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Posted by ブクログ
オリヴァー&ピアコンビの二作目。
短い単元ごとに時系と視点が変わる独特の物語進行。
「深い疵」を読まなければ、手に取らなかったかもしれない本。タイトルだけで敬遠しない方がいい。
ところ変われど人が死に物語がはじまり、犯人が判明し帰結するのだが、わかっていながらもこの作者のミステリーに心底ハマってしまうのは、物語に手加減をしないリアリティなのかもしれない。不幸はどこまでいっても不幸なのが現実だし、憎悪は負の連鎖を招き、人間はどこまでも欲深く、恐ろしい。そしてそれを詳らかにする側の警察でさえ、ただ一人の、「人」なのだと気付かされる。そのリアリティは人の繊細で複雑な側面を観察し徹底的に描くからなのかもしれない。
とにかく、愛すべき主人公オリヴァー&ピア次作の翻訳がとても待ち遠しくなる作品。
Posted by ブクログ
白雪姫と呼ばれた少女たちを殺した罪に問われたトビアスは、無実を訴えた。けれども有罪となり、罪を償い、生まれた小さな村に戻った。
両親は殺人者の親として嫌がらせを受け、大切にしていたレストランも閉店していた。
出所した元少年の身の回りに不穏な嫌がらせが起こる。母も何者かに襲われ意識不明の重体になる。
トビアスは過去の事件において無罪であろうことは読者にはすぐにわかる。
では誰が殺したのか?
小さな村の中のしがらみのある人間関係は陰鬱で、外から引っ越してきたメアリー(殺された白雪姫に似ている)が、風通しのいいキャラクターで魅力的だ。
過去を知らぬアメリーがトビアスに惹かれるのも当然だし、トビアスも彼女が居るから救われるところがあっただろう。
物語が進むにつれ、気が重くなるのだが……でも、やはりこの2人が主軸であってよかったなぁと思うエンディング。
この小さな村でこれからどういう物語が描かれるのか少し気になる。
Posted by ブクログ
ドイツのホーフハイム刑事警察署オリヴァー主席警部とピア警部を始めとする群像小説。ずっと前に読んだ「深い疵」は元ナチスの老人殺害事件を扱った謎解き要素の強い小説で面白かったと記憶してる。WEB本の雑誌の連載で杉江松恋氏が「(最新作が面白いのだから)過去作に遡る必要なし」と力説していたので、「穢れた風」を読み始めたものの、オリヴァーがコージマと別れてたり、いろいろ気になるので遡って読むことに。
結果としては、しっかり楽しめた。登場人物多くて混乱するのは相変わらずだけどね。
次から次に怪しい人物(しかも名前が紛らわしい…)が登場し、最終的には村全体が犯人なのか、って怖くなる。
並行してオリヴァー、ピア、それぞれの私生活の迷走っぷりも楽しめる。
長い話になりそうだけど、読み続けたいな。
4.0
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