雪国

雪国

396円 (税込)

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親譲りの財産で、きままな生活を送る島村は、雪深い温泉町で芸者駒子と出会う。許婚者の療養費を作るため芸者になったという、駒子の一途な生き方に惹かれながらも、島村はゆきずりの愛以上のつながりを持とうとしない――。冷たいほどにすんだ島村の心の鏡に映される駒子の烈しい情熱を、哀しくも美しく描く。ノーベル賞作家の美質が、完全な開花を見せた不朽の名作。

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雪国 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    古典的な書き方でないとこのような繊細さは表せないと思う。
    雪国の寒さや寂しさが、女性の温もりや滑らかさを際立たせていて、その中にある光を頼り、縋り、不安定ながらも身を預けたくなる。

    彼女らが傍にいない時の心の穴が空いたような気持ちが、とても心細くて不安でたまらなくなる。
    いないと寂しいくせに、いる

    0
    2023年11月04日

    Posted by ブクログ

    ある意味びっくりしました。自分自身も寒い場所にいるような、物語の中に存在しているような感覚さえありました。文豪ってすごいなぁ

    0
    2023年08月04日

    Posted by ブクログ


    書き出しがあまりにも有名な本作。
    平易な文に見えて、説明が不足しており(敢えてしていない)実はかなり難解。
    初期の川端康成はこの簡素さと取っ付きづらさが魅力。
    作者の女性に対する繊細で残酷な視点がありありと分かる重要な一作。

    0
    2023年07月23日

    Posted by ブクログ

    印象的に繰り返される”徒労”という言葉。人の生き方を徒労だと下してしまうことほど残酷なことはないが、冷たく澄んだ島村の視点にほんのわずかに宿る情が、その言葉を美しくする。

    男女の満たされない情の物語を基盤にしつつ、世の中を孤独に見つめる島村から見える雪国の世界。トンネルを抜けてこちら側へ戻ってくる

    0
    2023年02月10日

    Posted by ブクログ

    駒子の気持ちの動きがどうしてもよく理解できなくて、ちょっと入り込みづらかった。けれど、ラスト前の天の河の描写が美しくてそこからの怒涛の展開は、川端文学を堪能という感じだった。

    0
    2024年07月25日

    Posted by ブクログ

    風景描写は美しいが、女性の気持ちを解釈するのは難しい。時代背景もあるとは思うが、女性の心情、本心を捉えることはできませんでした。島村はただの女好きなの?

    0
    2024年07月17日

    Posted by ブクログ

    「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」に始まり、「国境の山を北から登って、長いトンネルを通り抜けてみると、冬の午後の薄光りはその地中の闇へ吸い取られてしまったかのように、また古ぼけた汽車は明るい殻をトンネルに脱ぎ落としてきたかのように、もう峰と峰との間から暮色の立ちはじめる山峡を下っていくのだ

    0
    2024年02月02日

    Posted by ブクログ

    初めて川端康成氏の作品を読んだ。内容を理解する事に手間取ったし、読み終わっても完全に理解したとは言えないが、まずまずの読み応えであった。解説を読んで少し理解した程度だが、他の作品も読んでみようと思った。

    0
    2023年08月17日

    Posted by ブクログ

     登場人物は少なく、皆、「逞しい」という印象を受けた。
     妻子がありながら、親の遺産で温泉に入り浸る男、その男の温泉地の若い愛人、その愛人の許嫁(実際には許嫁ではなかったが)の男を世話する声の美しい女。
     完全に自己解釈なので、間違えているかもしれないけれど、登場人物の女たちは純真であったり、秀麗で

    0
    2023年03月08日

    Posted by ブクログ

    生きることに必死な女を「美しい」と形容する、地に足をつけない男と、縋りながらも結末を分かっている女の、恋にまで至らない虚しさが漂う物語。
    物語が醜くなる前にあえて終わらせていると気づいた時には感激した。

    0
    2023年03月01日

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