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ニーチェが問うた真に本質的な問題とは何か。哲学とは主張ではない。徹頭徹尾、問いである。〈神の死〉を語り、道徳を批判し、力への意志を説いた希代の哲学者の問いの構造を、見るも鮮やかに抉り出す快著。(講談社現代新書)
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Posted by ブクログ
正直、あまり分からなかった。ニーチェ思想がニヒリズムの代表例で、生に意味がないという事を自明にした上で、生を味わい尽くそうとする姿勢であることは、改めて理解することができた。よく誤解されてるのは、ニーチェは生きる意味なんてないから、退廃的で何も頑張る必要もないんだと諦めの思想で捉えられることがある気...続きを読むがするが、実際にはそうでなく、どうせ意味なんてないのだから、期待を捨てて前向きに味わおう、という視点なのだろうと思った。宗教の権威性が失われてきている現代社会だからこそ、求められる思想なのではないだろうか。毎日上司と嫁の言いなりになっているロボットのような日本のサラリーマンも、考え方としては救われるのではないだろうか?
まずニーチェを知ろうと思い「ニーチェ入門」を読み込み、次にこれを読んだ 非常に衝撃を受けた。自分の中にあったニーチェ感がまさしく全て転倒された。 「ルサンチマンの哲学」を次に読んでみたい
読むのにとても疲れた。 しかし、こうした哲学的なプロセスはとても面白かった。 わからない用語や一般的なニーチェ空間の扱いについては、山川の倫理用語集を参考にした。 一歩一歩、対話形式で読むといいかもしれない。
難しい. どうまとめたら良いか,上手く表現できない. ただ多くの気づきがあ流と同時に味わいきれない歯痒さもある. ============================ 筆者の問い ・ニーチェや彼の哲学について書かれたにある何か有益なものを抜きだそうという姿勢への批判 ・多くの書物がニーチェ...続きを読むから問いではなく答えを受け取っている。 "哲学は主張ではない。それは、徹頭徹尾、問いであり、問いの空間の設定であり、その空間をめぐる研究である。" "子供は無垢であり、忘却である。新しい始まりであり、遊びである。自ら回る車輪であり、自動運動であり、聖なる肯定である。" 「どうして人を殺してはいけないのか」 ある種の人はこの手の素朴な質問を素直に受け取れない。問い自体に不穏なものを感じ取る。 →ダメなものはダメなんだという大人より、そこに真正な問いがあると見抜いた質問者こそが誠実さと真理への意思を持つもの。 実際の回答でありがちなのは相互性の原理。→自分にやられたくないことをしてはいけない。→もし自分が「いつ死んでも良い」と思っている人には通じない。 → いつ死んでもいいと思う人(無敵の人、ジョーカー)に倫理は無力。 倫理の自分の生を基本的に肯定していることが基盤となる。 →子供にまず教えるべきなのは道徳ではなく、自己と生が根源的に肯定されるべきものだということを体に思い込ませること。 生の肯定あっての倫理。逆は成り立たない ニーチェ→究極に空気を読まない人?ラディカルの極み? 道徳を否定する道徳 ・道徳的判断が真理に基づいていることの否定 ・道徳がある行動を駆り立てたことの否定 "すべての宗教は、人類初期の未熟な知性にその起源をおうと言う特徴を持つ。それらはどれも真理を語るという義務を驚くほど軽視する" "真理が有益であるかどうか、真理が自分に災害をもたらすんじゃないか、そんな疑問を持ってはならない。" ”キリスト教道徳によって育まれた誠実な真理への意思は,これまでの人生に意味を与えていたものが嘘であることを宣言することによってーさらにはそのような新入り意思そのものの卑しい出自を自己暴露することによってー人々を徹底的なニヒリズムに陥れる” ”本当は無であるものを誠実に無と認めたこと,真実をごまかさずに直視し,真理を認識したということを,それは意味する.” 狐「あれは酸っぱい葡萄だ」→相手の価値空間の内部で価値を引き下げているに過ぎない. 「葡萄を食べない人生こそが良い人生だ」と自分の内部で実感する価値の転倒=ルサンチマンが発揮する創造性,新しい世界解釈 罪を犯すものおよびそれを罰する者(報いる者)= 債務者と債権者 ”キリスト教の本質は個々の人間が唯一の神に対して負債を追っている.という解釈の創造” →人は生まれながらにして罪(負債)を背負っているという設定の強制 ”この解釈こそが人間を救うのである.はけ口を失った不安な生は「罪人」という烙印を押されることによって,初めて意味を持つからである” →「罪人」という烙印に救われる人間がいる. ”人間の生全体を「罪」という観点から意味付ける,新たな強力な道徳空間” →「まだ気づいてないかもしれないがお前は生まれながらにして莫大な借金を抱えているんだ.でもその借金は俺たちの親分が支払ってくれたんだ.」という欺瞞・でっちあげ. ・キリストの磔刑は債権者が愛を持って債務者に手を差し伸べるというさらにより返せない債務を押し付ける行為 ”僧侶は,この世で苦悩の原因を取り除いてはくれないが,それに意味を与えることで,生に希望を与えてくれるのだ.” “真理は醜い,真理によって滅びないために我々は芸術を持つ” キリスト教:罪にどう抗うか 仏教:苦しみにどう抗うか 意味を問わず,あるもの・起きたことををあるがままに受容し,それ自体を肯定する. 永劫回帰.
