利益創出の経営学

利益創出の経営学

ビジネス・実用
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好不況に左右されない「経営体質」の強化方法とは?――約700社のコンサルティング、約7000人の幹部指導を通じ、赤字企業の98%を黒字化。
「売上至上主義」の弊害を訴えて次々と企業を再生させてきた著者が、独自の計数管理手法に基づいた、ムダな出費の抑制、在庫削減、生産性の向上、販売体制の効率化などのノウハウを、豊富な実例とともに分かりやすく解説します。経営者・幹部社員・起業家など、会社経営に携わるすべての人に役立つ「横林式・増益理論」の教科書。

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    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    【感想】
    恐らく経験豊富な著者(約7百社のコンサルティング、約7千人の幹部指導を通じ、赤字企業の98%を黒字化)なので、言っていることはまっとうなのかも知れないが、なんだかふわふわした文章でわかりづらい。
    それは、管理会計の理論があまり記載していないのと、具体例が抽象的すぎるからだ。
    何とも惜しい点である。


    【内容】
    序章 赤字体質の問題発見
    (1)売上高を優先している
    ・たとえ売上高が大きくても限界粗利率以下になるような商談は絶対避けなければならない。
    ⇒著者の経験上のものさし
    「限界粗利率=利益率30%+諸経費30%+人件費40%」
    とみなし、粗利率40%以下では赤字転落を意味する。
    ・トータル粗利益額の大小でこそ営業マンは評価すべきである。「月次・営業マン別・売上・粗利益・粗利率管理表」
    ・営業部門の売上計画を社内全部門が採用する。
    ・売上計画は社長や営業役員が作成するものではない。各営業マンが市場や顧客の現実を視ながら作成してこそ、各営業マンが市場や顧客の現実を視ながら作成してこそ、各人に自覚と責任が生まれる。結果、売上計画よりも売上実績が上回る。
    ・良い経営者とは、強い信念があるのとともに、素直であることも重要。
    ・不況期のゼロサム市場では、売上第一主義より粗利益確保を第一とする戦略で会社経営を運営すべきである。

    (2)計数管理を重視していない
    ・海外生産製品を国内に持ち込む戦略は好ましくない⇒国内生産に編重すべき
    ・管理者とは、計数管理手法を理解し、部下に計数管理手法を教えられる人材であること

    (3)確実な実績トレースができていない
    ・営業部では、部下が売上不振になったときは、上司による計数管理手法を駆使した助言がきわめて有効である。⇒部下に売上に対して自覚と責任
    ・上司は、成功した部下を褒めるとともに、成功に至らない部下に対しては、その部下が成功するまで二人三脚で数字と向き合う根気が求められる。
    ・業績の良い会社は共通して、経営計画や売上計画が「ほぼ計画どおり」に達成されている。

    (4)赤字部門から撤退できない

    (5)リストラ策の断行ができていない
    ・「粗利益-諸経費(人件費ほか)」
    ⇒売上高や生産高に見合った適正な従業員を保つ。
    当該定員の10~15%減で維持すれば、会社は成長する。

    (6)キャッシュフロー経営が甘い
    ・キャッシュ経営を悪化させる主原因は在庫高の増加
    ⇒売れる製品だけの生産、および、売れる商品だけの仕入をさせることが健全経営になる。
    ⇒在庫を発生させない減量経営

    (7)在庫管理ができていない
    ・商品の在庫増→キャッシュアウト→経営悪化
    ・年商40億円の副資材製造業→在庫率80%前後が理想
    →在庫率=1か月の在庫高÷1か月の売上高

    (8)社員を視ずに非難する
    ・社長→自ら計画を立案するのをやめて、社員に仕事を任すことの重要性


    第1章 利益創出の必要条件
    (1)利益を構成する要素
    ・スループット会計

    (2)売上高の構成要素

    (3)計画値の立て方
    ・「利益=粗利益―諸経費」「粗利率=粗利益÷売上高」
    ・「月次・製品別・売上・粗利益・粗利率管理表」
    ・「選択消費時代」マーケットアウト
    →売上高ABC分析、製品の重点項目の取捨選択

