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夏の終わり、僕は裏山で「セミ」に出逢った。木の上で首にロープを巻き、自殺しようとしていた少女。彼女は、それでもとても美しかった。陽炎のように儚い1週間の中で、僕は彼女に恋をする。あれから13年……。僕は彼女の思い出をたどっている。「殺人」の罪を背負い、留置場の中で――。誰もが持つ、切なくも愛おしい記憶が鮮やかに蘇る。(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
現実とそうではない狭間を、感傷的でありながら心地良く描いていて、好きだった。 愛に大きく包まれていた。 何度も読みたくなる一冊。
優しさと痛々しさを抱えながら生きている 若さに溢れた一時にしか描くことが出来ない 雰囲気を持った作品で、荒削りなところはあるものの 読み手の心を捉える力がある本だと感じた。 感受性の強い子供が成長して書くタイプの ある種の痛い感じのところだったり 願望がいり混じったようなお話的なところも含めて 「...続きを読む雰囲気」があって、読ませる本だった。
みらいちゃんが幸せそうで良かった……。 本当に良かった。 ただ……それだけで……。
青春/恋愛/ミステリー タイトルと表紙に惹かれて購入。 ミステリー要素はかなり薄め。 "不思議な雰囲気の青春小説"だと思う。 達観した主人公と、瑞々しい会話に、序章から引き込まれた。 個人的には、本多孝好さんの短編『瑠璃』とイメージがぴったり一致。 ちなみに『瑠璃』は最も好きな短...続きを読む編作品。 評価は甘めに★5。会話が好きすぎる。
たくさんのしかけがちりばめられている本。 ごく普通の高校生と心のない少女の物語、その二人の7日間のストーリーが本の半分ぐらいを占めている。 文章がとてもきれいで本の中に引き込まれてしまいます。 一回目は複雑にいりくんだ物が一気に解ける爽快感に圧倒されました。 二回目に読んだときは仕掛けを知ってい...続きを読むるからこそ楽しめる部分があったと思います。
『僕は一人じゃない。今までも、これからも。』 『小学二年生の時に僕は鉄棒に前歯をぶつけて折ったことがある。もちろん歯の方をだ。』 「『ムーミン谷』のムーミンだって泳ぐ時は水着を着るのよ。普段は素っ裸なのに。大切なのは雰囲気よ」 「さっき、上手く笑えていたかな? 辛い時に笑えるような強い人間にな...続きを読むりたいんだ、私」 「女の子は生理の周期によって歩くスピードが変わるから、男は女のペースに合わせなくちゃいけない。これは自然の摂理なの。」 「私はもうずっと前に死んでいるの。みんなには生きているように見えるけど、それは私が生きていた時に放っていた光を見ているだけ。私はもう終わっているの」 「わかってる。でも私は私でいたい。誰とも繋がっていたくない」 「なるほどね。パブロフ博士が犬に餌をあげる時に、ベルを鳴らしたんだ ー でもさ、思うんだけど、犬がベルの音に反応して、よだれを出しちゃうんじゃなくて、博士がベルの音を聞かないと、餌をあげた気にならなくなっちゃったんじゃない?」 「そうなの。愛って言葉を使えば、何でも許されるみたいにね。愛で地球を救おう。愛しているからセックスしよう。愛の鞭だと言って殴ったり。みんなで愛って言葉で真実を誤魔化そうとしているのよ」 「魔法の言葉よ。愛って言葉を唱えれば、人間のエゴは消えちゃうの。募金は集め易くなるし、女の子の股も開き易くなる」 「それはあなたが一番よく知っているはず。あなたが私の一番近くにいたから」
最初は面白く、どんどん読めたけど最後がやっぱりハテナになった もう少しいい終わり方はなかったのかと思うし、終盤から展開が急すぎてすごい個人的にはもったいない作品だった
作者さんの本は『私を知らないで』を始めて読んで恋愛ものとして割と好みだったんだけど、登場人物のファンタジーさがまったく同じだったので2冊目にして飽きてしまう感じでした。嫌いじゃないんだけどな〜残念...
メフィスト賞受賞作にして、著者のデビュー作。ちゃんと伏線回収するミステリなので、ファンだけでなく、ミステリ好きは触れていただきたい。当時はミステリエンタメの最前線と呼ばれていたようで、最近だと『冬の朝、そっと担任を突き落とす』というショッキングなタイトルの本や、『ひとすじの光を辿れ』というゲートボー...続きを読むル×女子高生というまた一風変わった作品を出している。ミステリを基本としてこれからも様々な作品を出してほしい。
序盤で主人公の過去の出来事が語られ その中の人々があとになって主人公とのつながりが 説明される そんな展開で最後まで そして最終章では・・・と それなりには楽しめました
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