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東日本大震災後、被災地に大量に設営された仮設住宅は、共同体を排除した「個」の風景そのものである。著者は、岩手県釜石市の復興プロジェクトに携わるなかで、すべてを失った被災地にこそ、近代主義に因らない自然に溶け込む建築やまちを実現できる可能性があると考え、住民相互が心を通わせ、集う場所「みんなの家」を各地で建設している。本書では、国内外で活躍する建築家として、親自然的な減災方法や集合住宅のあり方など震災復興の具体的な提案を明示する。【目次】はじめに/第一章 あの日からの「建築」/第二章 釜石復興プロジェクト/第三章 心のよりどころとしての「みんなの家」/第四章 「伊東建築塾」について/第五章 私の歩んできた道/第六章 これからの建築を考える/おわりに
...続きを読むPosted by ブクログ 2024年01月20日
すごくよかった。
日本で建築家が社会に頼られない存在になったのは、昔からじゃない。
建築は抽象的なものじゃない。コンセプトやパースでは語れない。コミュニティの実現まで考えているのか?
論理の構築でものは決まらない。頭で考えたことは三日で変わるが、体でやりたいと考えたことは一生変わらない。体中でやりた...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年03月08日
東日本大震災を通して筆者が見出した建築の本来あるべき姿が語られている
安藤忠雄の自伝で語られていた内容と一部通ずるものがある
現在の資本主義は技術万能の近代主義の都市を作り上げ、建築家はその経済、資本を目に見える形にする、その道具に成り下がっている
故に住まう人の心に寄り添うこと、建築の先にある生...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年10月16日
3.11後の被災地に於ける有名建築家の方々の建築について調べる機会があり、その中の一つ、伊東さんの「みんなの家」に興味を持ち本書を読むことに。
多分3.11前から伊東さん自身、現代の建築のあり方についてモヤモヤされてたのが、3.11が起こってその疑念が確信に変わったんじゃ無いかなぁと本書を読んで思...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年04月04日
好きな建築家は?と問われたら、
・伊東豊雄
・中村好文
・隈健吾
と答える。なぜか?何だか茶道的だから?笑(冗談)
足し算の建築ではなく、引き算の建築だから。
シンプルで、そのものが強烈に主張するわけじゃないのに格好いいから!
伊東豊雄さんの代表作である「せんだいメディアテーク」を見たとき、身震い...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年01月15日
世界に誇る日本の建築界第三世代を代表する一人で、2012年度ヴェネチア・ビエンナーレ金獅子賞を受賞した伊藤豊雄氏が、2011年3月11日の東日本大震災後に、今後の人間社会、そして建築についての思いを語ったもの。
伊藤氏は震災を、「東京が失ってしまった豊かさが東北にはまだ残っている。なぜ豊かかと問われ...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年09月12日
建築家でもこんなことが考えている人がいるんだぞ、と社会一般に示しているかのような本で、好感を持った。
だいいち、現代の建築家が書く文章にありがちな、必要以上の小難しさや気取った感じがない。
またそれに、「建築家や建築の"在るべき姿"をまず説いたうえで、その"在るべき姿...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年02月28日
3.11の震災後、著名な建築家がどのような想いでいるのか、ベネチアビエンナーレ金獅子賞の「みんなのいえ」ができる過程などが気になり、読んだ一冊。
建築に携わるいろいろな人の講演で、震災後、建築家が求められていないことの虚しさともどかしさから活動を始めたという話を聴く機会があった。
本著では、社会的...続きを読む
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