとめたものです。 もとは、日経に連載されていたものとのこと。 それに加えて、氏の思想のバックボーンとなっている思想が紹介されているので、とても興味深く、それ...続きを読むらも読んでみたくなります。 解説をKBSの小幡先生が書いていることも、目から鱗でした。なるほど。
経済的自立を達成するには経済合理的に行動すればいい 橘玲の著作の核心部分です。日本人の行動基準は確実に合理的になっています 。以前は「コスパ」なんて言葉は広く使われていませんでしたが、 今はあらゆる場面(人間関係、付き合い等でも)でコスパを基準に行動する人が増えました。 社会は、潔癖主義(社会常識に...続きを読む照らして白黒つけたがる)になっていますが、 利便性と合理性を追求する社会では仕方ないのかもしれません。 全ては自己責任になっています。 内容自体は少し古びていますが、10年以上も前に氏が提起したことを考えても、 その先見性には脱帽します。
何度か改訂はされているものの、実質的には十数年前の本。にもかかわらず内容に古さは感じられず、むしろその当時指摘した通りの状況になっている。 その当時は色々異論もあったのかもしれないが、今やそんな人もおらず、現実を淡々と受入れているように見える。
医療費の増大や年金問題など社会問題についてのエッセイ。 暴論と言われてもおかしくない意見を提示して、あなたならどう考えますかと問いかけてくる。 現代社会が孕む矛盾が浮き彫りになっています。 テレビを降板させられた某本アナウンサーと似たような意見も出てきますが、問題にならないのは品の有無でしょうね。 ...続きを読む #読書 #読書倶楽部 #読書記録 #知的幸福の技術 #自由な人生のための40の物語 #橘玲 #2016年91冊目
橘玲が得意とする厭世的なハナシで世の中の不具合をバッサリと切っていく。 民主主義と資本主義は並立しているが、前者は1人1票、後者は1株1票。積立不足分を厚生年金が補充する国民年金ほど優れた商品はないから、その点を社会保険庁は宣伝すべき。国民のプライバシーを侵害しなければ確定しない所得税より、人頭税...続きを読むの採用を。 例によって、身も蓋もない露骨な表現だが、説得力は充分。「知的幸福」につながる、誰もが知っておくべき情報だ。ただし、読んでいて気分が良いかどうかは、別の問題。 で、なぜ著者がこうしたバッサリ論を振りかざすような人間になったのか、自身の過去を理由にあげている。珍しく自分語りをする著者。興味深いけど、それを信じるかどうか、読者を試しているような気がしなくもない。
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