タイトルが不遜だとして批判している評を頻く見かけるが、誤読するを語るに落ちていることに失笑せざるを得ない。もちろんこのタイトルは意図的に一種のギャグであり、ニーチェ流デュオニソス的明るいニヒリズムの正鵠を得た表現である。ニーチェキーワードを時系列に並べながら、むしろ非論理的に、古い言い方ならスキゾ的...続きを読むに論を進めた挙句の最終章での「全否定という肯定」との結論に開いた口がふさがらなかった。だがむしろそれは、難解で長ったらしい数式の解がゼロになるような快さがある。感動的だ。ほとんど引かれていないが、本当に必要な個所でのニーチェ本人の境遇の記述により、本稿がむしろニーチェの人間像をも明確に浮かびあげさせ、かつ章構造自体が、ニーチェ的あまりにニーチェ的な虚無的世界を表現する仕掛けとなっている。最終章の躁病ともいえる筆運びがニーチェ晩年の発狂を想起させるほど。永井均はニヤニヤしながら本作を書いていたに違いない。
昔読んだような気がするが、なんとなく気になって読むことに。結果、大正解。誤解を恐れずに言えば、たいしたことは言ってないんだが、当たり前のことを回りくどく言う、いや示すのは気持ちいいなと。 もちろん完全に永井さんのことを理解はしてないが、この本から肉をそぎ落として骨だけにするとそうたいしたら、相対主...続きを読む義のパラドクスを道徳的な展開をしたということになるんではないかと。 あと、ニーチェを読んでいて存在と時間の実存主義に近いよな、と感じたがそれは中途半端なニーチェ主義なんだろう。むしろ突き詰めていくと、ハイデッガーの嫌ったダスマンの方が超人に見えてくるのは気のせいか? 導入の仕方が秀逸。なぜ人を殺してはいけないかという問いをもってきて、道徳的に答える大江健三郎をこき下ろす。誠実に、正直に考えるなら、人を殺してはいけない理由なんてあるわけないのだ。そもそも問い自体が道徳的で、その目的を達しようと思うなら答えを言うのではなく、この世界に生きることがどんなに素晴らしいのかを伝えたほうがいい。至極もっともな話で、思わず妻に読ませて2人で共感した。
一応全部読み終えては見たものの、あまりわからなかった。哲学的な素養が僕にないだけかもしれないが、ちょっと断片的にわかったような気がするところがあると思ったら、またすぐにわからなくなった。何回も繰り返し繰り返し読んで咀嚼したい
自身がニーチェについてよく知らないということがわかった。しばらくしてもう一度読んだらもう少し自分なりに咀嚼できるかもしれない。今分かるのはニーチェの考えは視点によって解釈が変わること
ルサンチマン(弱者)を内包した社会やキリスト教を批判し、ニヒリズムを克服し、生を肯定するためのニーチェの問いを整理した本 #講談社現代新書 #永井均 「 これが #ニーチェ だ 」 内容としては かなり難しいが、#ツァラトゥストラ 「精神が 駱駝となり、獅子となり、子供になる」の意味がよく...続きを読むわかる構成になっている ニーチェ=無神論という解釈は間違いであるとのこと。人生の無意味さを肯定することにより、自分の中に別の意味の〈神〉が生き返る、という主張。なるほどと思う 「人生の価値は、人の役に立ったとか、そういうところにあるのではない〜そこには、何の意味も必然性もない。その事実そのものが、そのままの意義であり、価値なのである」 ツァラトゥストラ 「精神が 駱駝となり、獅子となり、子供になる」の意味とリンクさせた内容 *駱駝=生の否定、ルサンチマン *獅子=強者を目指した力への意志 *子供=忘却と聖なる肯定による自分の世界の獲得〜自分を限られた視界のうちに閉じ込める *自己を否定するキリスト教道徳への批判 「真理とは錯覚であることを忘れられた錯覚〜社会的に公認された真理とは虚偽のこと」 「すべては力への意志である〜生あるものには必ず力への意志があった〜生とは、内から発して多くの外部を服従させ、自分に同化吸収していく力への意志なのである」 「意味のない苦悩に満ちた生をそれ自体として肯定する〜苦悩の意味が、悲劇的(=矛盾があっても生を欲すること)であれば至福」 *神の死 人間の生の価値を否定したキリスト教道徳が、キリスト教の神を殺したという論調。