はつ恋

はつ恋

418円 (税込)

2pt

16歳のヴラジーミルは、別荘で零落した公爵家の年上の令嬢ジナイーダと出会い、初めての恋に気も狂わんばかりの日々を迎えるが、ある夜、ジナイーダのところへ忍んで行く父親の姿を目撃する……。青春の途上で遭遇した少年の不思議な“はつ恋”のいきさつは、作者自身の一生を支配した血統上の呪いに裏づけられて、無気味な美しさを奏でている。恋愛小説の古典に数えられる珠玉の名作。

...続きを読む

はつ恋 のユーザーレビュー

「女の愛を恐れよ。かの幸を、かの毒を恐れよ」
16歳のヴラジーミルが別荘で出会ったのは令嬢ジナイーダ。高飛車で魅惑的な彼女に一目で恋に落ちたヴラジーミルは、初恋に気も狂わんばかりの日々を送っていた。しかしある日、彼女の様子がおかしいことに気づいてしまう…。
海外文学で描かれる“魅力的な女の子”は、不安定で自由奔放、そして傲慢なことが多いように感じます。どこがいいのかと首を傾げてしまうこともしばしば。この作品のヒロイン、ジナイーダもそんな“魅力的な女の子”の一人。自由奔放で傲慢なジナイーダに呆れつつも、だんだんと惹かれていってしまいます。
16歳のヴラジーミルが年上のジナイーダに翻弄されてのめり込んでいく心の機微が美しく描写され、甘くて苦い初恋の儚さが痛いほど胸に刺さる作品です。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年02月12日

    歳上の女性に恋をして翻弄される男の子〜ロシアバージョン

    自分の恋心、嫉妬心に振り回されているあたりは単純だったけれど、彼女の恋心に気づき、その変化に気づき、ライバルたちの立場が微妙に変わってきて、とうとうその相手を知り、そして、それ以降がとても魅力的で、名作として読み継がれる意味を知る。

    もっと...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年06月13日

    だが、情熱はある
    茜色に焼かれる
    最近見た二つの作品に出てたので気になって読んだ

    なんでもできる
    そう思わせる力が青春にはある
    逆にそう思えるうちは青春なのかもしれない

    また読みます
    ロシア文学は、というか海外文学は比喩か多い上に難しい言葉が多くてちょっと苦手です
    精進します

    0

    Posted by ブクログ 2022年06月08日

    「わたしはまだほんの赤ん坊だった…」

    観念する16歳の初恋に閉塞な社会が背景にあるのではないか。生涯独身を貫いた作者の姿が垣間見れる。

    不安定な心情に粗暴な自然描写が
    抒情豊かな物語に昇華させた。

    初恋の余韻が人生の道程を
    予感させるようだ。

    0

    Posted by ブクログ 2022年02月24日

    すっっっっっごく良かった。
    アンナカレーニナは楽しめなかったのにこれはめちゃくちゃ面白かった。
    ロシア貴族のフランスかぶれなかんじとか久しぶりに思い出したわ。
    読み終えてやっぱりロシア文学すごいな、いいな、偉大だなって思った翌日(今日)にロシアがウクライナ侵攻して憂鬱。ロシア頭おかしい。

    0

    Posted by ブクログ 2021年08月18日

    ロシア文学を読みたくなって。

    衝撃的な感情。胸を打つ恋心。気が狂わんばかりの初恋。そして迫り来る不穏な空気。
    「はつ恋」という爽やかなタイトルとは裏腹に、年上女性に翻弄される16歳の少年と、同情しかない結末が苦しい。愛する人が何者かに恋をしていて、それが自分ではないと気づいた時の苦しみはいかなるほ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年07月24日

    原題 Первая Любовь

    Все было кончено.
    終わるのは決められてたんじゃないか、
    それならほんのちょっとだけ救われる。

    Все цветы мои были вырваны разом и лежали вокруг меня, разбросанные и исто...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年03月23日

     自分を自分自らのものにすること。
     恋心というモノは限りない自己救心であるのではないか。他者への好感の際限を突破し、何者にも代え難いモノであると思いなし、全てを犠牲にする。
     惚れた弱みとはよく言ったものだ。いつだって男性は女性に敗北を喫するものである。

    0

    Posted by ブクログ 2022年12月14日

    他にも言っている方がいたけど、痴人の愛っぽいな〜と思ったりしながら読んでた

    恋情って本当にどうしようもないけど、だからこそ甘美なのよなあ、綺麗事だけじゃつまんない。この物語を読みながら重ねられる記憶があることはとても幸福だと思った

    誰が相手であっても恋はされるよりする方が幸福だなあと思った(その...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2022年08月29日

    はつ恋ってこんな重い内容だとはつゆしらず、、、
    清々しい気持ちにはなれませんでしたが、はつ恋の痛みが後からひしひしと伝わる内容でした。
    意外な恋敵っ

    0

    Posted by ブクログ 2022年07月29日

    160年以上も前に書かれたものとは思えないほど、現代に通ずる内容だった。こんなはつ恋は辛い。最後の方は身を切られる思いだった。

    0

はつ恋 の詳細情報

閲覧環境

注意事項あり
  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア
  • 【閲覧できない環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

新潮文庫 の最新刊

無料で読める 小説

小説 ランキング

作者のこれもおすすめ

青いポアン

青いポアン

無料あり
  • 試し読み

アッタレーア・プリンケプス

アッタレーア・プリンケプス

無料あり
  • 試し読み

イオーヌィチ

イオーヌィチ

無料あり
  • 試し読み

犬を連れた奥さん

犬を連れた奥さん

無料あり
  • 試し読み

改訳 父と子

改訳 父と子

かき

かき

無料あり
  • 試し読み

カシタンカ

カシタンカ

無料あり
  • 試し読み

片恋・ファウスト

片恋・ファウスト

同じジャンルの本を探す