李陵・山月記

李陵・山月記

440円 (税込)

2pt

人はいかなる時に、人を捨てて畜生に成り下がるのか。中国の古典に想を得て、人間の心の深奥を描き出した「山月記」。母国に忠誠を誓う李陵、孤独な文人・司馬遷、不屈の行動人・蘇武、三者三様の苦難と運命を描く「李陵」など、三十三歳の若さでなくなるまで、わずか二編の中編と十数編の短編しか残さなかった著者の、短かった生を凝縮させたような緊張感がみなぎる名作四編を収める。

...続きを読む

李陵・山月記 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年03月25日

    教科書に載る理由がしっかりとある。
    難しいけれど、とても読み入ってしまいました。
    「おれの毛皮のぬれたのは、夜露のためばかりでない。」の言葉が1番刺さりました。
    虎になってしまい、詩人としても人としても
    もう分かってくれる人がいない。孤独さが痛い程伝わりますよね。
    人は誰しも心の中に獣を飼っている。

    0

    Posted by ブクログ 2024年04月07日

    2024.03.24〜04.07
    いつの時代にも、忖度する奴がいる。
    自分に真っ直ぐな人が損をする。
    「李陵」の人間臭さとは異なる「山月記」の人間臭さ、どちらも良かった。

    0

    Posted by ブクログ 2024年02月29日

    国語教材として長年使われているらしい
    悲しいかな初めて出会った文章のように読みいってしまった。
    情景が美しくも悲しい物語でした

    0

    Posted by ブクログ 2022年07月18日

     いつ読んでも、何回読んでも、そこにある文章は色褪せることなく私を惹きつけてやまない。ストーリーももちろん面白いのだが、それ以上にここに連なる文に私は恍惚としてしまうのである。
     とくに冒頭部分。

       隴西の李徴は博学才穎、天宝の末年
       、若くして名を虎榜に連ね、ついで
       江南尉に補せら...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2022年02月13日

     孔子の弟子である子路を描いた「弟子」は感動的。実直で勇ましい弟子に対する孔子の温かな眼差しと弟子の悲劇的な最期が絶妙に絡み合う。
    「名人伝」は弓の名人にならんとする紀昌が、やがては仙人のようにその精神を極めてゆく。師弟のやりとりが滑稽で面白い。
    「李陵」は、匈奴との戦いに敗れ捕虜になった李陵の葛藤...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2021年08月13日

    世田谷文学館に「山月記」を題材としたムットーニのからくり作品がある。20世紀中頃にアメリカで流行ったモーションディスプレイに似ているけれど、あれはループ作品で、ムットーニ作品は起承転結のストーリー展開がある。
     
     何度も見ているけれど、そういえば原作を読んだことないや、ってことで手に取ってみた。
    ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2021年05月27日

    私には「自他のあらゆる感情・利他的行動をえさにして、理性で言語化し歪める」という性分がありまして、このことを表現する際に本作品の虎をよく引用します。

    0

    Posted by ブクログ 2021年03月23日

    急にどうしても読み返したくなった本。端正な文章に浸りたくなったのだと思います。
    山月記、虎になる人生。虎になってしまうこと。今、読み返してみると、虎になってしまう、虎にならざるを得なかった主人公の性癖・運命を思うのだけれども、どこかで虎になることができた主人公を認めたたえる自分がいることに気付きまし...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2024年01月19日

    自分はその辺の人よりはすごい人間だっていう自信があって、でも上には上があるから本気になったら自分のダメなところを晒してしまうんじゃないかって不安もあって、2つの感情に挟まれた結果人との関わりを避ける。

    切磋琢磨すること、時には失敗することがどれほど大切だったか後悔している虎を見て、これから始まる新...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年12月21日

    国語の授業で出会った作品。
    自分の力を過信して足りないものを補おうとせず、一方で自分の力を無さの露呈を恐れて仲間と切磋琢磨することもしなかった。自尊心がすぎるあまり、うまくいかなかった時の羞恥心を飼い太らせ、やがては虎になる。
    誰しも心に虎を飼っていて、その虎に目を背けずに受け入れる必要があるのだな...続きを読む

    0

李陵・山月記 の詳細情報

閲覧環境

注意事項あり
  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア
  • 【閲覧できない環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

新潮文庫 の最新刊

無料で読める 小説

小説 ランキング

中島敦 のこれもおすすめ

山月記

山月記

無料あり
  • 試し読み

和歌でない歌

和歌でない歌

無料あり
  • 試し読み

盈虚

盈虚

無料あり
  • 試し読み

盈虚(新仮名)

盈虚(新仮名)

無料あり
  • 試し読み

河馬

河馬

無料あり
  • 試し読み

かめれおん日記

かめれおん日記

無料あり
  • 試し読み

環礁

環礁

無料あり
  • 試し読み

環礁 ミクロネシヤ巡島記抄

環礁 ミクロネシヤ巡島記抄

李陵・山月記 に関連する特集・キャンペーン

同じジャンルの本を探す