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「体がだるくてボーっとする」「なかなか病気が治らない」のは年のせい? 定年後に元気がなくなってしまうのはなぜ? 実は「動かない」だけでかかる生活不活発病という病気があります。これは誰にでも起こる可能性があり、またうっかりしていると寝たきりにまでなりかねないこわい病気です。年を重ねてもいきいきと充実した生活を送るために知っておきたいことを、生活不活発病を中心に介護の専門家がやさしくかたります。(講談社現代新書)
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Posted by ブクログ
高齢化社会にあって寝たきりを減らすことは、圧倒的に足りない介護側のことを考えても必要なことだと思う。 患者にとって単に歩けるようになること、ではなく、何をしたいのか、どのように生活を充実させていくのかが人生でいかに大切かがよくわかる本。 医療従事者でなくとも知っておきたい。
動かない→心身がなまる→疲れる→動かない の、連鎖から本当に動けなくなってしまう状態を「生活不活発病」と呼ぶらしい。 たとえば風邪をひく、ケガをする、それ自体は大したことじゃない。 だけどそこで「大事を取って」「安静に」することが命取りになる。 お大事にしているあいだに筋力が弱り気力がなえて本物の寝...続きを読むたきりになる。 最初に「生活不活発病」という言葉を聞いたときは、わかりやすすぎてばかみたいだと思った。 なんにでもラベリングしたがる人たちの「○○女子」とかそういうやつかと。 でもそうじゃなくて、なんだかわからないけれど存在する状態に名前を付けて、どうにか対処するための名づけだった。 この本で扱われるのは主に高齢者のケース。 若くても子供でも動かずにいれば動けなくなるんだよともきちんと書いてあるけれど、まあ主に気をつけなきゃいけないのは高齢者だし。 退職して動かなくなるおとうさんたちなんかモロに危ないし。 私はずっとひきこもりを思い浮かべながら読んだ。 というか昔の私を思い出しながら読んだ。 ひきこもっていたころはずっと、怖かった。 こんなに若くてこんなに健康体でこんなに何にもしていないのにこんなに疲れているんじゃ外に出てやっていけるわけがないと思ってた。 逆じゃん、こんなに何もしていないからこんなに若いのに疲れていただけだ。 これを知っていたら、もっと早くまともな人生を歩めたんじゃないかという口惜しさと、なんだあれは私の怠惰のせいだけじゃなくて筋力のなさのせいだったんだという安心とがないまぜになってる。 知識がないのは悲しいことだ。 教育関係者と医療関係者と何もしていないのに疲れている人には特に知ってほしい。
お年寄りや病後の人がなると書かれているが、日常的に活動しないと若者も同様になるだろうと思う。 お休みの日は引きこもりを決め込んでいたが、もう少し意識して外に出ようと思った。
最近体力が衰えた人、身近にそういう人がいる人、介護に携わる人、読んでみてください。 警鐘を鳴らす本です。 生活の仕方で病気になってしまう~現代病の一つとでも言いましょうか。 病気した後に長く寝ていたら、どんどん体力が落ちてきて、頭もぼけたようになってしまうことがある。 高齢者に多いけれど、入院した...続きを読む後の子供にも起きるそう。 動くことが減ったのがそもそも病気の原因になっていたことすらあると。 自分が1月前半は寝込みがちだったので、ちょっとドキッとしました。 まあ~少しずつ動けば治っていくってことですよね?! 寝たきりでいると筋力があっという間に衰える、使わない脚は歩けなくなる、というのは廃用症候群として知られていました。 ただこれだと、意味が狭すぎる。 それに言葉のニュアンスが悪くて、嫌な顔をされてしまうそうです。 長い付き合いの友人が亡くなって一緒に出かけることがなくなったのが主な理由で、だんだん出かけることが減った、など。 ありそうですねえ・・ 高齢なだけに、本人も回りも仕方ないと思ってしまう場合もあるのが問題だと。 漠然と「できるだけ動くようにして」と言っても、本人の判断に任せると、あまり変わらない場合もある。 「頑張って」と言っても、本人が頑張らないのがいけないみたいになってしまう。 本人も周囲も一緒になって、楽しい目的や関心事をふやしていく。 動きやすいように工夫し、ちょこちょこ動くことを少しずつ増やしていき、元気が出れば、そういえばあれもやりたかったと気づいたりして。 充実した生活にすることが大事だと。 