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Posted by ブクログ
再読
とにかく、モロッコの風景描写が素敵。
フェズの旧市街、マラケシュの市場、サハラ砂漠…まるで自分も一緒に旅しているような気分になる。
写真や映像以上に、文字だけで匂いや光、その場の空気感までもが頭の中に広がる。
ミントティー、ヘンナの刺青、ファティマの手…現地で見てみたいな。
風景描写もだけど、心理描写もとても繊細。
周の遺言で、サハラに遺灰をまく旅に出る4人。
弔いの旅の中で、彼らがそれぞれ大切な人への想い、自分自身の内側を見つめ直していく。
姿のない周が、彼らに寄り添う。
切なく悲しい旅のはずなのに、どことなく穏やかで優しさを感じる。
ラストまで読んで、タイトルに納得。
目に浮かぶような鮮やかな風景と、目には見えない心の動きのコントラスト。
両方を存分に味わえる、極上の小説。
Posted by ブクログ
恋人との事実婚状態、幼馴染、友情、同性愛…
周の遺言によって旅に出ることとなった4人の男女。
生と死を感じる時間の中で、それぞれが愛の形に向き合っていく物語。
お互いを想う気持ちは確かでもそれを表す形が同じではないばかりに悩み苦しむことは多々あること。
自分がその違いを受け入れて、それでも一緒にいたいと思えるか、そうではないのか…
また、考えさせられる部分が多くあったのと同時に、旅の中の情景描写がとても美しかったのが印象的でした。
特にラストシーンにかけてのサハラ砂漠の様子は息を飲むほど。まるで自分もそこにいるかのような錯覚と感動を覚えました。
久しぶりに心揺さぶられる作品に出会えました。
Posted by ブクログ
持ち運びの手軽さゆえ文庫本も購入しましたが、ハードカバーの単行本で20回以上読んだからか文字の感覚(間隔)に違和感があり読むのに難儀しました。^^;
いつものことながら村山由佳さんの一人称は脳裏を360度のスクリーンにさせられますね。
全く行ったこともないモロッコという土地ですが、視覚聴覚だけでなく嗅覚まで刺激されて(あくまでも気分ですが)インプットとアウトプットが同時にできるような感覚とでも表現すればいいのでしょうか。
そしてそれぞれ一人称で語っていく登場人物と彼らの友情と恋愛もまた混沌の街マラケシュに似て、それもまた妙。
これを読み終えると久保田早紀さんの「異邦人」が聴きたくなるというのはベタすぎるでしょうか。
ただ…何故か村山さんの小説は後書きを読むとがっかりさせられてしまうんですが、今回もまた然り…でした。
私生活については語らない方がいいと思うのです。
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