山椒大夫・高瀬舟

山椒大夫・高瀬舟

539円 (税込)

2pt

人買いのために引離された母と姉弟の受難を通して、犠牲の意味を問う『山椒大夫』、弟殺しの罪で島流しにされてゆく男とそれを護送する同心との会話から安楽死の問題をみつめた『高瀬舟』。滞欧生活で学んだことを振返りつつ、思想的な立場を静かに語って鴎外の世界観、人生観をうかがうのに不可欠な『妄想』、ほかに『興津弥五右衛門の遺書』『最後の一句』など全12編を収録する。

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山椒大夫・高瀬舟 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年04月13日

    何十年も前に、この『鶏』を読んだ時に、とてもイラっとしたのを思い出す。今もそうだが、この”別当”のタイプの人がものすごく嫌いなのである。足元をみて、じわじわとグレーゾーンで悪いことというか、セコいことをするヤカラ。人のものを自分のもののように使い、勘違いする。この別当の延長線に最近大きな問題になった...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年05月05日

    高瀬舟にフォーカスします。

    人間にとって充足ってなんだろ?と深く考えさせられました。

    「足るを知る」と「安楽死(もしくは本人の委託による自殺幇助)の正当性」がこの本の2大テーマだと思いますが、これらのベクトルの方向は正反対なのか、もしくは同一方向なのか?
    足るを知る、は老子の言葉そのものですが、...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年11月07日

    12篇からなる短篇集。
    『妄想』を始め幾つかの作品から、鷗外の考え方や人付き合いがよく分かり興味深い。ベルリン留学は彼にとって非常に有意義な経験であり、頭脳明晰で医学だけでなく文学も書かずにはいられなかったと推察する。
    『山椒大夫』は所謂「安寿と厨子王」で、姉弟の思いやる気持ちに心震える。タイトルが...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年08月05日

    (高瀬舟)情景描写が丁寧に描かれていて物語の中に引き込まれるような感覚に陥った。自らの貧しい境遇と罪人と呼ばれる高瀬舟の乗員の境遇を照らし合わせる場面に心打たれた。

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    Posted by ブクログ 2018年09月22日

    中高生の頃、漱石はほぼ全てを途中挫折していたが、短編中心の鴎外はよく読んでいた。数十年ぶりに読み返しても、格調の高い文体、冷静で客観的な表現は切れ味見事で、日本語の素晴らしさを十二分に味わうことができた。ただ、小説としてはどうなのだろう?創作というよりも分析のような物語が多く、冷徹な視線で一段高いと...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年09月28日

    森鴎外の歴史小説に描かれるテーマを心に感じるよう読み進めた。
    明治後半、欧米文化を盛んに取り入れる日本にあって武士の時代をテーマに何を世の中に問おうとたのか。
    それは彼が実際にドイツ留学に行き、欧米文化を肌で感じ、それを盲目的に取り入れることで日本の文化、精神までもが忘れ去られることへの危機感ではな...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年04月02日

    足りてることを知っている人が一番幸せなんだと思います。あと安楽死の是非を思案することに意味があるように思います。問題から目を背ける事がないように。

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    Posted by ブクログ 2022年01月21日

    昭和54年10月15日 28刷 再読

    鴎外日露戦争後、医務局長となり、自由に小説を書きはじめた時代の 短編12編

    「杯」

    明治43年1月 1910年
    8人の少女達がそれぞれの杯で泉の水を飲む。一人は異国の少女で、陰湿な言葉で排除されようとするが、その態度と自国の言葉で自己を主張する。
    凛として...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年09月19日

    森鴎外の代表作の1つ。文豪と言われるだけあって文章が難しい。注釈の数もかなり多く難しさが伝わってくる。本書は様々な作品を収録しているが、テーマも幅広く重たいものが多い。

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    Posted by ブクログ 2021年02月22日

    ・庄兵衛は只漫然と、人の一生というような事を思って見た。人は身に病があると、この病がなかったらと思う。その日その日の食がないと、食って行かれたらと思う。万一の時に備える蓄がないと、少しでも蓄があったらと思う。蓄があっても、又その蓄がもっと多かったらと思う。かくの如くに先から先へと考えて見れば、人はど...続きを読む

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