    (4)予実管理の重要性
    ・明確かつ現実的な数値目標

    (5)数値を時系列で診る
    ・「月次事業損益管理表」

    (6)部下を育てる


    第2章 粗利益こそが会社を救う
    (1)在庫削減の強み
    ・「月次・売上高・仕入高・仕入率・在庫高・在庫率管理表」
    ・仕入高を抑えると、それに並行して在庫高が低下していく

    (2)キメ細かい仕入管理
    ・まとめ買いいよるバックマージンは仕入先にメリットがあり、仕入元にはデメリット
    ・小刻み仕入による小刻み売上が不動産業やハウスメーカーの不況下戦略として安全経営を約束する

    (3)仕入率と在庫率の相関関係

    (4)生産のリードタイムの短縮化
    ・標準製品はオーダー製品と比べて、粗利率5%増。
    (設計コスト、生産性向上、在庫削減、歩留まり向上、品質向上と納期短縮による売上増)

    (5)アイテムカットの効力
    ・「製品のアイテムカットと売上高の相関関係」
    ・アイテムカットのメリット
    →在庫削減につながり、売上高拡大になること
    →生産性と歩留まりが向上し、生産高の増大につながる
    →主力材料費が減少し、製品の粗利率が向上する
    →品質が安定し、納期の確約が可能になる
    →作業者の単能工化(作業者の素人化)が可能になる
    →今日的生産というべき小刻み生産により生産工程および納期が短縮される
    →設備稼働率が向上し、工場の床面積が縮小が可能となる
    →事故やケガなどトラブルが減少し、クレームも減少する
    ・大型小売店から小型専門店中心の時代に移行する見通し
    →売場面積当たりの粗利額が増加する


    第3章 出費を食い止める
    (1)人件費の削減(売上高人件費率)

    (2)諸経費の削減(過去2~3年間における月次の売上高販間費率(=販間費÷売上高))
    ・「主力経費削減管理グラフ」

    (3)仕入単価削減
    ・「仕入単価削減計画対実績管理表」
    ・資材部門は間接部門ではなくライン部門
    ①安く購入すること
    ②早く探す(発見する)こと
    ③適正仕入で最適在庫管理を維持すること
    ④売上貢献を目指すこと
    ⑤プロフィットセンターの役割を担うこと
    ・資材は独立組織にすべき

    (4)全員参加のコストダウン強力推進
    ・「月次コストダウン推進管理表」
    ・単独の担当者が重要

    (5)売掛金管理
    ・「月次売掛金回数率管理表」


    第4章 販売戦略を見直す
    (1)売上計画の立て方と運用方法
    (2)売価戦略
    (3)訪問管理の魅力
    ・兵員の数が多いほど戦いに勝てる
    ・一点集中主義に徹すると力が発揮できる
    ・「顧客別訪問管理表」
    ・訪問回数が150回/月以上で売上高がトップクラスの営業マン

    (4)新規顧客開拓・深耕営業展開
    ・「自社主力製品の顧客別販売実績一覧表」
    ・「顧客別の歯抜け製品による深耕営業一覧表」
    ・自社製品の強み(売上上位の品目)を生かし、売価戦略をも加味した営業戦略で売上拡大につなげる。

    (5)効果の高い広告宣伝戦略


    第5章 不況下の生産管理
    (1)小ロット生産で在庫削減
    ・仕掛量率(=仕掛量÷生産高)が減少すると生産性が向上する
    →生産に直結しない付随作業が多くなり、正味作業時間が少なくなる
    ・「仕掛量と生産性の相関図」→適正仕掛量率
    ・「小ロット生産に合致した小刻み生産システム」

    (2)生産設備のスピードアップ
    ・設備のスピードアップ、生産工程の短縮、生産技術の開発、作業者の多能工化などによって生産性を高め、生産のコストセーブを図ることが利益創出の近道
    ・「仕事のスピード30%アップ」

