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酸の海に浮かぶ十八の島。その一つの島で語り部たちが魔物の物語を語り明かす煌夜祭が開かれます。ストーリーは彼らによる語りで進みますが、その一つ一つが胸の奥にジンとくる魅力があり、どんどんのめり込んでしまいます。話が進むにつれ全てのエピソードが見事に繋がっていくなど、構成力が抜群にうまい!人を食う業を負った魔物の苦悩、それを取り巻く人々の悲劇、そして葛藤しながらも懸命に進み続け、その先に待つ救い…。読了後、思わず目を閉じ、しばし余韻に浸ってしまいました。著者の他の作品も読んでみたいと感じる人は私も含め少なくないはずです。この本と出会えた偶然と生みの親である著者に感謝します!
本作には書き下ろし短編も収録。過去に読んだ事がある方にもぜひ読んでいただきたいです。別途配信中の外伝『煌夜祭前夜』もおすすめです。ぜひぜひ煌夜祭へのご参加を!
追伸:著者あとがきには個人的に非常に力づけられました。ありがとうございます!
Posted by ブクログ
1頁目から独特の世界観に引きずり込まれて行き、一応1話1話は短編になっているのですが、1話に登場した脇役が2話では主役になっていたりと、まるでスピンオフ作品を読んでいるかのような楽しみ方が出来ます。
そう!何を隠そう、私はスピンオフ形式の作品が大大大好物で御座いまして(笑)。
メインの登場人物が物語を進めて行く中で、一方その頃脇役達は…と、先程までメインと一緒にいたキャラクター達が、同じ時間に何処で何を経験していたのか?を掘り下げてくれている作品は、非常に楽しいですね!
最近はその脇役達がメインの作品として出たりして、スピンオフ形式は当たり前になって参りました。
本でもアニメでもドラマでも、そう言った内容の物にはついつい飛びついてしまいます。
この「煌夜祭」最終話は全ての物語の伏線が回収され、ラストは思わず「マジか…やっぱり、そう言う事?」と声に出して呟いてしまいました!
国内作品を改めて読み直してみようと思う切っ掛けになったと共に、私の心に深く深く残る作品となりました。
ゲームクリエイターの小島秀夫さんが、YouTubeの本を紹介するチャンネルで「文庫版は作者が当時とは違う視点で描きおろしやあとがきを追加する場合があるので、本を買うなら文庫版をおすすめする」と言うようなお話をなさっていて、私もうんうんと大きく頷きました。
私も文庫派でただ単に価格とサイズが手頃だと言うだけの理由ですが、この「煌夜祭」では多崎さんが文庫オリジナルの書き下ろしを追加して下さっており、尚更小島さんの御意見に同意させて頂いた次第であります。
但し多崎さんも注意されておりますが、「煌夜祭」文庫版の書き下ろしは「内容のネタバレ」になりますので、書き下ろしや解説、後書き等を先に読まれるタイプの皆様は、是非とも御注意下さいませ!!!
Posted by ブクログ
時を超えて想いを紡いでいく人間と魔物のファンタジー。
世界観、テーマ、ストーリー、キャラクター、構成どれもよかった。面白かった。
冬至の夜に行われる煌夜祭。語り部たちが順に物語を紡いでいく。それぞれ独立した短編かと思いきや、だんだんと一つに繋がっていく。なぜ人を喰らう魔物が生まれるのか。なぜ語り部たちは物語を伝えていくのか。
単純な正義と悪ではなく、皆もがきながら、たくさん失敗しながら、それでもよりよい世界を目指していく、その想いを紡いでいく。
人を喰らう魔物、魔物の苦悩や葛藤、戦争、受け継がれる記憶、構成の面白さなど、進撃の巨人を彷彿とさせる作品だった。(進撃の方が後だけど)
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