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今の日本政治論議に欠けている思想はこれだ。欧米では現在、実効性のある思想として評価されながら、なぜか日本では古い保守思想として誤解されてきたコミュニタリアニズムの思想を紹介する入門書。(講談社現代新書)
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Posted by ブクログ
現代のリベラルなコミュニタリアニズムを参考文献をあげながら丁寧に解説している入門書.資本主義による経済成長が地球環境を破壊しつつある現代において,我々はどの方向に進むべきかを考えるときに参考になる.
平成18年に出版された本を偶然読む機会を得たのでして、久々に「リバタリアニズム」「ネオリベラリズム」なる文字に出くわしました(笑)。 著者が推奨する「コミュニタリアリズム」なるものの解説・入門書です。 内容は 第1章 批判や誤解に答える 第2章 コミュニタリアリズムとは何か? 第3章 共通善の政...続きを読む治学 第4章 現代の政治理論との関係と影響力 第5章 家族と教育 第6章 地域社会 第7章 経済政策と社会保障 第8章 国家と国際社会 です。 思うに、人も、社会(コミュニティ)も国家も行動原理を保有しながら日々の活動を行うのですが、主義主張が異なっていても、お互いその行動原理が理解できていれば、賛同出来たり、反対出来たりできるのです。 支離滅裂なものに対しては信頼も信用も出来ないのは当然なことであるのですが、まぁとにかく、人も、社会も、国家も、常に謙虚に、いただいた命を価値あるものにすべく理想とするパースペクティブを定め、日々切磋琢磨したいものです。
現代の政治思想コミュニタリアニズムの入門書。ロールズのリベラリズムに対して出て来た経緯、一般的に権威的と思われるコミュニタリアニズムの誤解への解答、サンデル・ウォルツァー・マッキンタイア・テイラー等の論者の論点、共通善とは何か、現代日本における問題点などを分かりやすくまとめている。
タイトルの通り、コミュニタリアニズムについて、これ以上は優しく書けないぞと言うほどに、かみ砕かれた内容で示された新書。 日本人は横文字をまったく整理せずに、ごっちゃに、ときには誤って理解しがちではあるが、このコミュニタリアニズムについても、往々誤解が生じていることを説明し、その誤解を解くことから始...続きを読むめられている。 個人主義から共同体への再びの回帰とは、なんとなく懐かしい時代に戻れと言うか、今更なんだいって聞こえなくもない。 ただ、喪失感と個の分子化の拡散傾向が進めば、当然解決法として登場する考えではある。 ただ、情緒的な関係は結構面倒なので、すべてのコミュニティでやられた日には、結構迷惑だったりして。
マイケル・サンデル、コミュニタリアリズムを理解しようと思って読んだけど、ムツカシイ。。 コミュニタリアリズム・・・「共通善」の実現を目指す。 「共通善」社会にいる人々が「これが必要だよね」「これが大事だよね」ということ、地域社会の未来のありようと、その方法に対して、合意形成して、実現していく。こ...続きを読むれってNPOがやっていることだなと思った。権力者が決める、それに従う、批判するという構図じゃなくて、社会の課題に対しての方法を共に形にして、且つそれに対してのお金の流れもつくる。 今のお仕事でまさにやっていること。 地域固有のものを仕事にして、お金の流れをつくる。 それを地域の人々でやっていく。 それがやっていける地域のつながり。 それを政治思想という形で理解するのもよいかと思いました。
[ 内容 ] 格差社会、教育問題、愛国心論争、地域の荒廃、解決策はここにある。 現実の政治に有効な実践的議論。 [ 目次 ] 第1章 批判や誤解に答える 第2章 コミュニタリアニズムとは何か? 第3章 共通善の政治学 第4章 現代の政治理論との関係と影響力 第5章 家族と教育 第6章 地域社会 第...続きを読む7章 経済政策と社会保障 第8章 国家と国際社会 [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
「共同体主義」と訳される「コミュニタリアニズム」という考え方を解説した本。これを一言で表現するなら「共通善の政治学」である。 もっと詳しく言うと、共通の言語、歴史、伝統、コミュニティ、倫理を前提とし、自己と他者との関係性や共通性を意識して自分の属するコミュニティを形成して「共通善」の実現を目...続きを読む指してコミュニティに対して責任を負うという考え方。ここでいうコミュニティは家族や、町内会や自治会のような近隣の組織である。マッキーヴァーのいう「地縁に基づく共同体」ということである。 この本を読む限り、コミュニタリアニズムという考え方は興味深いし、これからの社会で役に立つものだと思う。だが、この本に「どのように共通善の政治学を実現していくか」という重要な部分が抜け落ちていることが残念だった。それが重要なことなんじゃないか、と。 まあ、従来の閉鎖的かつ排他的な「ムラ社会」でも、砂粒のように孤立した個人の集合体である「都市社会」でもない、緩やかなコミュニティというのが、目指すべきだということは考えた。
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