無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで200万冊以上配信中!
優等生の委員長と不良少女の淡い恋。できすぎたシチュエーションかもしれないけれど、すべてはそこから始まった。彼女が自力で自分の人生を立て直すことができたなら、十年後、あるものを渡そう――そして十年が過ぎ、約束の日がやってきた。しかし彼女は姿を見せず、代わりに彼女の夫と名乗る人物が現われる。彼女は三年前から行方がわからなくなっていた。居場所を捜し出そうと考えたとき、協力者として僕の脳裏にひとりの同級生が思い浮かぶ。かつて僕に、ブックマッチの恰好良い火の点け方を教えてくれた男が――。約束を果たすため、ニューヨークの〈暗闇〉から帰ってきた青年が巡り合う少年少女たち、そして最高の「相棒」。『東京バンドワゴン』で脚光を浴びた名手による、約束と再会の物語。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
こんなに哀しくて切なくて、それでいてあたたかな物語を小路幸也は書けるのだろう。
10年前の約束を果すため。
ただそれだけのために、委員長はニューヨークから帰ってきた。
けれど相手は約束の場所には現れず、それどころか代わりにやって来た夫と名乗る男は「ヤオ」は失踪中だという。
途方にくれた委員長は、協力してくれそうな友人をひとり思い出す。
久しぶりに会った巡矢は、以前とまったく変わらない態度で接してくれた。
ヤオを探す手伝いもしてくれるという。
巡矢から見せられた幽霊映像に写るヤオ。
人工的に作られたその映像は、何のために誰が作ったものなのか。
ヤオは何故幽霊になっているのか。
ふたりの前にさらなる手がかりがおとずれる。
生きていくことが辛くなるほどの出来事があったとき、人はどうやって立ち直るのだろう。
心が強い人ばかりではない。
弱くても、必死に何かにすがって生き続けている人もいるだろう。
生きていく目的。
どんなに辛くても、その目的を果すまでは絶対に死ねない。
そんなふうに思える目的を持つこと。
それが生きる力になる。
でも、目的を果たしてしまったら?
どうやって生きていけばいいのだろう。
結末については賛否両論あるかもしれない。
あの映画を思い出しながら、そうだったのかと納得できた。
読み終わった直後に何箇所か読み直したのも久しぶりだった。
最後のセリフがじわりと効いてくる物語だった。
Posted by ブクログ
幽霊の出てくる話はあまり好きではない。
怖いのは嫌いというのはもちろん、
なんだか、空間、時間、いろんな壁が取っ払われて
なんでもありになっちゃうから。
だけど、小路さんの幽霊は
「東京バンドワゴン」のサチさんといい
今回の委員長といい、
なんていうのかなぁ、人間ぽくて好き。
とんでもなく切なくて、タイムマシンがあれば
巻き戻してあげたくなってしまう。
ヤオも委員長も巡矢も、それぞれに
苦しくて、辛くて、若い。
けれど、愛する気持ちはきちんと、
そこだけ暖かい。
小路さんの作品に出てくる子どもたちが
好きだ。
彼らがどんな大人になるのか楽しみになってくる。
ヤオも委員長も巡矢も、そういう子どもたちだったのに、きっと。
あー、切ない。
そうだ、続編を読んでみよう。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
少年・青年マンガ