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親譲りの財産で、きままな生活を送る島村は、雪深い温泉町で芸者駒子と出会う。許婚者の療養費を作るため芸者になったという、駒子の一途な生き方に惹かれながらも、島村はゆきずりの愛以上のつながりを持とうとしない――。冷たいほどにすんだ島村の心の鏡に映される駒子の烈しい情熱を、哀しくも美しく描く。ノーベル賞作家の美質が、完全な開花を見せた不朽の名作。
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Posted by ブクログ
古典的な書き方でないとこのような繊細さは表せないと思う。 雪国の寒さや寂しさが、女性の温もりや滑らかさを際立たせていて、その中にある光を頼り、縋り、不安定ながらも身を預けたくなる。 彼女らが傍にいない時の心の穴が空いたような気持ちが、とても心細くて不安でたまらなくなる。 いないと寂しいくせに、いる...続きを読む時はいたずらしたくなる。本当は離したくないけれど、一緒になると自分は迷惑をかけてしまうのではないか…。 島村の、不器用な性格と情景とが似合っている。 川端康成さんの作品、他も見てみたくなる。 この時代の空気感というか、多くは語らない雰囲気、とても好き。
ある意味びっくりしました。自分自身も寒い場所にいるような、物語の中に存在しているような感覚さえありました。文豪ってすごいなぁ
書き出しがあまりにも有名な本作。 平易な文に見えて、説明が不足しており(敢えてしていない)実はかなり難解。 初期の川端康成はこの簡素さと取っ付きづらさが魅力。 作者の女性に対する繊細で残酷な視点がありありと分かる重要な一作。
印象的に繰り返される”徒労”という言葉。人の生き方を徒労だと下してしまうことほど残酷なことはないが、冷たく澄んだ島村の視点にほんのわずかに宿る情が、その言葉を美しくする。 男女の満たされない情の物語を基盤にしつつ、世の中を孤独に見つめる島村から見える雪国の世界。トンネルを抜けてこちら側へ戻ってくる...続きを読むと、きっと消えてしまうその世界は、でも本を開くとずっとそこにある。不思議なことだと思う。
駒子の気持ちの動きがどうしてもよく理解できなくて、ちょっと入り込みづらかった。けれど、ラスト前の天の河の描写が美しくてそこからの怒涛の展開は、川端文学を堪能という感じだった。
風景描写は美しいが、女性の気持ちを解釈するのは難しい。時代背景もあるとは思うが、女性の心情、本心を捉えることはできませんでした。島村はただの女好きなの?
「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」に始まり、「国境の山を北から登って、長いトンネルを通り抜けてみると、冬の午後の薄光りはその地中の闇へ吸い取られてしまったかのように、また古ぼけた汽車は明るい殻をトンネルに脱ぎ落としてきたかのように、もう峰と峰との間から暮色の立ちはじめる山峡を下っていくのだ...続きを読むった。こちら側にはまだ雪がなかった。」で帰京。 主人公の島村も芸者の駒子もお互いに成就しない恋と分かっている関係が素直な行動や離別を選択させない。しかし、最後の葉子のシーンで現実に引き戻され、やはり一緒になれない事を強く思い出させる。 美しくて具体的な表現にあたかも自分が追体験しているような、そして淡い恋心がよみがえる。 川端康成は2・3歳で父と母、7歳で祖母、15歳までに姉と祖父を亡くしている。68年にノーベル文学賞を受賞、当時三島由紀夫と共に候補者だった。その後、彼を追うように72年に自殺。 作品の美しさや透明感と裏腹に悲しい人生だ。いや、悲しい人生ゆえに生み出された純粋な文学と言える。
初めて川端康成氏の作品を読んだ。内容を理解する事に手間取ったし、読み終わっても完全に理解したとは言えないが、まずまずの読み応えであった。解説を読んで少し理解した程度だが、他の作品も読んでみようと思った。
登場人物は少なく、皆、「逞しい」という印象を受けた。 妻子がありながら、親の遺産で温泉に入り浸る男、その男の温泉地の若い愛人、その愛人の許嫁(実際には許嫁ではなかったが)の男を世話する声の美しい女。 完全に自己解釈なので、間違えているかもしれないけれど、登場人物の女たちは純真であったり、秀麗で...続きを読むあるが、それぞれの間には思慕ではなく、執着や執念のようなものを感じた。 そう思わせるのは冷徹な印象を受ける男の存在なのだろうか。 美しい情景の描写の中で、情念が対比的に描かれていて、いっそう際立っていたように感じた。
生きることに必死な女を「美しい」と形容する、地に足をつけない男と、縋りながらも結末を分かっている女の、恋にまで至らない虚しさが漂う物語。 物語が醜くなる前にあえて終わらせていると気づいた時には感激した。
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