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美少女と中年男に弄ばれる甘美で残酷な青春。
1958年、東京郊外にある映画撮影所(著者が助監督として活動した松竹大船撮影所がモデル)から物語は始まる。主人公は大学を卒業したばかりの22歳の助監督。映画界は最盛期を過ぎたとはいえまだまだ活気に満ちている。新人女優として突然主人公の目の前に現れた16歳の美少女と大根役者の中年男をめぐってストーリーは展開する。ほとんどは、巨匠が監督する映画「一葉」の撮影現場である。当時の映画製作の現場が微細に生き生きと描写される(著者がこれほど詳細に映画製作の現場を描いたことはない)。最終の第12章のみ33年後という設定である。甘美な青春の日々とほのかなエロティシズム――、青春の苦さを見事に描いた傑作長篇小説。
Posted by ブクログ 2013年08月31日
初山田太一作品です。これまで、ドラマも見たことがありませんでした。今回、『本の窓』で紹介されていたので読んでみました。
解説が、角田光代さんだったので、先にそっちから読んでしまい後悔しています。セリフが多くて、口調が似ているので、適当に読んでいると、誰が話しているのか分らないことがありました。そ...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年04月22日
石田の若々しいチンケなプライドも、羽柴の中年臭い無駄な見栄も、
どっちも痛々しいんですけど、分かってしまう部分がありますよね。
自分にもこういう節はあったよなぁ、あるんだろうなぁって。
結局は防衛本能ですからね。自分の価値を守りたいと思う心を、客観的に見せつけられたような感じでした。
各々の記憶に...続きを読む
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