このニヒリズムを克服することにより、別の意味の〈神〉が生き返る *ルサンチマンの弱さ 力の意志は、真理を信じこむことなしに生きていけない弱者の存在様式 弱者の力への意志を、解釈する意志に変換する〜自分に有利な何かに解釈を変える 「反社会性〜人間が社会性によって傷つかないことを目指す〜弱者は徹底的に没落すべきである〜あるがままを肯定する」 *ディオニュソス 現に存在するすべてのものに対する肯定 *永遠回帰 来世はない〜わたしはこの生以外の生を生きる可能性はない 生き方の内容の選択の余地は始めからない〜どれほど惨めな人生であっても、自分の生であり、それが存在したことに外部からの評価を加えることはできない。それがそのように存在したこと、そうであったこと、それがそのまま価値なのである 「この世界を現実であることそれ自体によって、この瞬間を今であることそれ自体によって、この人生を自分であることそれ自体によって、そのまま肯定する」 「すべては、ただの偶然、ただそうあるだけのことであり、現にこうであることに、何の根拠も、何の理由も、何の意味もない」 永遠回帰 *全偶然を偶然性を維持したまま必然化する *力への意志も欲望もなしに、ただ肯定され、ただ是認されるべきもの つかのまの生は、その内部に喜びや悲しみがあるにしても、生自体としては空しいものにすぎない。そのことを嘆いて、生に外からの意味を与えるべきではない。それが神の死であり、人生の無意味さを肯定することが神の復活の出発点 世界は同一の状態を永遠に反復している→世界は神によって創造されたとするキリスト教的世界観の否定 世界は始まりも終わりもなく、目的も意味もない。ただ存在しているだけ→ニヒリズムの徹底により 理想への回帰を封じる *超人 ニヒリズムの極限を意志の力によって克服する〜その力をもった形象として描かれるのが「超人」 超人とは肯定する人〜永遠回帰を望み、自己と世界、偶然的な現実を肯定する 超人は本質的に社会的存在ではない〜超人は孤独な者にしかなされない。超人は連帯しない 「人生の価値は、人の役に立ったとか、そういうところにあるのではない。起こったとおりのことが起こったことにある〜そこには何の意味も必然性もない。その事実そのものが、そのままの意義であり、価値なのである」
これぞタイトル買い。 ニーチェの本は読んだことがない。今まで読んだ本にたくさん引用があったけれど。100分de名著のようなものを読むのをやめて原典にあたろうと思っていたものの、これは積dle。 この本は著者の永井氏のニーチェ論であり、学術的な「正しい」ものを解説しているというよりは、ひとり...続きを読むの人間として感じたことが書かれている。 宗教的比較で仏教にも触れられているのだが、いわゆる正しい認識でないなと自分は感じたものの、永井氏の書かれるニーチェ像がかなり真宗チックで意図せずそうなっているならすごいなと思った。ニヒリズムからの絶対の肯定。うーむ。 「第一空間」、「第二空間」、「第三空間」というニーチェの思想の変遷、それぞれの段階で展開されたこと。ニーチェ自身の人生も合わさって、なんだか著者によってニーチェっていう変な人がいたんだぜっていうお話を聞いている感覚もある。 「永遠回帰」の解説。 ”人生の価値は、何か有意義なことを行ったとか、人の役に立ったとか、そういうことにあるのではない。むしろ、起こったとおりのことが起こったことにある。他にたくさんの可能性があったはずなのに、まさにこれが私の人生だったのだ。そこには、何の意味も必然性もない。何の理由も根拠もない。その事実そのものが、そのまま意義であり、価値なのである。偶然であると同時に必然でもあるこの剥き出しの事実性のうちにこそ、神性が顕現している。そこにこそ〈神〉が存在する。その奇跡に感嘆し、その〈神〉を讃えて、ニーチェがなした祝福の祈りこそ「永遠回帰」の祈りなのである。” 意味のない人生こそがわれわれの悦びの根源…。絶望の壁を眺めていたらそれがそれでいいなと思えるみたいな感じかな。こういうのって詩的な人がきっと共感するものでないかな。芸術性の高い人とか。と勝手に思う。なんとなく二種深信。 この本ではおおよそのニーチェの思想がつかめるし、勢いのある著者のニーチェ論も楽しく読める。ただし専門的なものを求めている人には向かないのではないかと思う。 著者おすすめは『この人を見よ』(自伝)、『悦ばしき知識』、『反キリスト』。自分用メモ。
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