寝たきりではなく座っているから大丈夫と思い込んで、それ以上に身体を動かすことはさせていなかったり。 家事をしてあげるのが介護だと思って、出来そうなことまで何一つさせていなかったり。 そういうことで、生きがいや充実感が減ってしまい、動こうという興味もなくなっていく場合があるそう。 ・・え、うちの親の場合は・・・? とちょっと疑心暗鬼になりましたが~まあとても一口では言えません。 あれこれ工夫して大奮闘してきたので、長期にわたってのそれはなかったと思いますね。 ただ本当に、故障が出来て高齢になってからの対応は難しいです。 そういう問題じゃない場合の限界もあるとは思いますね。 介護保険で、デイサービスに通うのは、とても良いことだと思います。 自分で出かけて外食を楽しむようなことが出来なくなった場合、老人のことをわかってくれる場所に出かけるというのは。 家にリハビリに来てもらうのも、とても助かりました。 家族が言っても、なかなか言うこと聞かないですからね。 少しは家族で出来ても、よその人に会う、自分のために来てくれる人がいるというのも刺激になっていいんですよ。 こういうやり方があるのを知らないまま、家族だけで対応していると、無理が出るんじゃないかと思います。 最初は抵抗を示す高齢者も多いですけど、ケアマネージャーを家に呼んで「みんなやってますよ」と専門家に言ってもらうと、いいですよ。 [追記: 最近、この本の紹介に「いいね」を何度もいただいたので、トップページへ持ってきました。 関心を持っている方が増えたのでしょうか]
何となく思っていた事で有ったが、やはりと言う内容で有った。介護状態にならないためにするべき事を教えてくれる。
ここ最近は地域交流など全くしていなかったし必要も感じていなかったが、運動がてらもっと散歩しようかなと思わされた。
とても参考になった。10年前6週間入院したことがあり、退院してからいつも通ってたスーパーマーケットに行くのに歩く速度がすっかり遅くなってしまい驚き焦った経験もあるので、あの時の私はまさにこのことだったのだと納得した。高齢者の例だけでなく、2歳の子の例もあり、どの年齢でも起こり得ることだと痛感させられ...続きを読むた。 ただ、本当にこの本のとおりにできればいいのだけど、特に高齢者の家族介護において、どこまでできるかという現実問題はあると思う。現状では、この本のとおりにしたければ、家族がそれこそ仕事もやめて献身的に介護するしかないことのほうが多いのではないかと思う。遠隔介護だって、この本のようにうまく行くわけではない。本人が、自分が何ができて何ができないのか客観的に把握できていればいいのだが、そもそも自分の体の状態について認識が甘かったり、動けないことについて受容できてなかったりして、能力以上のことをしてしまおうとすることだって多い。 つまり、お年寄りに本人に見あった動ける環境を保障するならば、単に医療サイドの問題だけでなく、家族やケアマネ、介護サービス担当者全体で情報や問題を共有し、足りないところは相互に補完できる体制が整わなければ、実践は難しいことが多いのではないかと思う。実際、私は母に対してこれだけ動ける環境を保障してあげられる状況にはない。このような問題点への言及がなかったのが唯一残念だった。
廃用症候群という概念を生活や人生を包括的に捉え直して、現れてくる多様な症状を病として定義したのが生活不活発病と解釈しました。アプローチの考え方や方向性についてのヒントがたくさん。反省。
【読書その43】高齢者リハビリテーションの第一人者であり、現在、長寿医療研究センターの大川弥生氏氏の著書。生活不活発病の原因・対応方法について具体例を出しながら非常にわかりやすく解説。回予防担当者としては必読の一冊。
著者は廃用症候群を生活不活発病と呼ぶ。病気になると安静にと指示されるが,安静にし続けていると身体も頭も使わないことでダメになってくる。特に老年期は影響が大きく,認知症や身体運動の障害,それらの相互作用が生じてしまう。本人のためによかれと思って住み慣れた環境から上げ膳据え膳の介護環境や生活環境に移すと...続きを読むあらゆる活動が不活発になってむしろ悪い結果となる。住み慣れた環境は本人にとっての意味のある環境となっているので認知や身体運動を環境が支えている。社会参加→生活動作→心身機能の繋がりは理解できる。
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大川弥生
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