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Posted by ブクログ
今のZ世代は何不自由なく生活出来ている人が多いように感じる。その何気ない生活が、どんな想いで紡がれてきたものか垣間見ることができた。正直、先祖にたいしてなんとなくの敬いはあったが、具体的に敬うことはしていなかった。今の幸せを作ってくれた先祖、そして両親にもっと感謝して過ごしていきたい。
また、逃げることの大切について。
そのときは確かに恥ずかしさを伴う行為かもしれない。しかし、疑問を感じることに対して命がなくなるまで戦い続けるのもどうかと思う。だから、一旦逃げ、そして未来を頑張って生きて、逃げた過去に意味を持たせる。そうすることが重要なのかな。
Posted by ブクログ
「帰りたいよぅ」
祖父が死んだあと、祖母が子供のような声で言った。ここから、中華料理店を営む親子三代の“根っこ”を探す旅が始まる。
祖父母は自分が生まれた時から“おじいちゃん、おばあちゃん”であり、両親は“父さん母さん”で、性の意識すら無い。
でも、間違いなく男女であり、自分と同じ年齢を経て今に至る。
人生は“簡易宿泊所”のようだ。
なぜここにいるのか、いつまでいるのか、ここを出てどこへいくのか……
「だってあんた、もし、なんてないんだよ。後悔したってそれ以外にないんだよ、なにも……」
その言葉は妙に重い。
「翡翠飯店」は世紀を超えて紡いでいく。
根など無くても紡ぎ続けることはできる。
Posted by ブクログ
家族に無関心であった主人公が祖母との中国旅行を通じて家族のルーツについて知る内容。歴史的背景が細かく描かれており、祖母の生きた戦時中、子どもたちの生きる戦後、孫である主人公が生きる現代が、交互に描かれて読みやすかった。
戦争という自分ではどうしようもない状況から逃げることを選択した祖父母は、自分の子供たちにも逃げることしか教えられなかった故、子供達も逃げてばかりの人生に。しかし時代が違うと。今の世の中にもいろんな問題があるにせよ、そのせいにして逃げ続けるだけでは生きていけない、と言われているような気がした。改めて戦争について考えさせられるし、今の生き方についても考えさせられる話だった。
普段何を考えてるかわからない祖母との旅をきっかけに、だんだんと祖母の言葉の意味を主人公が理解してくるところが良かった。人となりや人の人生を知るって大事だと思った。
祖母が祖父となんで結婚したのか孫に聞かれたとき『そうさ、あのとき、春で、花が咲いていて、そりゃきれいで、だいじょうぶって思ったんだ、私でもだいじょうぶだって、できるって』と言ったセリフがとても好きだった。なんだかキラキラして見えた。根っこのない家族だけどいろんな希望を見出して生きてきたのがこのセリフに詰まってる気がした。
Posted by ブクログ
戦争を生きた祖父母、生きるために逃げ、人生を生きる。何にも希望のない人生。
何不自由ない現代、何のために逃げてるのだろうか。その先に希望がないのは同じなのに。
祖父母の人生は逃げながらも、結局は誰かに支えられ生きている、その場しのぎでも。
『祖母たちの生きた時代のように戦争があるわけではない。赤紙が来るわけではない。今は平和で平坦で、先が見通せると錯覚しそうなほど平和で不気味で退屈で、でもそんな時代に飲み込まれるな』
嫌なら逃げていい、が許される今、
平和という平坦な日常が続くと信じている人たちは、この先の人生も結局逃げることになり、その人生は結果として帳尻合わせになるのかも知れない。
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