    (3)品質、納期の時代
    ・企業間のコスト安値競争が責められるべき
    ・「求められる品質管理」

    (4)外注から内作の必要性
    ・「外注はCFを悪化させる」

    (5)設備投資の考え方
    ・著者のメリット計算は24か月(2年)以内に設備償却を完了させることを設備投資基準としている

    (6)多能工化の推進

    (7)5Sの強力推進


    第6章 人事組織と人事評価
    (1)社員を成長させる組織
    ・計数管理手法を理解し、同手法を用いて部下を指導できること
    ・職務責任を明らかにし、一つの部署を1人の管理者に任せ、役割分担を明確にすることが重要
    ・企業家型経営者→自ら責任を持って仕事を理論的に組み立て、数字に明るく、計数管理手法を用いて仕事に対して決定・決断し実行する能力を有している
    ・「ニューハードワーカー」自分の知力・体力の限界に挑戦し、高度な仕事の可能性を求め、変化・成長・改革を好み、著者の説く「計数管理手法」を駆使したキャッシュ経営も積極的に学ぶ
    ・「管理能力」「業務能力」「イノベーション能力」「教育能力」「コミュニケーション能力」最も大切なのは、「高いモチベーションと当事者精神を維持し続ける能力」

    (2)部下に仕事を任せる
    ・専門化した業務に特化させ、密度を高めることが近道
    ・タスクフォース組織(タテ&ヨコ組織/テニス型組織)に基づく多重業務によるスペシャリストの輩出
    ・管理者は部下を育て、洋食に引き上げることも大切

    (3)目に見える人事評価システム
    ・実績主義への移行は、「社員を活かす」ことであり、「社員を育てる」こと
    ・「生きた人事評価システム」

    (4)採用と教育
    ・実行して成果を上げて、これを「継続する」こと
    ・「企業は人の成果であり、人は企業の成果である」


    第7章 会社を成長させる
    (1)不況時の新製品開発
    ・導入期→浸透期→成長期→成熟期→飽和期→衰退期
    ・「開発進捗管理グラフ」

    (2)新規事業開発
    ・自社の経営資源(技術・ノウハウ)を「連鎖」させ「補完関係」を作ること
    ・新規事業開発は、「企業家型経営者」を輩出するに最も適した部門
    ・「新製品開発は廃棄計画なり」
    開発部署は夢を育てる部署であると同時に、現実を知らせる部署である
    ・「私の夢だった新規事業構想」
    ・「ジェットバスの勝ち負け表」

    (3)M&A戦略
    ・M&Aとは、被買収側の強みを取り入れるものであるから、M&Aの成功の鍵は双方の同盟関係である。
    ・日本で求められる真のM&Aとは「ともにハッピー」であり、「ともに企業成長」につながること、そして「社会に貢献」すること
    ・救済型M&Aが増加する

    (4)望まれる株式公開
    ・資本金1000万円の創業時に資本政策を作成すること
    ・「資本政策のモデル」
    ・投資をしたくなる経営者、避けたい経営者
    →合計点60点(5点×10点)以上になる経営者に投資する


    第8章 経営者に求められる能力
    (1)経営理念と経営方針
    ・社長の「経営方針書」
    ①はじめに
    ②方針書の活用法
    ③企業ドメイン
    ④基本方針
    ⑤中長期計画
    ⑥部門別月次事業損益
    ⑦各事業部門方針書

    ・部門方針書の作成
    ①社長方針・部長方針・今季事業目標(4~5項目)
    ②目標のウエイト付け・過去の実績値・目標値
    ③方策・関係部署・責任者

    (2)企業家型経営者の輩出
    ・常にリスクの中で仕事をさせ、本人のテンションアップを図ること
    ・部下を信じ、部下にハードルの高い仕事を与え、任すこと
    ・経営管理者への成長過程で最も大切なことは、少人数で仕事を追行する能力と実績を上げること

    (3)次期後継者を創る
    ・経営者はジャッジメントのできる若い世代であるべき

    (4)利益の5分配法
    ・純利益=(1/5社員+1/5設備投資+1/5貯蓄+1/5環境+1/5顧客)還元、特に顧客還元

    (5)社員の価値を見出す経営
    ・経営者の役割で重要なのは、後継者づくりと多くの企業型経営者を輩出すること
    ・「暗い状態の下で明るさを見つけなければならない」
    ・「1990年代に生き残ろうとするあらゆる企業は、従業員1人1人の心をつかむ方法を見つけ出さなければならない。われわれの考えている方向性が正しいかどうか、時が経たなければわからないが、私は正しいものだと確信している。従業員1人1人の価値を高めることを考えていかなければ、成功する望みはないだろう」
    ・「何のための売上向上、利益創出なのか」

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    2014年06月08日

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