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Posted by ブクログ
「─殺人事件」「建物」「夜」を共通のテーマとした短編6編。
全体に暗鬱とした空気が漂う一冊。
すべて違うタイプの作品になっている。
『黒鳥亭殺人事件』
あとがきに「ショパンを流しながら書いた」とあったけど、その言葉通り演出がとても美しくて、静かな余韻が残る作品。
すべての短編の中でもかなり好きな作品。
火村とアリスの同級生・天農が住む、外壁がすべて黒一色に塗られた館で起こる不可解な事件。
なかなか寝付けない天農の5歳の娘・真樹ちゃんの相手をするアリスが優しく、2人のやりとりがなんとも微笑ましい。
天農が火村に語る事件の概要と、絵本やゲームを楽しむ真樹ちゃんとアリスのシーンとが交互に繰り返される。
暗闇の事件〈黒〉と、純真無垢な真樹ちゃん〈白〉の対比の演出が見事で素晴らしかった。
その後を色々と想像してしまう作品。
『絶叫城殺人事件』
ゲームになぞらえた、残酷な無差別殺人。
その犯人は一体誰なのか…。
通り魔事件と思われる犯人を火村はどう突き止めたのか。
いつもは温厚なアリスが、ラストで珍しく熱く語るシーンが印象に残った。
ゲームなどのヴァーチャルな世界が若者に悪影響を与える、という評論家たちの見方に対する皮肉めいたものを感じる。
この作品も読後に色々と考えてしまった。
夜と館と殺人事件、この相性の良さを改めて感じさせてくれる短編集だった。
Posted by ブクログ
作家アリスシリーズの短編集。2016年1月から放映されていたドラマの第1話原作らしい(帯に書いていた)
あとがきによると、〇〇殺人事件×館×夜に起こる事件縛りの短編集。
個人的にはアリスと火村や森下刑事や片桐さんなど好きなキャラがたくさん出ていて良
好きなお話は「月宮殿殺人事件」で、好きなタイトルは「雪華楼殺人事件」
全体的にラストが悲しい感じになるのは現代国内ミステリならではかな。
「黒鳥亭」なんかはなんとも……つらいだろ……。
「絶叫城」はゲーム好きにはなかなか楽しめる感じ。ホラゲー好きなら一読の価値あり。ゲーム画面を→
文章化したらこんな感じになるのかーと面白く読んだ。
あと、建築コンサルタントの竹島清氏の解説が良い。これが読めるの、贅沢じゃない?(笑)
有栖川有栖氏はあとがきが豊富なのもいいよねー。著者のあとがき好きとしては嬉しい。
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