無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで200万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
「女の愛を恐れよ。かの幸を、かの毒を恐れよ」
16歳のヴラジーミルが別荘で出会ったのは令嬢ジナイーダ。高飛車で魅惑的な彼女に一目で恋に落ちたヴラジーミルは、初恋に気も狂わんばかりの日々を送っていた。しかしある日、彼女の様子がおかしいことに気づいてしまう…。
海外文学で描かれる“魅力的な女の子”は、不安定で自由奔放、そして傲慢なことが多いように感じます。どこがいいのかと首を傾げてしまうこともしばしば。この作品のヒロイン、ジナイーダもそんな“魅力的な女の子”の一人。自由奔放で傲慢なジナイーダに呆れつつも、だんだんと惹かれていってしまいます。
16歳のヴラジーミルが年上のジナイーダに翻弄されてのめり込んでいく心の機微が美しく描写され、甘くて苦い初恋の儚さが痛いほど胸に刺さる作品です。
Posted by ブクログ
原作は1860年に文芸誌で発表された作品。その頃の日本はまだ明治維新前で、近代小説は誕生していない時代です。
本棚を断捨離しようシリーズ。
一度読んだことがあるのですが、ほぼ初読みの感覚でした。
中年を迎えた男が、自らの初恋を回想し、記録するという趣向。
16歳の頃、年上の女性へ抱いた恋心を、周囲の大人たちの思惑や振る舞いとともに切なく描きます。
自伝的小説ではありませんが、作者自身の体験が色濃く反映されていると言われています。主人公が若い貴族であること、魅力的な父親の存在など、ツルゲーネフとの共通点が多いからでしょうか。
青年は、隣に越してきた没落貴族の娘ジナイーダに恋をします。彼女は美しく奔放で、常に男たちを魅了しています。この男たちが彼女の周りに集う様子は、どこか谷崎潤一郎の『痴人の愛』を思わせました。
ただの実らない初恋では終わりません。この恋愛模様に、青年の実父が深く関わってくるのです。そこに、この物語の哀しさがあります。
青年が真実を知る場面が趣がありました。作者は決定的な場面を直接描かず、父親が手にしていた馬を打つ鞭に託して語ります。
帰宅した父親が、「鞭は落としたのではない。捨てたのさ」と静かにつぶやく。その一言だけで、二人の間に何があったのか、そして父と息子では到底及ばない力関係までが伝わってきます。
『はつ恋』の結末はさらに胸を締めつけます。1860年という時代に、繊細に、一人の少年の心情を描いた名作だと思いました。
Posted by ブクログ
19世紀ロシア、さる貴族の青年の初恋の物語。
モスクワからとある地方の別荘へ越してきて、日々ぶらぶらとしていた主人公の家の隣家に公爵夫人一家が越してきたという。
ある日、その家の庭の前を歩いていると、取り巻きに囲まれた美しい女性を目にし、一目で雷に打たれたかのごとく、熱烈な恋に落ちてしまう…
年上の、しかも自分がモテるということをしっかり自覚して、優越的な立場からわがまま放題振る舞う女性への信奉にも近い熱愛。それ故に日々一喜一憂させられ、ある時は熱く燃え上がり、ある時は絶望する若者の心情が、情感豊かに描かれる。
彼女は主人公のことも悪しからず思っていたが、ある時から徐々に、その態度に異変が生じ始める。そしてその理由とは……
ヒロインの奔放な振る舞い、ライバルであり仲間にもなる取り巻き連中とのやり取り、そして自身の心中の吐露が、まあ実にロシア文学らしい雄弁さで語られて、主人公と一緒に浮き沈みしながら楽しく読める。
うぶな主人公にとっても、そして優越的な地位にいるはずのヒロインにとっても、恋とはいかに制御できない難物か…
そしてその恋を通して描かれる、著者の、それら全てを人間のサガとして肯定するような筆致が心地よい。
さくっと読めて、ロシア文学らしい濃厚さと崇高(ぶりたがるロシア知識人ぽ)さとを併せ持つ良書である。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
小説・文芸
試し読み
小説・文芸
試し読み
小説・文芸
試し読み
小説・文芸
試し読み
小説・文芸
試し読み
小説・文芸
試し読み
小説・文芸
試し読み