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Posted by ブクログ
東京生まれ東京育ちの自分は、ほぼ同和問題とは無縁の生活を送ってきたが、何故か、惹かれる。不謹慎なのは承知してるが、怖いもの見たさや、知らない世界を教えてくれるような気がする。
人間の本質なのか、人より優位に立ちたいという思いが、差別を産み、より弱いものいじめに走る。なんともやりきれない。
作者は、何を求めて「路地」をさまようのか。本書を読んでも分かるような分からんような。仕事柄、「路地」に行くこともままあるが、そこでの対応には、やはり気を使うこともある。同和も人権も言葉としてはあまり好きではないが、要は、差別する人の心の有り様が問題なんだろう。今の国際情勢は差別がものすごく進んでいる気がするが、何れも、自分の正当性を声高に叫んでいるのだろう。
日本が、国内的に真の解放を成し得ることが出来れば、世界的にも今の情勢を変え得る処方箋を示せるかもしれない。
Posted by ブクログ
私が通っていた小学校には同和地区がなかったため、被差別部落という言葉すら知りませんでした。中学生になったとき、1学年に10人はいるかいないかの割合で、英数国の主要3教科の授業だけ別室で受ける生徒がいる。促進学級と呼ばれるそのクラスでは、被差別部落出身の生徒が先生と1対1で授業を受けていました。親が十分な教育を受けられなかった影響が子どもにも及び、いわゆる勉強のできない子どもたちの遅れを取り戻すいう理由で。
路地とは、被差別部落出身の作家・中上健次が部落を表現するために用いた言葉。本書の著者もやはり大阪の被差別部落出身で、日本中の路地を巡る旅を続けています。
保育園に行くのが嫌で路地から脱走を試みたりする幼少時代の話には笑みもこぼれますが、その先は当たり前のことながら重い。性犯罪を起こして逃亡した実兄についても隠すことなく書く著者。路地出身だということを堕落の免罪符にしたくないという意志が見て取れます。著者自身は差別を受けたことがないというものの、「生まれた環境は選べないのだから、それを嘆くよりもどう生きていくかが重要。どんな地域や社会的階層の生まれであろうと、その人の可能性を信じるしかない」、この言葉が路地出身でない者から発せられたら、何もわかっちゃいないくせにとなるでしょう。淡々と書かれているだけに、心を揺るがす本。
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